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記者投票は、めちゃくちゃいい加減!MVP、ベストナイン、GG賞に価値はない!

シーズンオフの楽しみの1つが表彰です。セ・パ両リーグのMVPと新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞は、選手にとって最も栄えあるタイトルです。

GG賞は先日発表になりました。

<セリーグ>

【投手】 有資格者31名
菅野智之(巨人)
3年連続3度目 得票数:69票
【捕手】有資格者6名
梅野隆太郎(阪神)
初受賞 得票数:163票
【一塁手】有資格者5名
ロペス(DeNA)
3年連続4度目 得票数:74票
【二塁手】有資格者5名
菊池涼介(広島)
6年連続6度目 得票数:256票
【三塁手】
宮崎敏郎(DeNA)有資格者5名
初受賞 得票数:120票
【遊撃手】有資格者6名
田中広輔(広島)
初受賞 得票数102票
【外野手】有資格者22名
丸佳浩(広島)
6年連続6度目 得票数:230票
大島洋平(中日)
2年ぶり6度目 得票数:177票
平田良介(中日)
初受賞 得票数:139票

【パ・リーグ】**

【投手】有資格者31名
岸孝之(楽天)
初受賞 得票数:69票
【捕手】有資格者9名
甲斐拓也(ソフトバンク)
2年連続2度目 得票数:217票
【一塁手】有資格者5名
中田翔(日本ハム)
2年ぶり3度目 得票数:144票
【二塁手】有資格者4名
中村奨吾(ロッテ)
初受賞 得票数:131票
【三塁手】有資格者4名
松田宣浩(ソフトバンク)
6年連続7度目 得票数:165票
【遊撃手】有資格者6名
源田壮亮(西武)
初受賞 得票数:219票
【外野手】有資格者21名
秋山翔吾(西武)
4年連続5度目 得票数:216票
柳田悠岐(ソフトバンク)
2年連続4度目 得票数:156票
西川遥輝(日本ハム)
2年連続2度目 得票数:143票

MVP、新人王、ベストナインの発表は11月27日のプロ野球アワードで発表になります。

さて、この球界にとって超重要タイトルであるMVP、新人王、ベストナイン、GG賞が、記者投票によって行われるのをご存知の方は多いでしょう。記者の投票要件は、日本の報道機関(新聞社、通信社、放送局)のプロ野球記者で、5年以上の取材キャリアを持つ者と決められています。(番記者も数回、投票したことがあります)。

この記者投票が本当にいい加減なのです。どうやって決められるかというと、だいたいシーズンの終わりが近付いてきた頃に、上記の投票案件を持つ記者にプロ野球記者会から投票表紙が配られます。ポジションごとに空白になっていて、記名する方式です。

これ、根本的に間違っています。プロ野球担当の記者投票で、選手にとって大事なタイトルを決めること自体大きな間違えです。なぜか。理由は単純明快で、

プロ野球担当記者はよく野球を見ていないから!!

どういうことかと言うと、基本的にプロ野球の担当というのは、各球団に1年間貼り付けになる、いわゆる「番記者」制度が一般的です。人気で露出の多い巨人を筆頭に、阪神、ソフトバンクあたりは複数記者が担当します。報知のG担(巨人担当)やデイリーの虎番(阪神担当)は7~8人いるのが基本です。

彼らはシーズン中はもちろん、キャンプやストーブリーグを含め、担当球団しか見ていません。したがって、担当球団のことであれば相当細かく理解できるようになります。選手は育成含め全員、遠目から走り方やキャッチボールを見れば誰だかわかるようになります(ちゃんと仕事をしていれば)。裏方さんや熱心なファンの方すら知り合いになります。

しかし、担当球団以外のこととなるとサッパリです。同一リーグ内の球団であればまだしも、他リーグなんて交流戦くらいしか生で観る機会はありません。だから新人選手やその年に台頭した選手なんて、顔はおろか名前すら怪しいのが実情です。熱心なファンの方がよほど詳しく見ておられると思います。

そうなるとどうなるか。見たこともない他球団の選手は数字を参考にするしかありません。特にGG賞に至ってはシーズンを通してプレーを見ていないと絶対に判断できないので、広島・菊池や丸、中日・大島あたりの名手の印象が強い選手が毎年のように獲得することになります。

ある報知の記者が、全ポジションを巨人で埋めて投票しようとしたときにはさすがに注意したことがあります。ひどい時には「おい、これ書いといてくれ」と先輩が後輩にすべて書かせるなんてこともあります(一人で5枚も書いている姿を見たことがあります)。

そんな状態の「番記者」どもに大事な投票権を委ねて決まるこれらのタイトルに意味はあるのでしょうか?査定にも影響する大事なタイトルの決め方は、改めて考え直したほうが良いのではないでしょうか。

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