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ケルビム

爆音の波状の振動で
慌ててイヤホンを外して

しばらく傷付いて癒しのパンケーキ求めて
表皮はぼろぼろの魂で
また明日、なんてお気楽過ぎて
楽観的過ぎやしないかって
でも全部、焦っても無駄だって
それよりも足元の
その足元のガラス片に光
気付かなかったよね

今死にそうな僕らも
アルミに反射した光を持ち
外装を何重にもした安い心も
海の写真をチラつかせれば思い出に変わる

明日、また明日って
どんだけお前は時間があるの
ある日いきなり太ったくせにさ
狂おしい癒しのパンケーキ
鬱蒼たる大乱歩の影を持たぬ者
全て解決すると願うだけ

個人の悩みに没頭していたら
いつの間にかまた戦争が起きている
何回かそんなことが繰り返されて
気が付けば窓の外に戦火の気配
イヤホンをしていたから
察知が遅れた
駅に居るあの人達もそうだろう
振動、スピードを緩めずホームに入る
斜めになった車両にベンチごと刈り取られる
神に貢ぐ間も無く審判が下される白昼

嫌な事ばかりだった

嫌な事ばかりだった?


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