えねーちけーアーカイブス #98 印度象 in 土蔵
ながちろのオンライン作品を掘り出して再利用しようというNHKアーカイブス。第98回は「印度象 in 土蔵」。
明らかにタイトル先行型の作品。この「印度象 in 土蔵」というしゃれからむりくり話を広げていくあたりがまさに頭脳の有効活用という気がする。世の中で一番のうみそをフル回転できる作業でございます。
小説というのは、詩やほかの文芸と違って「フォーマットがない」「何をしてもよい」文芸だという前提で書き進めていくうちに「ああ、これはおれの書きたかったことなのか」とわかることがある。本作の場合はしゃれを起点に書き進めていくうちに「我々が土蔵の外だと思っていたものが実は内側で、象は土蔵の外を通りかかったに過ぎない]という構図がひょいと顔を出してくる。
どういうオチにします? というときに持ってくるパーツには、やはりその人の持ち物が出てくるのだなぁ。たぶん途中で誰かにバトンタッチしたら、まったく別のテーマ性を持っていたろうなぁ、と考えるとなかなか奥深い。
と、文章化してみるとほんとうに生産性のないことをしていることが露見してしまう。
みなさんのおかげでまいばすのちくわや食パンに30%OFFのシールが付いているかいないかを気にせずに生きていくことができるかもしれません。よろしくお願いいたします。