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バンハリラジオ#2 好きな曲喋るだけ!

こんにちは、盤上の針と申します!

盤上の針がお送りする、「バンハリラジオ」は
音楽をこよなく愛する人たちが推しの音楽は本家で聞こうという信念のもと、
ただただ好きなアーティストや曲について語るラジオ番組です。

↓バンハリラジオのYouTubeリンクはこちら♫

こちらのnoteでは各回で紹介するメンバーの推し曲をまとめております。
ぜひラジオと一緒にお楽しみ下さい🎵

まの

今回紹介するのは、ヨルシカの「アルジャーノン」です!
この曲は「アルジャーノンに花束を」という小説を基にして作られた曲になっているので、まずは簡単に小説のあらすじを語りたいと思います。

この小説の主人公は知的障がいを持って生まれたチャーリィ。
自分も周囲の人と同じように賢くなりたいと思っていました。
彼はパン屋で働きながら知的障がい者向けのクラスに通っていました。彼は心優しく、常に笑顔の絶えない人でした。

ある日、彼は大学教授のアリスに新たに開発された脳手術を勧められます。
先にこの手術を受けていたアルジャーノンというネズミは、知力がめちゃんこ上がっていました。
チャーリィはアルジャーノンと迷路の実験で対決し、その結果負けてしまいますが手術を受けることを決心。

チャーリィの手術は成功し、それまで幼児並みだったIQは、数ヶ月で180越えの天才的な知能レベルになりました。
彼は高い知能を獲得した一方、それまで自分が置かれていた状況というものを理解します。

それは母親に疎んじられていること、そして仕事仲間からいじめられていたことです。
チャーリィは現実を知るほど気持ちのバランスが取れなくなり、ピュアな性格も失われ始め、孤独を感じるように。

そんな彼にとっての心の拠り所はアルジャーノンの世話でした。
そんな中、彼はアルジャーノンの様子がおかしいことに気づきます。
報告を受けた研究者たちが調査をすると、アルジャーノンの知力が手術前よりも下がっていることが分かり、、、。

といったお話です。

この曲はぜひMVと歌詞を見ながら聞いてほしい曲になっています。
「アルジャーノンに花束を」を踏まえたうえでこの曲を聴くと、重なる部分やゾワっとくる部分があっていい、、。

例えばMVに頻出する花。序盤はずっと枯れていますが、窓に光が差し込み、花に囲まれた何者かが人へと変貌したとき、その花も咲き誇ります。
これはおそらく、手術によってチャーリィが周囲の「人」と同じような知能を手に入れたときの様子を表しているのでは?と思います。
つまりMVの土人形(?)はチャーリィなんです。

チャーリィが咲き誇った花道を歩くとき、ふらついていたり転んだり走ったり。
「ゆっくり」という歌詞が何度も出てくるこの曲にしては違和感があります。
どこか生き「急いでいる」ようにも見えます。
これは知能を手に入れたチャーリィが現実を知った故の苦悩であり、焦りでもあるように感じました。
しかし彼を取り囲むのは咲き誇った花々。なんだか皮肉っぽいなって、、。

頭がいい、知能があるということが幸せで、知能が低いということは不幸せであるという価値観が多かれ少なかれあって(少なくとも「アルジャーノンに花束を」の世界観、またこれを読む読者視点においては)、それがそうであるかのように、花を通してMVに描かれているのですが、チャーリィ自身の幸せはどうなのか。

枯れた花に囲まれた土の塊であるチャーリィが進むシーンでは、ゆっくりと、でも確かな足取りでまっすぐ進んでいるように見えます。
傍から見る私たちにとって「幸せ」な、花が咲き乱れているとき、チャーリィは苦しんでいて。
しかし花が枯れている序盤と終盤、彼は彼らしく「幸せ」であったのではないかと思います。

幸せとは何なのかを考えさせられる名曲です。皆さんも聞きましょう!

他にも言いたいことはありますが、それは本配信で!

あと原作もぜひ読んでください!
↓『アルジャーノンに花束を』 Amazon

りちぇ


中学、高校時代にVOCALOIDを使用した楽曲、通称:ボカロにハマっていました。
ニコニコ動画のランキングに毎日かじりついて、界隈で流行っていた曲を毎日毎日歌える様になるまで聴いてました。懐かしい。
買ってもらったばかりのスマホでニコニコばかり観てました。
(中学時代のお気に入りの服装はパーカーにイヤホンです。わかる人にはわかる。)

ところでボカロで曲を作る方のことを「ボカロP」と呼んだりするのですが、同じVOCALOIDを使っていてもそれぞれみなさん特徴があって、VOCALOIDの歌わせ方も曲の雰囲気、作り方も違うわけです。
この違い、色々結構聴いてると(ボカロに限らずですが)聴いたことのない曲でも
「〇〇さんの曲かな」っていうのが分かってきたりしますよね。
今回はそんな数いるボカロPの中でも「歌わせ方が上手だな」と私が思っているボカロPの曲を紹介します。

164(いちろくよん)というボカロPはVOCALOIDに感情を乗せる技術がとても素晴らしい人の一人です。
そもそもボカロは音程と発音を入力することで歌わせるソフトで、ボカロ黎明期はそれこそ耳に馴染まない機械的な発声が特徴的でした。
(それが個人的にはボカロの良さでもあると思うんですけどね)

