えねーちけーアーカイブス #160 箱の中からはるばると
ながちろのオンライン作品を掘り出して再利用しようというNHKアーカイブス。第160回は「箱の中からはるばると」。
https://www.qbooks.jp/3000/352/#a1
リンク先タイトルのとおり、あじまひでおこと吾妻ひでおが亡くなったときの衝動で書いた。「やけくそ天使」であり「スクラップ学園」であり、とんでもなく好きで、ぢゃあ自分の作風に影響を与えているかというとあんまりそんなことはないことに驚いた記憶がある。いやしかし、と考えているうちに「ミミミとクロシェ」のクロシェは阿素湖素子だったのかもしれないなあと思い始めた(タイトルは『ドラえもん』なんだけど)。性に奔放で押しの強い感じ。Twitterの裏垢では見かけるけど現実では見ない感じ。作者がキャラクターを制御できない感じ。これを一回やっておくと気が済むのではないか、と思って書いたところ、さして存在しない読者が辛そうにしていた。なるほどー、と思った。
自分の作風のルーツは、という問いの前提として「お前の作風とは」というものがあるのだが、そう考えると「真顔でしょうもないことを云う」とか「人を食ったような展開にする」という意味ではモンティ・パイソンであり、とり・みきであり、『ラシャーヌ!』あたりの魔夜峰央のほうが近いかもしれない。あとタモリ。みんなで宴会でワイワイやってるときにスッと立ち上がって服を脱ぎはじめて、パンツいっちょで佇んだあとにまた服を着はじめてもとに戻る(この間、無言)、みたいな。芸としてやっていきたいのはそっちのほうだなぁ、と書いていくうちに思い始めた。
と、ここまで御託を並べたところで本文を読み返すんですが、気軽にヤらせてくれるお姉さんというのは男の夢であり、希望であり、ゆえにでっけぇ罠であるということだ。実際には関わるとろくなことにならない、ということを読者はギャグ漫画を通して無意識に学んでいたんでありましょう。
知らんけど。でも実際身近に欲しかったけど。