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身体意識 X エノテカ ~エノテカのテイスティングコメントを勝手に身体意識的に解説してみた~ワー・ドリームス

今回はサイト内で紹介している「身体意識」を、ワイン販売のエノテカで紹介されているテイスティングコメントと照らし合わせて解説していきます。我々が解説している「身体意識」をより身近に感じてもらえればと思います!

管理人(以下、「管」):今回のコンセプトは、身体意識の回答をより口語にしよう!というものです。エノテカのサイトで表現されている箇所は、我々の解説ではどのように該当するかを横並びにしていきたいと思います!
そんな中、解説するのはイタリアワインのワー・ドリームスです。このワインを解説しようと思った理由から教えていただけますか?

イエルマン ワー・ドリームス_2016

総支配人(以下、「総」):前回の企画「日本ワインVSフランスワイン」で取り上げた白ワインの葡萄品種がシャルドネだったので、今回は別の品種か、もしくは同じくシャルドネでも他の国のワインにしようと思ったんだよね。そこで、フランスワインの次はイタリアワインかな、と!
じゃあイタリアの中でどの地域?どの品種がいいかな?となった時に、イタリアのNo.1白ワイン産地と呼ばれるフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州のワインがいいかなと。そして造り手はその地をNo.1白ワイン産地と呼ばれるまでに高めた立役者であるイエルマンを取り上げ、イエルマンの名を世界に知らしめた記念碑的キュヴェであり、イタリア白ワインの最高峰の一本であるワー・ドリームスを取り上げたかったんだよね。ちなみにこのワー・ドリームスの葡萄品種はシャルドネ97%、残り3%は非公開になっているんだけれど、国際品種でありニュートラルな特徴を持つシャルドネ主体で造られているのも企画的にいいかな、と。

管:なるほど・・・この解説だけでもとても飲む価値のあるワインと思えますね。分析のしがいがあります!以下がワー・ドリームスの身体意識図ですが、身体意識的特徴として、まず第一に挙げるとしたら何でしょうか?身体意識図を見ると、どうしても上丹田の螺旋に目が行ってしまいます。笑

総:側頭部のこの風車みたいな身体意識、気になるよね笑 これについては後ほど触れよう。
このワー・ドリームスの全体的な身体意識の特徴は、個性的な魅力がありつつも、テロワールからの影響がよく反映されていることなんだけれども、下ロート軸はそれが1番現れている身体意識だね

管:なるほど、頭上から地面、その真下まで1本通っていますね。これは「センターが通っている」と言えるのでしょうか?

総:センターは中径軸は通り切っているね。加えて、胸から下には下側が広がっている大径軸である下ロート軸が形成されているね。

管:この下ロート軸は、我々がこのワインを口にした時、どのような感覚で感じとることができるものでしょうか?

総:この下ロート軸は味わいの余韻に、大地へ水が染み込んでいくような印象を与えているね。身体意識図を見ると、赤とか青とか緑の線が中心へ向かって描かれているけれど、それらの多彩なクオリティがこの下ロート軸に集まってきて、混ざりながら下方へ染み込んでいく、というような構造になっているね。

管:なるほど、エノテカのテイスティングコメントには、味覚と同時に余韻について書かれています。
「クリーミーで濃厚なアロマと驚くほど長い余韻が魅力で、まさに夢のようなひとときをもたらしてくれます。」
ここの長い余韻が、このワインの特徴の一つである下ロート軸の余韻なんでしょうか?

▼ ワー・ドリームス[ENOTECA online]

総:このテイスティングコメントのように表現されている余韻は、下ロート軸を含む複数の身体意識の効果が合わさったものだね。『驚くほど長い余韻』という部分については、下ロート軸や中径軸の深さがその感じを創り出しているね。

管:身体意識という概念を知る前からワインを飲んでいましたが、確かに口に入れた後に余韻を感じるワインはありました。しかし、その余韻自体も赤ワインのライトボディやフルボディのように重たさ、もっと言えば骨格みたいなものあれば、流動的なものもありました。このワインの下ロート軸は余韻など流動的なものではなく、ある程度骨格が感じられるような身体意識なのでしょうか?

