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土民あるいは土蜘蛛

18世紀末、産業革命が起こるまで、
世界中の人々は農民でした。
だから、
土曜日も日曜日も、祝祭日もなく、
来る日も来る日も日の出前に起きて、
日没後まで地面を見ながら働いていました。

支配者層は、暴力を使って権力を保っていました。
農民、農業は、大地と雨と天候に支配されいて、
人々は、
天に祈ってくれる者に頼むしかありませんでした。

祈る者はまた、天からの声を能く伝え、
人々の奉仕が足りないから天が怒り、
日照りや長雨で作物を不作にすると告げて、
権力者と結び、相互の力によって
人民への支配を続けました。

産業革命は人々に、
偽りの太陽をもたらしました。

大地は生命を生み出さず、引き換えに燃える石、
燃える水をもたらしました。

土蜘蛛は大地を見ず、
空も見上げず、偽りの光を頼みにして、
命より、
不滅の輝きを放つ金銀財宝を崇拝して生き、
人生の苦悩に直面した時のみ、
太古からの人間に立ち戻って、
海山、そして日月を思い出す。

権力者と権威者は、
相変わらず
土蜘蛛が這いつくばる姿を見もしないで、
安楽に生活を続けている。

銀金財宝と作物の交換が終わる時、
土蜘蛛自身が支配者であることに気づくでしょう。



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