そこに手を加えて歌い方に肉付けし、細かく調整していくのが「調教」という技術です。
呼吸の不要なVOCALOIDにわざとブレスの効果を加えたり、ビブラートを加えたり。
今回紹介する164さんはそれだけにとどまりません。

高い声が出る時に喉が締まる表現や、若干生まれる声の揺らぎ、音の切れ目の引く様な始末などなど……。
細かく聴けば随所にその工夫が散らばっています。
だからこそ、胸に響く様な歌が多いんだと思います。本当にすごい。
この曲はあまりに綺麗すぎて胸打たれちゃった曲。

▼end tree/164 feat.GUMI

そしてさらに特筆するとしたら卓越したギターの才能。
164さんの曲はエレキギターの音色が結構目立ちます。
「例えば、今此処に置かれた花に」という曲は、人身事故に遭った人に思いを馳せるようなテーマなのですが、この曲にも164さんのギターの良さが散りばめられています。

▼例えば、今此処に置かれた花に/164 feat.GUMI

自分が一番好きなのはアウトロです。
「今日も変わらず世界は廻る」と締められた後で、打って代わって激しいフレーズに繋がるのですが、階段のように上に上に上がる音とチョーキングが、まるで声を引き絞って泣いている様で、もしくは届かない「貴方」に祈りを捧げる様で。
とっっっっっってもすきです。

あと、164さんはGibsonのレスポールを掻き鳴らす様を時々披露されます。
「本人」の演奏してみたシリーズ、めちゃめちゃカッコいいのでみていただきたい。

単音の速弾きは粒がしっかりしているのに勢いがあり、瞬時に繰り出されるフレーズはどれもしっかりと完成されてます。怯まずチョーキングして弦が切れてしまうのもカッコよくて好きです。
こんなの弾けたらかっこ良すぎるじゃんね!

熱く語りすぎました。ぜひ聴いてくださると嬉しいです。
好きなボカロPはまだまだいますので、もっともっと紹介していきたいと思います!
次回もお楽しみに〜 りちぇでした。


せんせい

皆さんは3月と言われれば何を思い浮かべますか?
「桜」、「卒業」、「出会い」などなど。
いろいろとあると思いますが、やっぱり3月といえば、

アカデミー賞

ですよね!(同意してください

毎年3月上旬に開催されている映画の祭典ですが、もちろん今年も開催され、最多受賞はクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』が7冠を取りました!

(3月29日から日本公開なので、ぜひ見に行ってください!僕は行きます!)

さて、そんなアカデミー賞には歌曲賞という映画の作中や主題歌の曲に関しての賞もあります。
今回は今年の歌曲賞にもノミネートされた映画『バービー』から、3曲ご紹介します!

まず1曲目は、Dua Lipaの「Dance The Night」

Dua Lipaは僕の大好きなアーティストの1人で、イギリス出身のモデル兼シンガーソングライター。
彼女のインスタやMV等を見れば一目瞭然だが、めっちゃスタイルいいです。

この曲のジャンルは、ポップ・ディスコ!
聞いていたら自然と踊りたくなってしまうリズムで、クラブ等でもぜひ流れてほしい1曲!
もちろん映画『バービー』の中でもダンスシーンで起用されたり、Dua Lipa自信もこの作品にゲスト出演しているので、MVと合わせて映画も鑑賞してみるとより一層楽しめます!
(ちなみにこの曲のMVの方には、映画『バービー』のGreta監督がカメオ出演しています)

Dua Lipaに関しては個人的に好きな良曲が多いので、また別の機会に熱く語ります!


続いて2曲目は、Billie Eilishの「What Was I Made For?」

Billie Eilishと言えば、日本でも大ブームとなった「Bad Guy」で、皆さんもご存知ですよね!

今回紹介する「What Was I Made For?」は、今年のアカデミー歌曲賞を受賞した曲で、映画の非常に重要なシーンで流れる少し悲しくも美しい曲です。

曲名でもある「What Was I Made For?(私は何のために作られたの?)」
とあるように、自分の存在意義について考えるこの曲は、
おもちゃであるバービー人形を主人公とした映画『バービー』とのシナジーもすごく、自分が何者なのかについて葛藤している人に向けての曲でもあります。

映画『バービー』の曲の中では珍しい、しんみりとした曲ですが、非常に素敵な楽曲なので、ぜひ聞いてみて下さい!


そして、最後に紹介するのが、劇中で歌われた曲「I'm Just Ken」!

この曲は、映画『バービー』で、バービーの彼氏の人形であるケンが、己の存在意義に悩み、葛藤する心の叫びを歌ったパワーバラード。

歌うのは映画『ラ・ラ・ランド』でもその美声を披露した俳優Ryan Gosling!
この曲も今年のアカデミー歌曲賞にノミネートされた曲で、ピアノの音によるケンの悲痛な気持ちとギターによる自分に対して肯定し、自信を持っていく力強さが、うまくマッチした1曲!

この曲は新バージョン3曲を収録したEP
「Ken The EP」も出ているので、そちらも合わせて楽しんでみてほしい!



今回も盛りだくさんでしたね!
みなさんの好きな曲はあったでしょうか?

次回は4月10日20時30分から
「出会いを感じる音楽」をテーマにお届けします🌸

それぞれ違うジャンルが好きな『盤上の針』
これからも各々好きな音楽をお届けしていきますのでぜひお楽しみに!
是非本編アーカイブもお楽しみ下さい♫

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