総:センターには様々な傾向があるのだけれど、このワー・ドリームスの下ロート軸に関しては、骨格的、もう少し分かりやすく表現するなら入れもの的な感じがあるね。その中を多彩なクオリティが流れくだり、大地に染み込んでいく過程を『夢のようなひとときをもたらしてくれます』と表現されているのかなと思う。

管:余韻といっても、飲んだ後に身体をスッーと流れるようなもの、と言うよりは骨格のある構造が外側にあり、そこに染み込む/ゆっくり注がれていく感じでしょうか?その骨格が下ロート軸(下方に広がりのある円柱)の構造をしていると表現している、という感じでしょうか?

総:そうだね。骨格のある構造の中を通って染み込んでいく感じかな。

管:なるほど!エノテカの商品レビューでも皆さん、この余韻を感じて味わられているようでした。
これらは造り手がテロワールの要素をしっかりと表現しているからこそ、感じられる身体意識なんでしょうね。日頃、身体意識を意識していない人でも、このワインを飲むことで皆さんが共通認識として持てる「余韻」として表れているということですね。
次に特筆すべき身体意識は、どのような所でしょうか?

総:関連する身体意識としては、頭部の高さに、中径軸に対して斜めに入ってくる面状の身体意識(正面から見た時に赤色の中丹田へ向かっている矢印の上にある青色の線)があって、頭部へ降り注ぐ天性のクオリティを持つシャワーと中径軸へまとわりつくように入ってくるガイアのクオリティ(上から波状に降りてきている2本の緑色の線で描かれた身体意識)を、ロートのように中心へ集める機能を持っているね。
イエルマンが造る別のワイン、「トラミネール・アロマティコ/Traminer Aromatico」には、上ロート軸が形成されていたので、この面状の身体意識も、熟成とともに上ロート軸へと変化していくことが予測できる。中心に集まってくる満足感を作りつつ、中心に隙間を空けることにより料理と合わせやすくなっているね。
さらに、余韻と関連するものとしては中丹田かな。中丹田は二重構造になっていて、そこへ太陽からの熱性身体意識が入り込んできている。そこから下ロート軸の中を通っていくことにより、味わいへ、あたかも太陽の光を受けた清涼な水が、豊かな大地へ染み入っていくかのような余韻を生み出しているね。

アロマ

管:なるほど、上らのシャワーやガイアのクオリティがロートのように中心に集まるような意識だからこそ、より味わいに余韻がしっかりと感じられるんですね。
エノテカのテイスティングコメントでは、「クリーミーで濃厚なアロマ」とありました。ここでいう濃厚さは、この中丹田の熱性が関係しているのでしょうか?

総:その濃厚さ、というのはおそらく、様々なクオリティを持つ身体意識が何種類も集まってくることによって感じられる印象だろうね。下ロート軸へ入ってくる量に対して入口が少し狭いから、濃厚に感じるのかな、と思う。

管:うむうむ、味わいが圧縮されているというか、凝縮された意識があるんですね。エノテカのテイスティングコメントにも、「ピュアな果実味」や桃やパインのような少し厚みのありそうな味わいを表現してそうですが、正にこの意識で皆さん感じてるということですかね?

総:そうだろうね。ピュアで濃厚だけれども、その中にも豊かさや多彩さがあるという印象だね。

管:なるほど、ガイアのクオリティも下ロートと繋がって余韻を生み出す役割をしているんですね。

総:ガイアのクオリティは余韻と関係が深いね。このワインの素晴らしい余韻を生み出している要因のひとつだね。

管:そうなんですね!一方で、エノテカのサイトにて、このワインを飲んだ感想レビューでは、少し薄い印象を持たれた方もいたようです。この辺りは、所謂、ワインが開いてなかったり、飲み頃が違ったのでしょうか?

