自分が出来ない仕事、向いている仕事

※土曜日は読む人が激減することが判明したので個人的な話を。

先日、渋谷駅のバスのロータリー付近で、若い女性がバスの誘導係の仕事をしていまして、旗を振って、狭い箇所にバスを一時停止させて、後ろに待ってたタクシーに「右に折れて直進してください」って感じの指示出しをしていたんです。

まあとにかくその「さばき方や指示出し」が見事で、うっとりして見つめていたら、一緒にいた妻が僕に「あの仕事、あなたには出来ないね」って言うんです。

確かに出来なさそうなんです。僕、極端に「空間認識能力」というのが欠けていまして、そんなこと器用に指示なんてまず出来ないと思うんです。

ちなみに僕、世界はそういう「自分には出来ない仕事」ばかりでして。銀行員とか編集者とか商社員とかSEとか、色んなそういう人たちの仕事を聞いていると、「うーん、自分には出来ない」っていつも思うんです。

 ※

でも「自分には向いている仕事」っていうのを思いつくこともありまして。

例えば僕が「自分に向いているな」と思うのは、誰かに教える仕事です。というのは僕は、人がどうわかっていないのかを把握して、どう教えたらその人が理解できるかっていうのを考えるのが得意なようなんです。

でもこれ職種が問題でして、例えば学校の先生っていうのは無理だろうなって思います。みんなをまとめたり、引っ張っていったりするのがどうも得意じゃないんです。

あるいは「アイディア出し」という仕事があれば、自分に向いていると思います。

例えば、「このお店の売り上げが落ちています。どうすれば良いでしょう」とか、「今度、町おこしで何か面白い企画が必要です。何がいいでしょう」といったものなら、何十個もアイディアを思いつけそうなきがします。

ちなみにこのアイディアも「思いつくだけ」で、人やお金を使って運営するのは苦手です。

なんかこう書いていると、要するに僕はいつまでたっても「現実社会」に出ていけない、頭の中だけで妄想しているモラトリアムくんですね。

「ライ麦畑で、子供たちをキャッチする仕事だったら出来るんだけど」みたいなことを書いているような気がしてきました。

 ※

ところで最近、「もうバーやめて、書くだけの仕事をしようかな」って3ヶ月に1回くらい思って、妻にそう伝えることがあるんです。

でも僕、バーに出ないと、たぶん妻以外の人といっさい話さないんですね。飲み会には行かない、イベントには行かない、パーティには行かない、というすごく閉じた生活をしそうなんです。

で、僕が書くほとんどのことが、外で出会った人に聞いた話をもとにして、考えたり膨らませたりする、というパターンなので、やっぱりバーはやめられないなあ、と思ったりする47才の初夏です。

#コラム

色んな質問に答えた本が出来ました。『ちょっと困っている貴女へ バーのマスターからの47の返信』 https://goo.gl/dZ32IW 立ち読みできます!
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bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「iPodとキンドルが壊れて」です。

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