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2023信越五岳100mile振り返り(前編)

どうもかめかずです。
先日、信越五岳100mileレースに参加してきたので忘れないうちに文章として残しておきたいと思います。
ボリューム多めなので前編と後編で。

・信越五岳100mileへ向けて

信越五岳トレイルランニングレース

長野県と新潟県の県境である妙高山、斑尾山、黒姫山、戸隠山、飯綱山を登ったり、登らなかったりする国内屈指の人気レース。
メインスポンサーは個人的に好きなパタゴニアという事もあり、チャンスがあれば参加したいと思っていました。

しかし人気レースゆえ、エントリー時間になるとサーバーにアクセスできなくなり、数分で受付終了になる為クリック合戦に勝たないと出場できません。

カテゴリーは
・110km(制限時間22時間)
・100mile(制限時間33時間)

ある程度走れるようになってきてトレイルランニングを始めた頃からなんとなく憧れていた100mileへ挑戦する事にしました。

7月のONTAKE100Kでぼちぼち走れたので、俗に言う「走れるレース」である信越五岳にも有効であると考え練習メニューはひたすらジョグ。しっかりジョグる。

ポッドキャストで聞いた「100mileレースは160kmジョグるスポーツだ」という言葉を信じてひたすら動く事を意識しました。

須磨〜宝塚44km D+2670m

とはいえ、8月といえば夏休み。
小学生の娘2人を抱える親父として家族時間より走る時間を優先する事はダメ。
そうなると休日の朝と平日の仕事終わりしか走る時間はない。
レストする日も確実に多くなるのもわかっていたので、1度に走る距離を1.5倍程に増やしました。

7月306km D+5869m
8月334km D+7405m
個人的には夏休み期間の割によく走れたと思います。
相変わらず登ってませんが笑”

一度だけ8月の終わりに奥さんに「神戸で昼飲みして子ども達と遊んでてくれれば良いよ!」と言葉巧みに誘い出し、自分は早朝、須磨から宝塚まで六甲山系を走って家族を迎えに行く44kmのロング走をしたのですが良い練習の仕上げになりました。

ビールを我慢する練習

・装備と補給

ザックの中身

使用したザックですが、手持ちのザックで良いサイズの物がなかったので自分で作りました。
トレイルランニング用として作った物は今回で4つ目。
趣味程度の知識と技術しかないのですが、ハイク用のバックパックを作ったりできるようになったので、初めての100mileは自分の作ったザックで完走すると目標を掲げていました。
やっぱ初めてって特別でしょ⁉︎色んな意味で!
(自作ザックについては別記事で紹介できれば、、)

ウェア一式

今回初めて投入したANSWER4のパンツ。ポケット多くて便利だし、汗かいても肌に張り付きが少なく快適でした。

着替えは両方のデポバッグにノースリーブとドライレイヤー、靴下を用意して52km地点と101km地点で着替える作戦。

あと予備のレインウェアを101km地点黒姫のデポバッグに入れてました。
黒姫からは昼間から夜に向かっていく時間になるので雨が降り続けば気温も下がるし、冷える。
疲れからペースもそこまで上がらないと思い、ちょっと厚めレインウェアで体を冷えから守ろうと考えていました。

足先広めシューズにハマりました。

シューズはALTRAのmontblancとデポバッグにtopoのultraventure2(ソール剥がれ補修済)

7月のONTAKEでultraventure2のソールが剥がれてからスグにmontblanc買いました。レースまでに60kmぐらい履き慣らしました。
グリップ良いけど、カカトから小石、砂がめちゃ入ります笑”
でも気に入っているので良しとします。

スタート用補給食。コムレケアはお守りね
デポ用補給食。

補給食のメインはANDO_。
コレと塩サイダー飴を1時間に1回摂取する。

2時間に1回リポビタンパウダーでファイト1発。
エイドで水補給する度に経口補水液パウダーをボトルに溶かす。
もう片方のボトルは水。

固形食は結局使わず。
いつも念の為持っていくけど、使わないから次回のレースではジェルのみでやってみようかな?
塩ジェルは後述しますが、トラブルの原因になりました笑”

・タイムスケジュール

31時間プラン

エントリーした選手に向けて配信された信越五岳攻略セミナーの動画で石川さんが言われていた、完走した選手の各エイド通過時間の平均を参考にして2パターン作成。
完走目標時間は31時間とギリギリ完走プラン。良ければボリュームゾーンよりは少し速いぐらいのイメージ。目標は高めで笑”

31時間プランとギリ完走プランをペタペタ

タイムスケジュールをステッカーにしてボトルに貼り付け。
ボトルはよく手にするモノなので都度、時間の確認ができて便利でした。
もちろん時計にもGPXデータと通過予定時間は入れて準備はオッケーなはず。

・長野へ前泊

レース1週間前に上の娘が発熱。
マジでコロナかと思ったけど検査結果は陰性。
血液検査の結果も異常なしで一安心。

連休にチャリンコなかったら悲しいでしょ?

