#45 神の子来たれり 255thエル・クラシコ 【ラリーガ第11節】
10月28日(土)23:15K.O. バルサvsマドリー 1-2
通算255回目を迎えた伝統の一戦、エル・クラシコは、なんとも衝撃的な結末を迎えました。
バルサが優位に試合を進めた中、救世主ベリンガムの2発でマドリーが終盤に大逆転。
戦術うんぬんを1人でぶち壊す圧倒的な個人技で、ここに次世代の神の子を見た気がしました。
試合前の予想通り、バルサ保持の時間が長く続きました。バルサは攻撃時にバルデを左WGまで上げ、フェリックスが左IHまで入ってくる3-2-4-1のようなシステムを採用しています。これに対しマドリーの守り方は、ベリンガムを左SHにおくいつものフラット4-4-2ではなく、ベリンガムとチュアメニでバルサの2アンカーをマークする形をとりました。また、上がったバルデに対してはバルベルデがどこまでもついていくなど、マドリーのマンツーマンでの守備意識は高かったように思います。
しかし、ロペスがクロースとのマッチアップを制したことやフェリックスの個人技などもあり、バルサが優位に試合を運びます。怪我人が多いことが心配されたバルサでしたが、1対1で負けない頑張りを見せていました。
ただ、開始早々のギュンドアンの先制ゴール以外に得点は生まれず、1-0で前半を折り返します。
後半始まってすぐ、アンジェロッティ監督は左SBにカマヴィンガを投入します。前半はメンディーが上がり、空いたスペースにクロースが落ちてくる、
いわゆる「クロースロール」を行っていましたが、うまく前進するには至っていませんでした。カマヴィンガに代えることで推進力を生み出す狙いがあったものと想像します。
この交代策はバッチリはまり、カマヴィンガが持ち運んでマドリーの押し込む時間が次第に長くなってきました。
ここでバルサの固い守備を破壊したのが、ベリンガムの個の力でした。
まずは68分、セットプレーからの流れでバルサの選手たちが下がっていた中こぼれ球を拾って強烈なミドルシュート。
強引すぎるようにも思えましたが、これが見事決まって同点となります。
あのテアシュテーゲンでもとれない、完璧な威力とコースでした。
そしてドラマは後半ATに。カルバハルが、この日再三右のハーフスペースを狙っていたモドリッチに強いスルーパスを送ります。このトラップは大きくはねてしまったのですが、それがなんとゴール前に走りこんでいたベリンガムのもとへ。ワンタッチでテアシュテーゲンの又を抜いて流し込み、劇的な逆転ゴールを決めました。
大事な試合でドブレーテ。しかも2発ともゴラッソ。
なんとフットボールの神様に愛された男でしょう。
ベリンガムが次に「神の子」と呼ばれる日も近いかもしれません。
<注目選手ピックアップ>
・アラウホ
さすがの守備対応でヴィニシウスを封じていました。いざという時のカバーリングも頼もしいです。
・イニゴマルティネス
左足の鋭いパスが魅力的でした。ビルドアップの上手いCBの代表格ですね。
・ギュンドアン
マークをうまく外してビルドアップに顔を出し、味方を助けていました。ボールを持って運べる力もあり、アンカーとしてもレベルが高いです。
・ジョアンフェリックス
アトレティコではあまり試合に絡めませんでしたが、バルサにレンタル移籍して再ブレイク中です。この日はサボらない守備とドリブルによる抜け出しで貢献していました。
・チュアメニ
良いミドルがありました。相手にベタ引きされたときに、クロース・バルベルデ砲とともに武器になりそうです。ただボール保持時に消えてしまっている感はあります。
・カルバハル
広いカバー範囲で何度かピンチを救いました。クロスの量と質が上がってくると本当に脅威です。
・ベリンガム
説明不要です。手の付けようがありません。
最後は実況・感想みたいになってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました!
ではまた!
記事を読んでいただきありがとうございます。 よろしければサポートもお願いします🙇♂️ 頂いた分は記事のネタ作りに使わせていただきます!