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30歳で日本からイギリスに来る者が持つべきスローガンとイギリス社会保障制度のスローガン ゆりかごから墓場までは似ている

ある日ジョッシュとパーティーの準備をしていると
イギリスにはこんな言葉があるんだ、知ってるか?

out of sight, out of mind

見えない物は、頭の中にないのと同然、だから余計なものはこの裏に置いとけば何の問題もない、これがイングランド。

ことわざのように聞こえたので調べてみると、日本語では

去るもの日々に疎し

わかりやすく言うと

目に見えないものは忘れ去られる
身近にいないと忘れ去られる

私にとって、とてもイギリスの文化を感じることわざですごく気に入った。

ガーデンの作りでいうと、日本は不要なものを排除することで整然を保ち、全体を構成するのに対し、イギリスは花の彩や葉、草のグリーンなど生活向上に必要なものを並べて不要なものを隠しながら全体を構成する。

それぞれが思う不要なものは異なるが、まるで真逆な意識だと感じていた。

コミュニケーションでいうと、偶然出会した相手とのやりとりに特徴を感じる。
誰にでも同じように気持ちよく挨拶するし、公共の場で困っている人がいれば当たり前のように手を差し伸べるし、そこにはちょっとした会話が生まれる。そんな場面を見るとこの人たちは友達なのかと疑う時もあるが、そんなわけもなく、私の目には損得勘定のない本来あるべきコミュニケーションの在り方に映る。

イギリスに来て1番印象的に感じていたこの2つの話しからも

イギリスは目の前に映るモノを大切にする文化だと納得できる。

先日友人の目が節穴だという話から飛躍し、
日本からイギリスに来た者に必要な意識は

ケツ穴から都市埋没まで

社会保障のスローガンみたいだと盛り上がった。

私の経験から話すと、いくら情報入手が簡単と言えど、初めてイギリスに来て見るもの、出会うもの全てが新鮮に感じるし、逆に言えばこれまでの概念が通用しない場面があまりにも多い。当たり前の話だが、狭い視野で過ごしてきたんだなと実感する場面も少なくない。

とは言え30歳になって新しい環境に飛び込んでも学生のような柔軟な思考は持ち合わせておらず、これまでの経験から獲得した視点で物事を判断してしまいがちだし、そうなると受け入れるまで時間もかかる。

その不安から逆流しようとする気持ちは誰にでもあると思うが、そんな時こそいまいちどこの言葉を胸に刻んでみてはどうだろうか。

out of sight, out of mind
ケツ穴から都市埋没まで

日本で培った経験は一旦忘れよう、一度日本を飛び出したぼくたちは、今、目の前に広がるイギリスという世界に流されてしまおう。

2024.04.23

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