前日の夜に下の娘の自転車がパンク。
出発当日の朝にサクッと修理して長野へ出発。

平日という事もあり渋滞もなく時間通りに長野のホテルに到着。スタート地点である斑尾高原にはコンビニとかもなさそうで食料や忘れ物した場合の調達が不便そうだったので、とりあえず長野市内のホテルに泊まります。

長野駅。都会。

到着後プシュッといきたいところですが、1ヶ月前から禁酒中なのでノンアルコールで乾杯。
レース前のアルコール抜きはする派しない派と意見が分かれるところですが、僕は睡眠の質向上を目的としてする派です。

でも食べ物の制限はしない派なのでスタート前日、当日関係なく揚げ物とか食べちゃいます。

その後夕食を食べてひたすら休息。10時頃には就寝しました。

晩飯はやっぱからセンの山賊焼弁当だよね⁉︎

6時に起床。わりと眠れた。
身支度をして7時30分頃チェックアウト。とりあえずコンビニへ。

何気にこのバックパックも自分で作ったヤツです。

コンビニでお昼ご飯とロックアイスを購入。
ロックアイスを持ってきた水筒へ移し替える。
できるだけパンパンになるように。
12時間はほぼ溶けずに氷が残っている事は事前のテストでわかっていたので、デポバッグ預け直前に飲み物を水筒に入れてキンキンに冷えた飲み物をアパ、黒姫で飲むつもり。

袋のロックアイスは大きいのでカップ入りのロックアイスがオススメです。

・受付会場へ

9時前に受付会場の駐車場に到着。
装備チェックがある為、事前にアナウンスされていたヘッドライト2つ、予備電池、レインウェア上下、同意書をエコバッグにほりこんで装備チェック会場へ。

装備チェック開始は9時30分からですが既に20〜30人ほどの列が。周りの選手の屈強なふくらはぎと太ももを見るたびに奥歯ガタガタ震えそうでした。

定刻通りに開場。
ライトの点灯確認、予備電池に入れ替えての点灯確認、レインウェアのフード部のシーム確認、レインパンツのシーム確認、同意書提出で終わり。次は受付へ。

デポバッグとゼッケンを受け取り、体重測定、マグショット撮影で終了。

「アレクサ!笑顔の作り方教えて!」

受付会場周辺には、物販がたくさんありフェスさながら。
初めての100mileレース控えた自分には全く余裕がなかったので逃げるように斑尾高原ホテルの100mile選手用駐車場に移動。

16時頃までひたすら車内でダラダラ体を休める。
車内を真っ暗にして仮眠用のマットを敷いて、アイマスク、耳栓装着。

涼しくて気持ち良いけど、日差しがキツい

1時間か1時間半は眠れた。
もうソワソワしまくっていたので15時30分ぐらいに寝るのを諦め、用意開始。
テーピングを貼ったり、着替え、ガーニーグーを塗り込んだり。

氷の入った水筒にきりっと果実も入れて準備万端。デポバッグを預けてバスでスタート会場のレストランハイジへ。

・スタート会場へ

ゲートオープンを待つランナー達

スタート会場に着いたのが17時30分過ぎ。既に多くの人が集まっていた。
みんな談笑したりして楽しそう。雰囲気もすごく良い。
スタート位置につけるのは18時からとの事なので、トイレを済ませてからひたすら地面にへたり込んで足を休めます。

18時にスタート位置へ。みんなそろーりと移動。

案外ゆるーい感じ。

自分もゆるーく真ん中ぐらいに陣取って準備体操。
全然落ち着かない。スタート前は緊張した事なかったのに、今回は緊張してる。
並ぶ人も増えてきた。
娘たちに作ってもらったお守りをザックに取り付けて深呼吸。

1年2ヶ月前。初めてのレースONTAKE100Kを完走した時に思った。
「こんなん100mileとか絶対無理やろ、、、」
そんな自分が100mileレースのスタートラインに立ってる。
自分で作ったザックを背負って。

初めて100mileであれば少しでも不安要素を取り除くのが普通かと思います。
ザックに対する不安がゼロかと言われればそうではない。
でもこのザックはアレコレ考えて納得して作ったモノ。
不安要素を取り除くよりも、アレコレ言い訳する弱い自分を潰したかった。
擦れようが揺れようが壊れても納得できる。
自分で作ったんやから。
抱えてでも、体に縛りつけてでも完走する。

18時30分。100mileレースが始まった。

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