シェイカーを使ったオリジナルカクテル始めます
バーで「私をイメージしたカクテルを作って下さい」って注文したことってありますか?
あれ、たぶんほとんどのバーテンダーが「苦手な注文」なんですね。「いやいやそんな、あなたのイメージって、ええと、どうしたら良いんだろう」って感じだと思うんです。
でも僕、あの注文すごく得意だったんです。
僕の接客スタイルを知っている方は「納得」かと思うのですが、そういう「女性のワガママ」を聞くのすごく好きだし、「シャカシャカシャカ」ってやって「はい、どうぞ」って出した後に「お客様に爽やかな風と海のような美しさを感じたので、ブルーを使って、少しだけアクセントにシャルトリューズという薬草系のお酒をしのばせました」とかって言うの、大好きだったんです。
そしてさっきから何度も「大好きだった」と過去形になっている理由は、「20年前にバーテンダー修行をしたお店でよくやってた」ってことなんです。
実はbar bossaも最初は普通にシェイカーを置いてて、そんな感じでカクテルは作ってたんですね。
でも、カクテルってご存じかどうか、女性が6人来たら、6人とも違うカクテルを注文するんですね。
さらに日本人は「みんなの飲み物がそろってから乾杯」というルールがあるので、一番最初に出したカクテルは6番目にカクテルが出る頃にはぬるくなっているんです。
「で、これはカクテルやめた方がいいな」と思って、途中からシェイカーを使ったカクテルは一切やめにしたんです。
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ところでここ最近ずっと、「お家でパーティ」とか「レストランのシェフが作った本格的なお総菜を買ってきて家で食べる」とかが流行っていますよね。
なんかわざわざ高い外食よりも、お家で気軽に、子供が騒ぐのも気にしなくて良いし、閉店時間も気にしなくて良いし、って感覚だと思うんです。
そこであわてた「外食産業側」が、「じゃあ、わざわざ外食してもらうにはどうすれば良いんだろう」って色々と考えたのが、「そこでしか食べられない食材や料理」とか、「ちょっと普通の家では再現できない料理方法」とか、「目の前で料理人が見せるパフォーマンス」とかかと思うんです。
で、bar bossa、そういうのあるかなとか色々と考えて、「やっぱりシェイカーを振ろう」と思い直しました。
最近、たぶん「バーテンダーがシェイカーを振っているの」ってあまり見かけない風景だと思うんです。
今はもっと「ナチュラル」と言いますか、なんか大げさじゃないのが時代の流れですよね。
それをあえて逆に「大げさにシェイカーをシャカシャカ」やってみようかなと思いました。
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ちなみに、本格的にカクテルを再開するとなると、本当にいろんな備品が必要になるんですね。
スピリッツやミキシンググラスは凍らせたいからまた冷凍庫を買わなきゃいけないとか、アンゴスチュラビターズやモナンのグレナデンシロップやマルガリータ用の塩や、透明のクレーム・ド・カカオとか、ブルーキュラソーとか、まあとにかくたくさんの用意が必要なんです。
だから、そこまではやりません。
とりあえず「三月の水」という名前がついた「bar bossaオリジナルカクテル」を出します。
そして少しづつ増やしていこうかなと思っています。
それではお待ちしております。
bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb
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