ブックレビュー 【パーク・ライフ】
吉田修一(1968~)
『パーク・ライフ』
2002年に発表された本作は第127回芥川龍之介賞を受賞している。
同年の『パレード』で第15回山本周五郎賞とのダブル受賞を果たした。
その後も『悪人』や『横道世之介』などのベストセラーを連発する人気作家の作品です。
この本は表題作の「パーク・ライフ」と「flowers」の二編が収められているが、今回はパーク・ライフのみのレビューを書きます。
当時私は「芥川賞か、一応目を通しておくか」ぐらいの気持ちで手に取った。
綺麗な文体だなと思った記憶があるが、強く心に残るものはなかったように思う。
それが証拠に、あらすじを思い出そうとしても、
「なんだっけ?日比谷公園のベンチが出てきたような……」程度だった。
これじゃレビューは書けないと再読をしたので以下お届けします。
なるほど、この物語はあらすじやストーリーを楽しむというより、文章を味わうタイプの本だと思った。
確かに読みやすい文体ではあったし、その空気感を楽しむ物語だと感じました。
今読み返すと、2000年代初頭の懐かしさすら感じるし、
「スターバックス」が最先端の象徴のような描かれ方に時代を感じる。
まぁ、芥川賞なのでエンタメというより純文学寄りかと。
とはいえその空気感、文体には改めて満足しました。
公園のベンチでぼーっとするなんて、今の私とリンクするところもありますし。
ではでは。
最後まで読んでくださりありがとうございます。サポートいただいたお気持ちは、今後の創作活動の糧にさせていただきます。