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読書備忘録

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#毎日更新

相沢沙呼「invert II 覗き窓の死角」

読んだ本の紹介 出版社:講談社 発売日:2022年9月14日 単行本:448ページ 内容:5冠獲得ミステリ『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、発売即重版10万部突破『invert 城塚翡翠倒叙集』に続くシリーズ3作目。 この本を読んだ理由 第1作はミステリ賞5冠を獲得した作品というので、すぐに読みたくてKindle本を購入、その後2作目は図書館本を読みました。今回の3作目も既に1作目が映像化になったこともあり、購入しようか迷いましたが、図書館が早々と購入されたので借りて

立川志の輔「大河への道」

読んだ本の紹介 出版社:河出書房新社 発売日:2022年3月5日 文庫本:224ページ 内容:立川志の輔の新作落語「大河への道」からの文庫書き下ろし。 この本を読んだ理由 2022年公開の映画「大河への道」の原作本です。映画はまだ観ていませんが、脚本を森下佳子さんが担当されているらしいので、興味を持ちました。 あらすじ 感想 伊能忠敬を主人公にした大河ドラマを作成してもらい、地元の観光PRに役立てようという、まさに地方都市が考えそうな発想から始まった物語です。

松岡圭祐「高校事変Ⅻ」

読んだ本の紹介 出版社:KADOKAWA 発売日:2022年3月23日 文庫本:496ページ 内容: この本を読んだ理由 Kindle本まとめ買いでポイントがたくさん付いたのを機に、読み出して結局最後に辿り着きました。 あらすじ 感想 死を覚悟して戦った結衣が、瀕死の状態とはいえ助かったのは、日本にまだ希望があるという著者の意図なのだと思います。 決してこのような現実があってはならないと思いますが、昨今の世界情勢と日本の政治力をみていると、不安を払拭できる状態と

西條奈加「隠居すごろく」

久しぶりにKindleで読書を楽しみました。 読んだ本の紹介 出版社:KADOKAWA 発売日:2022年2月22日 文庫本:464ページ 内容:直木賞作家が描く、ほっこり笑えてじーんと泣ける江戸人情物語 この本を読んだ理由 西條さんの時代物は好きだったし、Amazonギフト券が手に入って、キャンペーンもあったのでKindle本を買いました。 あらすじ 感想 徳兵衛が隠居生活に入って、経験した物語は是非、読んで確かめていただきたいのですが、理屈抜きで楽しい小説で

青山美智子「赤と青とエスキース」

読んだ本の紹介 出版社:PHP研究所 発売日:2021年11月10日 単行本:240ページ 内容: この本を読んだ理由 著者の作品で「お探し物は図書室まで」がとても良かったので、今回も期待して読みました。 あらすじ 感想 題名にも入っている「エスキース」が下絵のことであることを私はこの物語で初めて知りました。 絵画の展覧会でデッサンを見たことがありますが、それも一つの作品なので、これが作品を通して大きなキーワードになっていることは、読まれていない方も想像がつくこと

角田光代「タラント」

夫がPCR検査を受けたので、なんとなく買い物も控えてしまい、本を読むことが出来ました。 読んだ本の紹介 出版社:中央公論新社 発売日:2022年2月21日 単行本:443ページ 内容: この本を読んだ理由 以前TV番組に著者が出演、この作品について話していました。図書館で実際に見て選びました。 あらすじ 感想 444ページ余の長編で読み始めた時はいつ読み終えることができるか、途方もない絶望感みたいなものを自分で感じていました。けれど読み進めているとこれは混沌とし

林真理子「奇跡」

よくないのを承知で昨夜はワインを飲んで寝ました。そのせいで深くはないけれど寝ることができて、朝読書をしました。 読んだ本の紹介 出版社:講談社 発売日:2022年2月16日 単行本:170ページ 内容:プロローグ    第一章教会    第二章大理石のように    第三章梨園の妻    第四章博子の日記    第五章「アンジュノワール」    第六章清之助    第七章二〇〇四年    第八章ノエル    第九章三人    第十章十年ののち    第十一章晩餐会    終

