ハノイはもうすぐ春
バイクに乗る時に受ける風が、心なしか優しくなってきた。
東南アジアは1年中暑いと勘違いされることが多いけれど、実はそんなこともなくて。ベトナムでも、ホーチミンシティに代表される南部のように、1年中気温が高く、季節は雨季と乾季の2つだけ。という地域もあるにはある。
だけれど、ハノイには日本と同じように四季があって、冬場はそれなりに冷え込む。気温で言えば15℃とかなのだけど、湿度が高いせいか、体感では日本の5℃とか、そんな風に感じる。本当にこの、気温と体感温度のマジックには騙される。
加えて、暖房器具がなく(ベトナムのエアコンは冷房のみ)、浴槽に浸かる習慣もないので、例えば日本で極寒日に建物の中に入って、「あー、あったかいな」と感じるようなホッとする瞬間がない。移動も常にバイクなので、体は冷える一方だ。
シャワーも温水は出るのだけれど、電気式で、貯蓄分の水しか温めることができないので、温水が10分と持たないことも多い。冬場のシャワーは時間との戦いだ。
まあ、冬は冬で、路上で食べる鍋料理に趣を感じたり、フォーなどの麺料理が2割増し位に美味しく感じたり、、、つまり、食べ物のことしか思いつかないぐらい、僕はハノイの冬を楽しめていない。
そんな憎き冬も、ようやく過ぎ去る気配を見せ始めた今日この頃。短い春が、もうすぐそこまで来ている。5月中旬にはもう夏というか、気温がかなり高くなってしまうので、過ごしやすいこの2ヶ月間はとても貴重だ。
コロナがこのまま落ち着いた状態なら、バイクで遠出してみたいと思っている。冬は寒くて長時間バイクに乗るのは凍えるし、夏は下手をしたら40℃位いってしまうので、チャンスは春か秋しかない。
過ごしやすい期間が短いからこそ、無駄なく楽しめるであろうことに感謝しつつ、排気ガスに汚染されたハノイを抜け出して、どこか遠くへ旅に出たい。
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