総:これは人によっていろいろ感じ方があるのだけれど、ばっさり身体意識の観点で斬ってしまえば、飲んでいる本人の身体意識の水準が低いか、あるいは普段、身体意識的に圧倒的に素晴らしいワインばかり飲んでいるか、どちらかだね笑
もちろん飲むタイミングの影響もある。少しフォローすると、ストラクチャの強いワインの好きな方は、このようなクオリティで楽しむ割合の大きいワインを少し物足りないな、と思われる傾向はあると思う。
表面的な味わいの濃さではなく、もっとワインの本質、すなわち身体意識に迫る印象を捉えようとしていることが前提だけどね。ワインを飲む本人の身体意識の水準でいえば、例えば股関節なら、最低でも股関節中心を1mm単位で身体意識化しているようでなければ、このクオリティを味わい、楽しむことは難しいだろうね笑

管:私も修行の身なので、ここは身が引き締まります。笑 ワインを本当の意味で味わうには、身体も大事ですね。
さらに、このワインの作り手はかなり気合いが入ってますよね?その気合いを受け入れる飲み手側の度量も試されている気がします。我々サイトの解説でも紹介していますが、行程一つひとつへの拘りがありますよね?やはり作り手の意識も関係しているでしょうか?

総:イエルマンの現在の当主であるシルヴィオ・イエルマン氏の「豊かなアロマを持ち、より近代的な味わいで強い個性を表現し、飲んだ人を魅了させるワインを造りたい。」「常に最良の品質を造る。」というワイン造りの哲学を持ちつつ、伝統的手法や土着品種に重きを置いたワイン造りも行なっているのを見ると、並々ならぬ気合が感じられるよね。スキャナー用のカメラを使用して、一つ一つの葡萄の葉の光合成具合をスキャニングして生育の状態をチェックしたりしているのも分かるよね。
造り手の身体意識といえば、このワインには肋骨上部に形成された天性のクオリティを持つスライサーという面状の身体意識が形成されていて、味わいへある種の切れ味を与えているんだけれど、これは造り手自身の身体意識のような気がするね。

管:このワインの造り手の意図を100%味わえるようになりたいですよねぇ。私も鍛錬を頑張ります!

総:あえて言うと、身体や身体意識の水準が低いと、いくらテイスティングの回数を重ねても、能力の上限を超えられないから上達はないと言い切らせていただこう笑

管:うわお!すごい断言だ!笑

総:身体意識というのは、身体運動だけではなく、精神や認識にも影響を与えるものなんだけれど、この造り手のスライサーは、精度を要求されるようなピターとした認識を生み出していて、それがワイン造りの様々なところに反映されているね。知識的に分かっていても、この身体意識がなければ出来ない作業というものがいくつもある。この場合、経験やスキル、そしてその運用というものを裏側から支えるものが身体意識だということだね。

管:なるほど。でもそれは何となく分かる気がして、テイスティングでは無いにしろ、ビジネスの世界でも何の世界でも身体との関係は密であると感じます。
私の周りでもコロナ禍で在宅勤務の人が増えて、仕事のパフォーマンスが落ちていると感じる人が多いようです。ここは個人の感想の域を出ないかもしれませんが、やはり自宅と買い物のスーパーとの往復だけで大半はデスクに座っていると身体は固まってきちゃいますよね。ただでさえ運動不足なのに、より身体が固まることで咄嗟に動けないというか、「これやっといて!」と急に仕事が来ても、前よりも腰が重くなったという人は少なくないはず。
そう思うと、仕事パフォーマンスをあげるのは仕事を繰り返す=頭を使うソフトウェアの訓練だけじゃなくて、身体=ハードウェアのメンテや能力向上も合わせて重要ですよね。

総:ビジネスでも本当にそうだよね。ソフトウェア、ハードウェア、どちらも大事で、身体にも精神にも影響を与える身体意識は、ざっくり言えばCPUやOS以上のものだね。
これは余談だけれど、自己啓発系のタイトルの書籍やSNSが多数あるけれど、言っていることが正しいかどうかは別にして、その人の写真を見れば身体意識は手に取るように分かるので、その言葉が本質的に本物かどうかはすぐにバレてしまうから、気をつけた方がいいよね笑
身体意識を観る能力を鍛えている人間から見れば、極めて滑稽な内容に見えてしまうね。

管:ワイン作り手の身体意識をテーマに取り上げた企画も面白そうですね!今度やりましょう!

