ウッディ・アレンのプロフィールを見て考えたこと

※土曜日は読む人が激減することが判明したので個人的な話を。

先日、妻と『アニー・ホール』をDVDで観ていたら、劇中のウッディ・アレンが第2次世界大戦を経験しているというシーンがあったんですね。

あれ? そんなにウッディ・アレンって年をとっているんだと思って、その場で検索したら、今、81才なんですね。

それで妻に、「すごいよね。80才とかで『カフェ・ソサエティ』を撮ったわけだよね。リゾート地とかでゆっくりするより、作品を考えたり、演出をしていたりする方がよっぽど楽しいんだね」って話をしてたんです。

で、僕、今、47才なんですね。だから妻に「自分、まだまだいくらでも作品とか作れるのかもしれない」って言ったら、「いやあ、ほんと、あなたは前向きだねえ」と感心されまして。

ところで僕は今、絵を描くのが楽しいのですが、本当に決してうまくないとはわかっているのですが、いつか、例えば4、5年後とかに、すごく「自分らしい絵」「自分にしか描けない絵」にたどり着ければ良いなと思ってまして。

だから、今、本屋で、「イラストの描き方」とかって本を見かけたら、手に取りたくてしょうがないのですが、この本に手を出してしまうと「他の人と同じ絵」になってしまうと思って、とりあえず「自分だけの描き方」でゴリゴリと描いています。

ちなみに、もし僕にイラストの仕事が来たら、妻が渋谷のセンター街を逆立ちで歩くそうです。「絶対にない」そうです。

まあでも「絵」はないにしても、ずっと年をとっても、批評したり批判したり偉そうなことを言う人側ではなく、下手でも何かを作って発表する側でいたいなと思っています。

 ※

ところで、ウッディ・アレンのプロフィールを見ていたら、この『アニー・ホール』でアカデミー賞をとっているんですね。そして有名な、「アカデミー賞の授賞式はさぼって、NYのジャズ・クラブで、クラリネットを吹いていた」ということが書いてありました。

うろおぼえなので違ってたらごめんなさいですが、確か、そのジャズ・クラブは毎週木曜日にウッディ・アレンの出演が決まっていて、それを断りたくなかったとかいう話ですよね。

この話、僕は若いときに聞いて「カッコいいなあ。もし自分も何か賞をとったら、そういう理由で授賞式をさぼろう」と思ったのですが、今、思うと「大人として絶対にそんなことしちゃダメ」ですよね。

というのは、今まで、賞をもらった人たちを見ていると、ほんと、賞って、周りの人たちのためのものなんです。

その作品に関係した会社の人たち、その作品に出演したり何かを提供したりした人たち、そのアーティストのファンの人たち、そのアーティストの配偶者や親や子供や親戚や友人、そんな人たちを喜ばすためのものだっていうことがわかってきたんです。

もちろんそのアーティスト本人も嬉しいんですよ。でも、周りの人たちが喜んでくれるから「嬉しい」っていうのが、どうやら「賞」の正体のようなんです。

だから、ウッディ・アレン、すごいなあ、授賞式さぼったら、本当に周りの人たち、がっかりしただろうなあって思うんです。

やっぱりそこまでして、「自分の信念を通す」っていうのが、アーティストには必要なのでしょうか。だから、80才になっても、あんなにすごい作品が撮れるのでしょうか。

そんなことを思った、ウッディ・アレンのプロフィールでした。

#コラム

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この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「人の魅力は声が大きい」です。

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