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北欧サスペンス シリーズ・ハリウッド版『ドラゴン・タトゥーの女』もういちど。 2020.6.25

ハリウッド・リメイクといっても舞台は同じスウェーデン。役名など、設定もすべて原作通りです。ただ、英語を話します。なによりも、ミカエル役は007のダニエル・クレイグですし、クリストファー・プラマーもでています。メジャーです。

テンポが良いです。企業グループ総帥の老人の誕生日に毎年届けられる謎の押し花、裁判にやぶれるミカエル、クリスマスの夜に彼にかかってくる仕事の依頼、北にむかう列車…と手際よく事件に引き込まれていきます。

文庫本で上下900ページにおよぶ大部の小説が原作ですから、どこかは省略したり、展開を変えたりはせざるを得ません。事件が動き出す、ミステリアスな暗号が解読されるシーンなど、ミカエルの娘の行動がヒントになるこのハリウッド版の方が納得できるところもあります。

結末が両方のバージョンで多少異なり、それは原作ともちがいます。ハリウッド版は、いろいろ納得がいくところが多いのですが、ちょっと拍子抜けしました。事件がおきてから40年、かたときもこの事件のことを忘れたことはなかった、調べ尽くしたという財閥総帥がこのことを見逃すかな、と思ったり。ま、そういうことつっこんだりするのもミステリの愉しみかと。

撮影が例年より寒い冬に行われたため、雪はあるし、全般に冷え冷えとした感じがいいですね。ロケで撮影されたストックホルム市街の映像も旅情をそそります。きれいな街です。

2012年2月10日日本公開
原題:The Girl with the Dragon Tattoo
製作年 2011年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
上映時間 158分
監督 デビッド・フィンチャー
原作 スティーグ・ラーソン
出演 ダニエル・クレイグ/ルーニー・マーラ/クリストファー・プラマー

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