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恋人に必要以上に心を委ねて、甘えて、頼り切ってしまうのは、馬鹿のすることだろうか。

それには歴とした理由があるから仕方がない。
私にとって恋人が唯一、裸を易々と見せられる相手であるし、多数の人にとってもそんな気がする。
もちろん、友人であっても他人の性事情には踏み込まないタチなので、私の想像でしかないのだが。

同性の家族や友人とは温泉に行った時などに裸を見せることはあっても、サッとと隠したりお湯の揺らぎで誤魔化したりする。
「乳首の横に可愛いホクロがあるんだ」なんてしげしげと見せあったりはしない。
異性ならもってのほかで、現&元恋人以外に自分の裸を見た人間なんて、血縁者、しかも幼い頃に限られているはずだ。

恋人には、行為中や一緒にお湯に入った時、同性の知人に比べてもなぜか堂々と見せられる気がする。
付き合って3ヶ月以内にセックスをするカップルは日本でも半数以上だと確信しているが、知り合って3ヶ月の同性の友達に裸を見せる機会はそうそう無いだろう。

裸の付き合いとはよく言ったものだが、心を開いて体も曝け出す、というよりも、裸を見せたから距離が近くなるような気がしている。
ありのままの物理的な自分達を惜しみなく見せ合ったことにより、恥じらいや互いの境界線が急激に溶解していくのだと思う。

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