総:これはいつかやりたいね。素晴らしい造り手は正当に評価されて欲しいからね。

管:というか、エノテカのサイトにもシャルドネとしか書いてないのですが、総支配人は残り3%が異品種というは何故気付けたのですか?

総:初めて飲んだ際に、そのお店ではシャルドネ100%のような紹介だったのだけれど、テイスティング時に「これは単品種ではないな」と感じで調べてみたんだよね。そうしたらそのような解説が載っていて、非常に興味深かったのを覚えているね。

管:その分析がすごいですね!というか、この作り手は毎年少し異なった風味を微妙に表現していて且つ、その1手1手がとんでもないレベルなんですね。恐ろしい。。笑

総:100%ではなくブレンドされているワインは、何かしらのストラクチャやクオリティの分離感みたいなものがあるんだよね。完成度の高いワインは、それらが熟成とともに馴染んで一体化してくるよね。

管:それは総支配人や高岡師範クラスになると、色々と透けて見えますよね。漫画HUNTER×HUNTERの念能力「凝」みたいですね。笑
そういう意味でも、作り手の身体意識とその作り手が作ったワインを分析する企画はまた別にやりましょう!

総:ではそろそろ、このくるくるの身体意識の解説へ行きますか笑

管:行きたいです!笑 よろしくお願いします!

総:側頭部に形成された風車のようなモビリティを持つ身体意識なんだけれど、ほとんど見かけたことのない珍しい身体意識だね。そこへセンター系の身体意識が入ってきていて、ちょうど上丹田と上丹軸(上丹田の働きを強化する軸)のような関係に近い。
この風車のような身体意識は、横から見ると、前から上、後ろ、下という方向へゆったりと回っている。それ自体が自ら回っている、というよりは、何かに回されている感じがするのだけれど、上から入ってきているシャワーのような身体意識やガイアのクオリティによって回されているわけではなさそうなので、より詳細に調べてみると、図には描いていない風のようなもので回されているのかもしれないね。

この身体意識は何からの影響が反映されたものなのか・・・
何らかの設備やテロワールからの影響なのか、造り手自身の身体意識からの影響なのか、いろいろ調べてみたんだけれど、分からないんだよね笑
ワインのラベルに描かれている、カラフルなロゴに4つの月があるのだけれど、それらは月の満ち欠けを表していて、ワイン造りでも月の満ち欠けを重要視しているそうなので、そういったものの移り変わりによる影響かもしれない。もしくは、このワイン「ワードリームス」の名称は、ミュージシャンU2の1987年発売のアルバム「ヨシュアトゥリー」の冒頭の1曲「Where the Streets Have No Name」にインスパイアされて名付けられているので、その影響なのか。場所は耳ではないけれど、ヘッドホンに似ているよね笑

管:なるほど、確かに音楽に影響を受けたという流れから、作り手の音楽を聞いた、インスパイアされた状態がワインに反映されているかもしれませんね。
そうだとしたら、とても面白いし、それをワインで表現できる作り手の技量に恐怖しますね。笑
このワインはエノテカ紹介文やテイスティングコメントに書かれている内容からなぞると、

・長く続く余韻は、身体意識で見ると、胸から下(中丹田)より円錐のような下ロートの意識として感じられる
・この下ロートに向かって頭上から、胸からと意識が集まって集約される意識から、濃厚さやクリーミーさと言った厚みも感じられる
・頭の上からくるくると風車のように回る身体意識から、作り手が音楽から影響を受けたように「夢の中にいるような」ワイン

という感じでしょうか。

総:いいね!テイスティングコメントの内容を身体意識から解説するとそうなるね。


いかがでしたでしょうか?新たな企画も考案中です!更新頻度(笑)も頑張ると共に、身体意識とワインについて情報発信していきます。

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