どうして取材をされる人は無料なんでしょう
取材ってありますよね。あれ、どうして「取材をされる人は無料なのか」が常々、疑問なんですね。
例えば、「bar bossaというお店を取材」という場合や、あるいは「林伸次という人が出した本についての取材」であれば、すごく宣伝になるので、それが無料なのは当然だと思います。というか、むしろこちらから「お願いします」って感じです。
そういうのではなくて、例えばこういう取材があるんですね(おもいっきり作り話です)。
「今、アナログレコードが流行していますよね。今度、『なぜ若者の間でアナログレコードが流行しているか』っていう特集を考えていまして、是非、林さんにお話をうかがいたいのですが」
とかって感じで、メールとか電話があるんですね。
で、お店に来ていただいて、1時間くらい「バーでレコードをかけていると、お客様からどういう反応をいただくか」とか、「どういう場所でアナログレコードを買っているか」とか、「僕のアナログレコードへの愛情」とかを延々と語るわけです。
これ、1時間しゃべりたおして、例えば、全然記事にならないときもあるし、「bar bossaの林伸次さんによると」って感じで少しだけ記事になるときもあります。
まあ記事になるならないは、おいといて、1時間しゃべって、どうして僕には何もメリットがないのかがいつも疑問なんですね。
今、とにかく、大切なのは「時間」と「情報」ですよね。
僕の1日が24時間で、寝ている時間が8時間で、ご飯とかお風呂とか移動とか家族とのやりとりや犬の散歩に5時間、仕事で9時間、残りの自由時間は2時間なんですね。
その2時間のうちの1時間を使って、さらに他ではちょっと入手できないような情報を教えて、それでどうして「無料」なのか不思議なんです。
どういうわけか「取材」ということになると、「無料」って決まってるんです。
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実は記事や番組を作っている側の事情も知っていまして、そんな「5000字2万円の記事」のために取材した人、全員に1万円とか渡せないっていうのはわかってはいるんです。
でも、どうなんでしょう。
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僕はノーギャラで仕事を受けることはあるのですが、それは僕がメリットを感じたり、「その企画、楽しいから僕も参加したいなあ。その人たちの中に自分の名前も入りたいなあ」って思っていたりするからなんですね。
あるいはメールで「お店の契約のことであのこと教えてもらえますか?」みたいなのが来たら、「それってこれこれこういう仕組みになってるんです。だからこうした方がいいですよ」みたいに答えるのってもちろんやってます。人助けですよね。
※
でも取材って僕にはメリットは何にもないんです。時間をごっそり奪われるだけなんです。いつも疑問なんです。人の時間と情報をもらって無料って不思議だなあって。
色んな質問に答えた本が出来ました。『ちょっと困っている貴女へ バーのマスターからの47の返信』 https://goo.gl/dZ32IW 立ち読みできます!
https://goo.gl/Q6mRvL
bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb
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