江國香織「ひとりでカラカサさしていく」

頭痛でなかなか読書が進まなかったので、図書館から借りてきた1冊をようやく昨夜読み終えました。 読んだ本の紹介 出版社:新潮社 発売日:2021年12月20日 単行本:232ページ 内容:人生におけるいくつもの喪失、いくつもの終焉を描く物語 この本を読んだ理由 調子が悪い時に江國ワールドに浸ると、少し今いる世界から逃避できる気がします。 あらすじ 感想 ここ数日体調不良に悩まされている私が今このフレーズのような調子なので、この作品を選び、今読んだ自分に驚きました。

三十の反撃

GWで読んだ3冊目の本は韓国でも人気の映画監督・脚本家の作品です。 読んだ本の紹介 出版社:祥伝社 発売日:2021年8月7日 単行本:300ページ 内容:『アーモンド』が人間という存在そのものへの問いかけだとすれば、『三十の反撃』は、どんな大人になるかという問いへの答えである。ーーー(ソン・ウォンピョン) 第5回済州4・3平和文学賞受賞作品。 この本を読んだ理由 著者の第1作「アーモンド」があまりにも良かったこと、今夏の作品も当初「普通の人」というタイトルだったとい

きれいになりたい気がしてきた

今日は昨日読んだ本を紹介します。 読んだ本の紹介 出版社:光文社 発売日:2022年2月24日 単行本:239ページ 雑誌「美ST」で2018年7月号〜2022年3月号に連載 内容:はじめに    第一章世間が望む”おばさん役”から全力で逃げ出そう    第二章次に十年は「効かせ」の十年    第三章自分にとっての「ちょうどいい」    第四章自己受容と諦観は別物よ この本を読んだ理由 図書館でこの本を手に取り、めくていたら この言葉に惹かれて借りてきました。 あ

おわかれはモーツァルト

いよいよ今日で4月も終わり。中旬まで真夏日を経験したせいで、3月初めの気温に戻ると寒さが倍も身体に沁みる気がします。 読んだ本の紹介 出版社:宝島社 発売日:2021年12月18日 単行本:305ページ 内容:I インタント アドリブ 〜あまり自由ではなく〜    Ⅱアンコーラ アマレーヴォレ 〜一層苦しげに〜 Ⅲモルト ドレンテ 〜非常に痛ましげに〜 Ⅳドラティコ アジタート 〜劇的に引っ掻き回す〜 Ⅴクイエート コーダ

「春のこわいもの」川上未映子

川上未映子氏の新作を熱望していましたが、やっと読むことができました。 読んだ本の紹介 出版社:新潮社 発売日:2022年2月28日 単行本:201ページ 内容:青かける青    あなたの鼻がもう少し高ければ    花瓶    淋しくなったら電話をかけて    ブルー・インク    娘について この本を読んだ理由 以前から著者の作品が好きでした。今の世相を背景に新作を書かれたということで楽しみにしていました。 あらすじ 感想 私が想像していた新作とは、少し違った感

シャルロットのアルバイト

週末の土曜日、紹介するのは近藤史恵さんの連作短編集です。 読んだ本の紹介 出版社:光文社 発売日:2022年2月22日 単行本:284ページ 内容:シャルロットと迷子の王子    シャルロットと謎のお向かいさん    シャルロットと紛失した迷子札    シャルロットのアルバイト    天使で悪魔とシャルロット    家族 この本を読んだ理由 著者の作品「サクリファイス」が好きで、Twitterもフォローしていて、新刊はいつもチェックしています。 あらすじ 感想

辻村深月「レジェンドアニメ」

おはようございます。先日図書館から3冊借りて、昨夜読み終えた作品を紹介します。 読んだ本の紹介 出版社:マガジンハウス 発行日:2022年3月3日 単行本:272ページ 内容:◆九年前のクリスマス    ◆声と音の冒険    ◆夜の底の太陽    ◆執事とかぐや姫    ◆ハケンじゃないアニメ(書き下ろし)    ◆次の現場へ この本を読んだ理由 今回映画化された「ハケンアニメ」のスピンオフというので、興味がありました。 あらすじ 感想 「ハケンアニメ」は随