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昨日来店されたのは
日本舞踊をやっているという品の良い女性
佐賀県からということで
「うちには佐賀県の物が多くあるんですよ」と
古伊万里の髭皿を紹介
「オランダの東インド会社の注文で作られ
ヨーロッパ各地に渡って行ったんですよ」と言うと
「初めて知りました」と大感激されましたが
ジャケットの写真は左が古伊万里の髭皿で
真ん中の模様は紅葉手と呼ばれていますが
ダビデの星を表しています😍
右はオランダのデルフトの髭皿
藍色はジャパンブルーと呼ばれ
東西の文化交流を思わせます😍
ところで数十年前、ロシアのエルミタージュ美術館の地下で
53枚もの古伊万里髭皿が発見された事があった😍

元禄時代に輸出されたものでダイナミックな図柄です

九州陶磁文化館の大橋康二氏は
これはロシアの髭税に関係があるのではと推論された
要約するとピョートル大帝が1697〜98年に
大使節団を率いて英国、オランダで西欧の技術文化を学んで
帰国した時、出迎えた貴族達の長い顎髭とロシア服の裾を
切り落としたという😮
これは西欧化への決意を示すものであった
髭を伸ばす風俗は、キリストが髭を伸ばしていたからであり
髭を失うと神から離れるという考えがあったためだという
大帝は髭税を設け、1705年勅命で髭税を納めた者だけが
髭を生やして良いということにした😮
(文明開化はまず丁髷を切ることからとした
明治初期の我が国の事情とよく似ていて興味深い)
西欧化の象徴として髭剃りが強制され、そのため
多くの古伊万里髭皿が輸入され
王侯貴族に愛用されたのだろう😍

オペラ「セビリアの理髪師」の一場面です

確定申告の季節
昔のロシアの髭税と髭皿の関係を思い
おそロシアのあの大統領も
日本との意外な歴史に思いをめぐらし
古伊万里髭皿の美を感じられてはいかがでせう😍

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