コミュニティを作りたい人はお店をやれば

最近、いろんなところで、「コミュニティ」って言葉を聞くんですね。

それでいつも思うのは、「だったらお店やればいいのに」ってことなんです。

三軒茶屋にウグイスというビオワイン・ブームの先駆者的な有名なお店があるのはご存じですよね。

先日、そのオーナーの紺野さんにインタビューしたのですが、ウグイスさん、300万円で始めたそうなんです。

はい、小さいお店で、自分たちでトンカン内装をする覚悟があれば、都内のちょっと外した場所とか、ビルの3階とかで、300万円あればお店って始められるんです。

300万円って、今の人たちならクラウド・ファンディングで簡単に集められそうですよね。

さらに、「お酒を出すのに資格が必要」とか色々とみなさん誤解しているのですが、食品衛生責任者っていうのをとって(たしか二日間の講習でとれます)、保健所に許可をもらえれば、日本って誰でも飲食店、始められるんです。

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ちなみに、「純粋に飲食店として儲かる店舗にする」って今はすごく難しいです。

まず目安として、「3日分の売り上げで家賃を払えたら、そのお店は儲かっている」というのがあります。

8坪くらいの小さいお店で、都心で15万円と考えたら、一日5万円の売り上げが必要です。

例えばカフェだと、コーヒー1杯500円としたら100人のお客様が必要です。軽いスイーツを頼んでいただいたとして一人1000円と考えて、50人のお客様が必要です。

8坪のお店で50人のお客様が毎日来店するってかなり難しいです。

バーだと単価2500円(お一人が平均2500円使っていただけると考える)で、20人の来店が必要です。

ちなみに8坪のお店で20人毎日来店するって、そうとう、そのマスター人気者です。まあ難しいです。

ビストロと考えて、単価5000円だと、1日10人来店すればOKですが、単価5000円使っていただける料理やワインを用意して、毎日10人の来店が見込めるのって、そうとう腕や経験のあるシェフです。

はい、普通に、王道の飲食店をやるとすれば、かなり難しいです。

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でも、そこをコミュニティの場にして、例えば壁を1週間1万円で貸して、絵や写真を展示して、売れたらその何割かをいただくってことにするとか。

あるいは、読書会や、ワイン会や、英会話教室や料理教室を常に開催するとか、あるいはライブや落語会や朗読会なんかを常にいれるとかすれば、家賃は出るし、スタッフも雇えます。

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あるいは昼は編集作業が出来る事務所にしたり、フリーのライターやデザイナーや編集者に場所貸ししたりして、夜はバーに変わるとか。

昼は「映画館」になって、夜はバーに変わるとか、そういう「二毛作」もありかと思います。

あるいは最悪、そこに住むっていう手もあります。

とにかく、お店って人が集まります。

コミュニティづくりをしたいという人、お店をやればいいのになあといつも思います。

バーのお酒のそろえ方やお酒の扱い方、教えますよ。

#コラム

色んな質問に答えた本が出来ました。『ちょっと困っている貴女へ バーのマスターからの47の返信』 https://goo.gl/dZ32IW 立ち読みできます!
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bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

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