えねーちけーアーカイブス #92 怒れるちくわ

 ながちろのオンライン作品を掘り出して再利用しようというNながしろさんH恥のK掻き捨てアーカイブス。第92回は「怒れるちくわ」。

 骨ばっかり多くて食べにくい魚を細かく叩いて食べやすくしよう、という知恵が練り物を生んだ、のかどうかはわかりませんが練り物工場、大きな機械で魚のすり身を撹拌する絵はよく覚えている。そういえば「たんけんぼくのまち」リアルタイムで観ていたころの舞台は小田原だったわね。だから「かまぼこ工場」なんかは当然取材対象となる。――などと書いていて不安になってきてWikipedia(たんけんぼくのまち)を見ると小田原がロケ地になったことなんて一度もないとある。記憶なんていい加減なもんでんなスティーヴ! だがどこかでかまぼこ工場回はあったと思う……もう筆者に信憑性がないが。

 それはさておき、ソイにしろグチにしろ、工場ですり潰され撹拌される段となっては好きも嫌いもなく、みな一様に肉体が混ざりあった状態になってしまう、というのはとても恐ろしいイメージでして、その辺をなんとかしたのが本作でありました。かといって本文のとおり、憤りの果てに奇跡が起こったとしても、中のきゅうりがスポーンと飛んでいくくらいしかない(これだって十分に奇跡だと思うんだけど)。わりとそのへんの、乾ききった侘しさはうまくいったのではないでしょうか。

 サンマとちりとりは元ネタがあるので、興味の向きはぜひ検索をば。

みなさんのおかげでまいばすのちくわや食パンに30%OFFのシールが付いているかいないかを気にせずに生きていくことができるかもしれません。よろしくお願いいたします。