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【ウイスキー】スコッチ② ハイランド

ウイスキーを飲み始めると、わからない言葉が色々と出てきますよね。
その中でもよく出てくるのが、「ハイランド」という単語。

ハイランドのウイスキーが大好き!って方は数多くいらっしゃいますが
ハイランドが何であるのかは意外と説明ができないものですよね・・・
より楽しくウイスキーを嗜めるように、しっかりと解説していきます。

1. ハイランドのウイスキーとは

【写真】ハイランドのウイスキー


ハイランドとは簡単に言うと
「スコットランドの北側、緯度が高い地域」
のことです。

いきなり地域の解説に入っても良いのですが
それだと退屈なのでまずはこの地域のウイスキーについて
見てみましょう。

内陸の麦感が優しいものから沿岸の潮感が激しいものまで多種多様な
ハイランドのウイスキー。
ウイスキーの楽しみをグッと広げてくれる発見が多い地域ですよね。

写真に挙げている、
ダルウィニー / オールドプルトニー / オーバン
どれもハイランドの美味しいウイスキーですが、
この3つをとってみても、全く個性が異なりますよね。

ハイランドという地域は広大すぎて、
「ハイランドのウイスキーとは〇〇である」というように
一括りにまとめることができません。
分類をきっちりしたい方にとってはモヤモヤするところだと思いますが、
逆にその多様性こそがハイランドの魅力なのです。

広大な土地の至る所で、ウイスキー職人が
自分たちのウイスキーが一番おいしいという誇りを胸にウイスキーを造る。
山のウイスキーあり(Ben Nevisなど)
谷のウイスキーあり(Glencadamなど)
沿岸のウイスキーあり(Old Pulteneyなど)
平野のウイスキーあり(Dalwhinnieなど)。
ハイランドとは、そんな地域です。

2. ハイランドとは?

【写真】Glenfinnan

※写真はハリー・ポッターでも出てくる Glenfinnan。ハイランド西部です。

では、そのハイランドってスコットランドのどの辺りを指すのでしょうか?
え、全然わからない・・・って方、ご安心ください。
おぼえ方はとっても簡単。緯度が高い(high)土地(land)です。

ハイランドはざっくり言うと
東の町ダンディーと西の町グリーノックを結んだ線の北側のことです。
ただし、一部の島や半島、スペイサイドも除いた地域を指します。
※スペイサイドの時と同じく、あくまでもウイスキー上の区分なので
 行政区画などが示すハイランドとは定義が異なります。 詳しくは後述

3. ハイランドの自然環境とウイスキー

【写真】ハイランド牛

北緯約55°のモスクワよりもさらに高緯度のハイランド地域。

北半球においては緯度が高くなるにつれて日照時間は短くなるため、
植生が乏しくなるのは致し方ないことですよね。
幸い、メキシコ湾を起点とする北大西洋海流という暖流+編成風の影響で
同緯度帯の都市(A,B,Cなど)と比べるとかなり暖かいです。

とはいえ、育つのは寒さに強い大麦や牧草程度のものなので、
名産品がウイスキーハイランド牛
現地では清流でとれるサーモンを合わせるのが鉄板ですが、
広大な牧草地で伸び伸びと育てられる牛肉と共に
グラスを傾けるのも、また楽しいですね。

4. スコットランドの行政区分としてのハイランド

画像4

※画像はウイスキーにおけるHighland地域の範囲

ウイスキー好きにとってのハイランドといえば
スコットランドの上半分というイメージですが(上記画像のように)
実は、行政区分としてのハイランドはまた異なるようです。
ハイランドの範囲が異なり、北部諸島も含めひとくくりにされております。
日本で言う九州・沖縄のような扱いになるのでしょうか。
現地に実際に足を運んでみないことにはイメージしにくいくくりですね。

そのためか、
スコットランドウイスキー協会の発行する地図においては
アイラ島以外の島々はハイランドという表記です。
例えば
オークニー諸島メインランドのスキャパやハイランドパークも
Whisky Region : Highland Malt
となっていますね。
https://www.scotch-whisky.org.uk/2175
※2021年時点での情報です。

ウイスキーにハマり出すとついついウイスキーの事ばかり
学ぼうとしてしまいますが、現地の歴史あってこその産物なので
時々こういった本国の事情を学ぶとより一層理解が深まり、
さらにウイスキーと仲良くなった気がしますね。


5. まとめ


・ハイランドはスコットランドの高緯度地域のこと

・多種多様なウイスキーに恵まれた地域


※地域区分に関しては諸説ございますので、
 あくまでも大まかな分類の一例と捉えていただけますと幸いです。


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