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動画編集 書き出し時のトラブルと戦った話
こんにちは。ビデオディレクターの坂野です。
プロフェッショナルからビギナーまで幅広く使用されている映像編集ソフト
Adobe Premiere Pro(以下Pr)
僕もかれこれ5年ほどお世話になっています。
いまや、Prでたいていのことはできますが、
今回は、まだまだ奥が深かったという話です。
WEB媒体での広告映像制作を中心に活動している僕は、
普段は15秒から30秒、長くても3分〜5分ほど、
もしくは番組なら15分や30分が多いので、
あまり60分や90分などの長尺モノはやる機会が多くありません。
ただ、昨今のオンラインセミナーのニーズの高まりから、
「60分のセミナー動画を編集したい」などと声をかけていただくことも多くなりました。
編集自体の難易度は高くなく、レイヤーもシンプルなため、編集作業自体に
時間がかかるものではありません。
何よりも時間がかかるのは、レンダリングして内容を確認する時間と
動画書き出しの時間です。
| どんなトラブルがあったか
今回は、自身が講師を務めさせていただいている動画スクールのオンライン授業の編集中に起こりました。
総尺90分の大作(?)でしたが、編集自体はシンプルです。
ただ、やはりレンダリングに時間がかかる…
終わったら実尺を使って内容確認、そして書き出し。
(画面真ん中あたりの黄色い線のようにっている部分が要レンダリング)
書き出しが始まって数10分経過すると、Prが落ちるんです。
そういうときは決まって「原因不明のエラー」
なんなら、PC自体が落ちて、強制再起動…なんていうときも。
クライアントワークにおける編集チェックの普段のフローは
編集→レンダリング→Pr上で確認→(直し)→書き出し
→動画ファイルでチェック→(Prに戻って直し)→提出
ですが、書き出しができないために、そもそも動画ファイルを生成できない…
こういったトラブルは過去にもあったため、様々な方法で試しましたが
やっぱりダメ。
試した方法は下記の通り。
・Prの再起動(システム都合による強制終了でなく手動)
・PC自体の再起動(上記と同じく、手動によるもの)
・Prのアップデート(Ver.14.0.1から Ver.14.3)
・バックアップSSDでのPr立ち上げ
・保存名(ファイル名)を変える
などなど…
ところが、あることがキッカケで解決することに!
| 書き出しの強制終了に打ち勝った解決方法
悪戦苦闘していると、PCからメモリ不足を知らせてくれるポップアップが
表示されました。(すみません、スクショ残すのを忘れてしまいました)
はい、一瞬で閃きました。
昔のドラマ「ガリレオ」で言うと「実に面白い」の瞬間です。
問題はPrではなく、PCのメモリ不足によるものでした。
ということで、PCに溜まっている不要なファイルを削除していくのですが、
movやmp4などの動画ファイルと共に重かったファイルが"renderd file"と表示があります。
いわゆる、編集時に発生するレンダリングファイルが
PC上に残っていしまっていたため、PCのメモリを圧迫してしまっていたのでした。
このレンダリングファイル、尺と容量が比例しているようで、
今回の90分の大作モノのレンダリングファイルの総容量は78GB!になっていました。
ともあれ、原因が分かったので、対策を講じることができました。
下記が手順です。
1. PC上の不要ファイルをバックアップor消す(ゴミ箱も空に)
2. レンダリングファイルも削除(今回はSSDへのコピーの時間をかけない)
3. Pr上でレンダリングファイルの書き出し先を変更
4. 改めてレンダリング(PCのスペックによりますが30分強かかりました)
| レンダリングファイルの保存先に注意
Prのデフォルト設定では、レンダリングファイルはPCの階層奥深くに保存されるようになっています。
では、PCのメモリ不足を発生させた、このレンダリングファイルの保存先を変更しましょう。
まずはPrの上部メニュー、アップルマークの2つとなり「ファイル」
→「プロジェクト設定」→「スクラップディスク」と進みます。
色々と項目がありますが、レンダリングファイルに関わるところは
「ビデオプレビュー」と「オーディオプレビュー」です。
変更前(デフォルト設定)では、両方とも「ドキュメント」となっており、
パスを確認すると
/ユーザ/(ユーザ名)/書類/Adobe/Premiere Pro/14.0
となっています。これを「プロジェクトと同じ」に変更します。
そうすると、レンダリングファイルがプロジェクトを保存している外付けSSDに保存されることになり、PCのメモリの圧迫をさせることができます。
| 最後に
僕のように映像を仕事にしている方でも、今回のようにシステム系のトラブルには強くないという方もいらっしゃると思います。
もしくは、ビギナーの方でも、最初に知っておくとトラブル回避ができることがあるかもしれません。
Prは様々なトラブルをうまく対処しながら付き合っていく相棒です。
いくつかあるトラブルシューティングのひとつとして参考になればと思います。
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