プロ野球初の球団歌を追う<前編>
作曲家・古関裕而の生涯をモチーフとするドラマ『エール』が制作され、同氏が手掛けた数々の楽曲が再び注目されている。とりわけスポーツ楽曲、野球関連では通称「六甲おろし」(『阪神タイガースの歌』)が出世作『紺碧の空』に続く初期の傑作とされ、プロ野球初の球団歌、あるいは現行12球団で初の球団歌とも言われている。しかし実際は、そのどちらも正確ではない。本稿は、歴史に埋もれた2つの球団歌に光を当てる──前編。
日本初のプロ野球団『日本運動協会』 大正9年秋、早大野球部OBの河野安通志