オジサンは邪魔ものなのでおいとましますよ

※土曜日は読む人が激減することが判明したので個人的な話を。

先日、大阪に住んでいる姪っ子(24歳美容師)が東京に一泊二日で来てたんですね。

一日目は友達とディズニーランドに行ったみたいなのですが、二日目はうちの妻とランチにいってその後二人で新宿で買い物という予定だったらしいんです。

うちの妻って、そういう若い女の子に人気があるんです。

普段自分では行けない美味しくて高いお店に連れてってもらえるし、その後の買い物とかでもうちの妻は元アパレルなので、普通の女性とは雰囲気が違うし、もしかして何か洋服や鞄を買ってくれるかもしれないという存在なんです。

で、「妻があなたもランチだけ一緒に行く?」って言うんです。

さて、世の中のオジサンたち、どうですか? こういうとき、行きますか?

別に行くのは僕も全然問題ないのですが、その24歳の彼女が、「僕がいる」っていうのを歓迎してくれているかどうかが、どうも自信がないんです。

例えば、あなたが、10代、20代の頃、50前のオジサンとご飯を食べるの、積極的に楽しかったですか?

僕は、はっきり言って、全然楽しくなかったので、そういう席はオジサンとしては1万円とか2万円とかを渡して、「いやいや、私は邪魔者だからみんなで楽しんで来なさい」とか言うのが「オジサンの正しい作法」だと思うんです。

そしたら妻が「いや、たぶん○○ちゃん、あなたがいた方が喜ぶと思うよ」とのことなんです。

もし本当でしたらすごく嬉しいのですが、最近はそういうことに気を使うようにしようといつも思っていまして。

 ※

20数年前、バーテンダー修行をしたフェアグランドのボスの中村さんと、別の店舗のスタッフとの「男臭~いメンツ」で、営業後に飲みに行くことってよくあったんですね。

そしたら、ボスの中村さん、1時間くらい飲みにつきあったら、かなり多めにお金を置いて、「じゃあ、先に帰るから」ってすごく絶妙なタイミングで帰ってたんです。

僕らとしては「あ、もう少し話したかったのに」っていうくらいのタイミングでして、「あ、中村さん、先、帰っちゃうんだ」っていう名残惜しい気持ちもある瞬間なんです。

さらにお金も余計にもらって、これを見習いたいなあといつも思うんですね。

でも、そんなことってどうも出来ないんです。

うだうだと居残っちゃうし、お金をちょっと多めに置いて帰るなんてことも出来ないんです。

→ちなみに当時、僕は25歳で、中村さんは34歳です。中村さん、決してオジサンじゃないんですよね。今の34歳でそんなこと出来る人いないですよね。

 ※

以前もあるパーティで、ちょっと高齢の某有名人がいたんですね。

みんな「お会いできて光栄です」とか言って、サインを貰ったり、一緒に写真を撮ったりしてたんです。

でも、その有名人、少しだけ挨拶してみんなと乾杯して、ちょっと歓談したら、「それでは」なんて感じで帰ったんですね。

みんな「え、帰っちゃうんですか」とかって言いながら、実は正直なところ、その有名人が「ニコニコして帰ってくれた」というので、ちょっと「ホッとしている」というのが伝わってきました。

やっぱりみんな「粗相がないように」って気を使っているし、本人もこういう時は早めに帰った方が良いって経験上わかっているようなんです。

いやあ、すごいなあ、とその時も思いました。

自分、この年齢になってきて、オジサンとしてどういう風に振る舞うべきかと考える時期だなって思っている47歳の初夏です。

#コラム

色んな質問に答えた本が出来ました。『ちょっと困っている貴女へ バーのマスターからの47の返信』 https://goo.gl/dZ32IW 立ち読みできます!https://goo.gl/Q6mRvL

bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「昨日のcakesが読まれてなくて」です。

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