母性

フェイバリット作家である湊かなえ原作、戸田恵梨香出演という一本で、これは外せないでしょう。ということで初日ん109シネマズ木場で鑑賞。
感想。
これは、「母性」そのものについての映画だねえ。名は体をあらわす。この「母性」ってやつ、男性にはそれがなんなのかはっきりとは分からないし、無条件であるものという思い込みをしているのではないか。だから(あ以降ネタバレでよろしく)、ありきたりの「母性」を持とうとせず、いつばでも子供でいたい、だから娘の「母」であることを拒絶しようとする戸田恵梨香さんは、私には恐怖でしかなかった。姑の高畑淳子よりも戸田さんが怖い。彼女は彼女の行動原理について、モノローグで説明してくれる。だが分かるだけに怖いし、途中の展開はいかにも救いがなくてつらい。
が、終わりの方は、湊かなえにしては珍しく、救いがある終わり方。救いがあるというか、娘の永野芽衣さんがおそらく、自分なりに納得した「母性」を受け継いでいくことになる。この辺、実は「ミッドサマー」なのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?