見出し画像

学び続けること【Xデザイン学校振り返り#9、10(最終回)】

1月21日(土)、2月18日(土)に受講したXデザイン学校の第8回および第9回講義の振り返り(リフレクション)を記事として投稿します。(第8回は発表資料作成がメインでしたので、合わせて振り返ります)

第10回は課題提供企業へのプレゼンでしたので、最後2回は、発表モードでピリピリしたムード。

間の1ヶ月も含め、チームで発表資料にブラッシュアップてきました。

今回は、発表および10ヶ月にわたる受講期間で感じたことのリフレクションを綴りたいと思います。

巻き戻しの効かないジレンマ

最終回にチューターの川田さんもおっしゃられていたことですが、講義や発表に向けた準備が進んでいくにつれ、「何か違うけど今更、インタビューに戻れない」に近いことを随所で感じつつも、なんとか仕上げた感のある発表資料でした。

「どこでボタンの掛け違いをしたんだろう」、「インタビューの前提を履き違えていたのかも」などと思っても、すでに積み上げてきたものがあり、リミットもあるため、間違えたであろうところまで戻ることができません。

ベーシックコースにおける主眼は、工程の一通りを一度やり抜くこと。講義はどんどん進みますし、巻き戻して作業をやり直す時間はありません。

もやもやを抱えつつも、なんとか割り切りながら、ワークを進めてきました。

では、実務ではどうなのか。きっと、やり直すこともあるのだろうなと思います。
積み上げてきたものを一旦崩すということになると、きっと苦渋の判断もあるのではないでしょうか。

先生は、UXは手戻りを最小にする作業だということをおっしゃっておられました。

早く間違えて、早く軌道修正する。そういったメンタリティを保っていきたいと思います。
(役所の仕事は無謬性を重んじるので、総じて早く間違えるのが非常に苦手です)

提案の軸足は正しかったのか

今回の課題の主眼は、トヨタコネクティッド社(以下、TC社)へのプレゼンでしたので、当然に同社またはトヨタグループがやるべきビジネスとして成り立つものである必要がありました。

同社がプラットフォーマーとしてサービスを提供するものなのかデベロッパーとして提供するものなのか、どちらを軸を置いたのかということに各チームの特色が出たように思います。

我々、Fチームはトヨタグループがプラットフォーマーで、デベロッパーは社外の主体と整理し、これまで検討を重ねプレゼンの日を迎えました。

提案したデベロッパーによるサービスは、自動運転車による送迎サービスという極めて簡素なものでした。一方、送迎以外にも、宅配や観光など自動運転車を使ったデベロッパーのサービスを束ねるプラットフォームを想定したので、その展望を望めば裾野は広く、取得できるデータを上手に活用できれば収益が確保できるのではないかという提案をしました。

今にして思えば、TC社にプレゼンするのだから、プラットフォーマーとして儲かることをしっかり伝えないといけないということに目を奪われ、デベロッパーサービスの磨き上げ、さらにそれを魅力的に見せる工夫への注力が不足してように思います。

両睨みで総花的に内容を検討した結果、どちらもピリッとしない印象になったきらいがあります。

また、プレゼン当日の午前中もみっちり資料の最終調整をしましたが、そうではなく一定の余裕を持ち、動画や資料の装飾などクリエイティブの作業にもしっかりと資源配分しておくべきでした。

他のチームを見れば、作りこまれた資料や質の高い動画など、我々の及ばない点が多数見られ、悔しい思いをしたところです。

社会人の底力

先生も驚かれていましたが、前回のプレゼンから今回のプレゼンの間に何があったのだろう?と思うほど、どのチームも内容を磨いてきていて、驚きの連続でした。

そしてプレゼンターの皆様による堂々たる発表の様も、前回とは全く違うものに感じました。「仕上げっている」ものばかりです。

普段のお仕事の中で、社会人として挫けず、やり遂げてこられてきた経験値がこのような所業を可能にしているのでしょう。

「忙しい」を言い訳にせず、やり切った受講生全員が素晴らしかったです。

学び続けること

10ヶ月受講してきましたが、一通りを概観したレベルでしかないと感じています。

工程の1つ1つの理解度はまだまだです。

実務で実践しながら、学びを深めることが有効だと思いますが、現職では近くに実践者もいないため、試行錯誤にならざるを得ない状況です。

現在進行形で、デジタルサイネージを発注しており、受託事業者にはその設計を進めてもらっています。その際、UXの視点を導入したいと考えていますが、今の生半可な知識で口出しをしてしまうと、工程をかき乱すだけのようにも感じています。

どうすれば、正確にUX向上のための発注指示ができるのかがリアルな課題です。

これからも学び続け、自信を持って業務に導入していく実力をつけていきたいところです。

最後に

講義後のリフレクションでも書きましたが、土曜日コースでは唯一の公共部門の人間で、当初は「場違いかな」と思いつつの参加でした。

受講後の今、デザイン思考をはじめ、UX、サービスデザインの考え方は行政実務にも必要であると改めて感じています。

ここまで受講を続けてこれたのは先生やチューターのお二人のご指導もさることながら、チームメンバーにも恵まれたことが大きいと思います。

ビジネスの視点も乏しいことから、正直言って、十分な貢献ができたか心配ですが、お互いの疑問をがっぷり四つで議論でき、有意義な時間を過ごせました。感謝の限りです。

Xデザイン学校の皆様には、このような機会をご提供いただいたことに感謝しかありません。本当にありがとうございました。

(参考)過去のリフレクション
(こっそりと福井の名物名所をトップ画像にしていました。)