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考えごと05:強くなるほど君は損をするか?

大黒摩季さんが「何もできない方がうまくいく」的な歌を歌ってたんですが記憶ありますか?
あったら35歳より上の方と推察します。

タイトルは「夏が来る」。1994年の曲です。
大黒摩季さんは子供の頃、実家の車でよくBGMとしてかかっていたし、スラムダンクの曲も歌われているので、めちゃくちゃ記憶に残っているアーティスト。

この「夏が来る」の歌詞、今ではすっかり前時代的な「結婚できない女性の心情」を歌ったもので、
20代前半の方は、この歌詞を見るとあまりの価値観の違いにびっくりするかもしれません。
私の知っている数曲は切実な女性の心情や結婚観を歌ったものが多く、
この曲からも周りに発破かけられること、がんばっても結果が出ないことの焦りや辛さが痛烈に伝わってきます。

今、歌詞を改めて見てみて、
これ最近で言うと、恋愛・結婚に限らず日々の仕事のがんばりについても近いものがあるよなぁとふと。


社会に出たときに、根を詰めて頑張っている自分より、
ヘラヘラと肩の力抜いてやってる同僚の方が上司の受けがよく感じて、モヤッとした方いませんか。

あいつはアピールがうまいのに、
自分はうまく表現することが苦手で、雑務の量はやっているのに脚光を浴びない…と感じたり。
報われない感で潰されそうだけど、かといって甘えたり相談したり発散できるような相手を思いつかなかったり。
1人で諦めて乗り越えて、感情が錆びていったり。

他責でなく、自分に矢印を向けて考えるのはいいこと。
ですが、この歌詞のようについつい自分に足りないところ、良くないところがあるのだろうかと悩んでしまったり…
矢印が改善思考ではなく、ネガティブな思考だと、ついつい負のスパイラルに陥りがちです。

落ち込んだときに慰めてくれる誰かや、
そんなことないよって言葉が欲しくても、そうそう都合よくはいきません。
やがて、我慢してだんだん強くなっていく。
1人で思いつめ、乗り越えてしまった先に、これでいいのかという虚しさも残る。そんな経験がある方がいるかもしれません。


先般、思わず「いいね」したツイート。
がんばっている人に気づける自分でありたいなと思います。


私の場合、
実は他人もみんな葛藤していると気づけたり、
ヘラヘラして見えた人にも違った悩みがあると気づけるのは、
30歳過ぎた頃とか、大人になってきてからでした。

自己承認がうまくなり、自分の機嫌を取るのがうまくなり、情緒が以前より安定して、他の人の悩みを聞いたりする。
「私なんて」を辞めて「なかなかやるやん」って自分を褒められるようになったし、
洗濯機ちゃんと回せただけで「天才!!!」って自画自賛できるようになりました笑

それでもたまに悩むことがまたあっても、
経験則から「みんなそんなもん」だってもう知ってます。
私は悲劇の主人公じゃない。知っているということは力です。
気付いてあげられることは、力付けです。


強くなるほど損をするか?
そして「お嬢様」のような人生がいいのか?

強くなったら、また他の誰かの気持ちがわかってあげられるだけです。
「みんなそんなもん」なので、他人に気づいてあげられるようになることは実質社会の多くの人に与えてあげられるようになること。
今は余裕がなくても、乗り越えたその壁が、将来周りの悩みのクッション材になる。

この歌詞の「お嬢様」のように待っていれば選ばれる人生もいいけど、
私の周りのかっこいい大人は全員、結婚相手も、仕事も、交友関係も、何もかも「自分で選び取ってきた人」たちばかり。
私も選び取れる人生にするために、強くなってきてよかったと思います。

褒めてくれたら嬉しいけど、褒められんでも別によい

さて、大黒摩季さんはよくまぁこんなに等身大の悩みを歌詞に凝縮できたよなと思います。
この曲を出されたころはまだ25歳!
それで、30年弱経って、大人になった私達が「わかるな〜」という歌を作れる。すごいことです。
(5/27でデビュー30周年だそうです!こんなに多くの人に影響を与える仕事を30年継続されていることもすごい)

本日もありがとうございます。

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