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#139 スワヱさんと税のやつ

 娘を公園で遊ばせていたら、遊びに来ていた保育園児団、先生が「ヨサクくーん」などと呼ぶので「与作!?」などと思いはしたが、落ち着いて考えてみれば「ユウサクくん」かもしれないなと思い直すなどした。しかし、本当に「与作」だったら何だというのか。両親がサブちゃんのファンか事務所の人かもしれぬい。

 日本ではおなじみのアリスという名前も、向こうでは古い名前で「梅子」とか「ズワイ」とかそういった感じらしいので、まぁ、そういうことだ。ズワイなどという名前があってたまるかッ!
 と、書いたものの「ズワイ」というばあさんは文献にあり(田村信の『かすちけけ』あたりだ)、実際にそういうばあさんがいたからこそ漫画でネタにできたのかもしれぬ、と、ズワイガニを調べると<細くまっすぐな枝を表す 「楚(すわえ)」という言葉がだんだんと変化して 「ズワイ」とな>ったという記述(Wikipedia)があり、もしかするとスワヱさんはいたかもしれないなぁ、とふと思った。

 確定申告ももう20年もやっているのか。実家にいたころは近所の公民館に受け取りコーナーができていて、ちょっと市議会議員選みたいなにぎわいがあった。今もだいたいおんなじ感じでいる。非日常の一コマ。

 去年の8月に(確定申告用の)切手代惜しさに1,300円くらいでカードリーダライタを買った。本当に使えるのかよ、とか、中国製なんだけどマイ南蛮カードの情報は余計なところに流出しやしませんかね、などの疑問を抱えたまま年が明け、バレンタインデーごろからなんとなくいじっているうちにカードの情報はマイナポータルに流れ込み、あれよあれよと申告は終了していた。ここ15年は毎年毎年おんなじような収入をしている。今回はいろいろあって取引先も減ったことだし、減収だろうおしめぇだー、と思ったら予想外に減っていない。ほぼほぼお国のためには立たず、申告はするだけして、売上高印税についてくる4ケタの還付金だけもらって帰る、そういう15年であった。
 が、適格領収書インボイスというものが導入されるにあたって、出版社から、こんな場末の、何年も前に仕事をしてできた本がちょろちょろと来るような作者にも「できれば発行事業者の登録を取っていただきたく」というお願いが届く。版元によっては「登録いただけない場合は消費税分を抜いてお支払いするよ~ん」というところも現れ、端的には「勝手にしろい」であるのだが、そういう浮世の義理の部分で縛ってくるあたりがひでーシステムだなぁと思い、登録しました。本当にしょうもねえ、本当に、浮世の義理で登録事業者になりにけり、だ。

 世間を見ると「適格番号がどうの」とはいうが、これもまた、ありとあらゆる資料をかき集めて、半ばヤケクソ気味に、昨日の酒も残るママに始めたが、作業は15分後で終わっている。課税される額面いくらいくら、ははぁ、それぢゃこんだけ、コンビニで払っといてください。おつかれサマンサー。

 おつかれサマンサー。コンビニで蚊の涙ほどの消費税を払いながら、「なんだろうなぁ」と思った。そうなんだよなあ。このくらい簡単ぢゃなかったらe-Taxも普及の芽があるはづないぢゃない。いまぁ(限定的に)ざっくり2割取られる選択ができるので、「面倒くせえからこれでいいや」という人には、世間で騒ぐほどにはたいしたことのねえ簡便なつくりだ。
 だがしかし、税金を取るほうも、そこまで人の義理を悪利用して得られるほどのアガリぢゃないだろうに……いや、おれが稼いでいないから問題なのか。いや、問題にならないのか。
 そうかもしれない。もっと仕入れ分の大きい人はいまごろ各種とりどりの登録番号を前に四苦八苦しておいでに違いない。

 しかし、儲からんなあ。と、いい加減に自分の腕で道を切り開くのに疲れてきたからこそ、最近易経だの、奇門遁甲だのに頼り始めているのではないか。自分の力よりでかいなにかから生きる道を探ろうとすのではないか。
 やだなぁ。
 でも、もうちっと努力に対して報われてもよいのでは?????
 とは思っている。?マークを増やすと読む人に圧をかけられるので今日はそれだけ覚えて帰ってください。どっとはらい。

※ ここで怪しい新興宗教に依らないあたりが、無駄にいろんなジャンルに首を突っ込んでいるゆえの理性ではある

みなさんのおかげでまいばすのちくわや食パンに30%OFFのシールが付いているかいないかを気にせずに生きていくことができるかもしれません。よろしくお願いいたします。