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今週ふれた音楽たち bandshijin Weekly 3

1週間ってあっという間ですね、と先週ここのコラムで書いたことと同じことを思っています。

肌寒い日が多くなったなぁ。秋深まる。

音楽ブログを毎日更新しています。作曲や作詞や演奏や歌唱や録音をしています。YouTubeでカバー動画ほかを公開しています。オリジナル曲を各社サブスク配信しています。そんな私です。

その音楽ブログで書いた記事1週間ぶんを振り返るマガジンです。第3号は9/20〜26を対象に。では参ります。

9/20(日)くるり『奇跡』 心、持ち寄って。https://bandshijin.com/quruli_kiseki/

この日の夜、くるり主催の『京都音楽博覧会2020』が配信。ということで、くるりのこれまでの発信を追っていました。そこで出会った映像がくるりの武道館ライブでの演奏。『奇跡』が完璧なクオリティで圧巻。パーカッションに田中佑司。鍵盤に世武裕子。ギターに山内総一郎をサポートとして迎えています。サポートドラムスは7月の配信ライブ「LIVEWIRE くるり in 京都磔磔」でも活躍したBOBO。

楽曲オリジナルの再現性と、このライブでの独自性両面において満点。原曲のほうも聴き込みました。

9/21(月)レポート『京都音楽博覧会2020』 ライブとレコーディングの半生https://bandshijin.com/quruli_onpaku_2020/

この前日の夜の『京都音楽博覧会2020』について早速記事にしました。セットリストすべてに細かくふれていくのでなく、要点(偏見に基づく)をかいつまんで広げて書きました。だいぶ偏った、へんな読みにくい記事になった実感がありますがいかがか…。
サポート・鍵盤の野崎泰弘は7月の『LIVEWIRE くるり in 磔磔』にも出演したのですが、今回はアコースティック・ピアノを扱っています。流麗な音色がすばらしい。それから、配心(配信のもじり)という形、練られた内容そのものについていくらか書きました。京都音楽博覧会は、毎年フェス形式のおまつりとして開催してきたので、今回はあらゆる面で挑戦だったと思います。1週間の見逃し配信期間があるので、これを書いている今もまだプレイバックして京都音楽博覧会2020を楽しんでいます。この楽しみ方は、フェス型のおまつりにはありません。新しい様式です。もちろん、フェスやライブが恋しくもありますけれどね。

9/22(火)人形の逃避行 奥田民生『風は西から』MVhttps://bandshijin.com/okudatamio_kazehanishikara/

クルマのCMで記憶していた奥田民生の『風は西から』。こんなユニークなMVがあるとは知りませんでした。
クルマの開発のときの、衝突時の安全性の試験みたいなのをご想像いただけるでしょうか。壁にクルマを衝突させてしまうアレです。あれに、たいてい人形が載せられていますよね。MVの主人公はあの人形なのです。
実験の様子の先例をみて、人形は逃げ出します。自分の未来を一瞬認知しかねる演技。その重みを悟ってあわてふためき、動揺し、逃げ出す演技。表情は人形ですから基本変わらない。なのに、百の表情が見えるかのようです。その人形の演技が見事。ドラマティックな物語すべてが、人形が主人公であることで可笑しくみえます。物語そのものは、「あるある」な感じなのです。
研究所の奥田さん役で、奥田民生本人も出てきます。ちいさな演技がまた絶妙で可笑しい。素晴らしいMVでした。曲もカッコいい! 爽快でまっすぐな奥田ポップロックです。

9/23(水)スキマスイッチ『全力少年 produced by 奥田民生』 人格が出るプロデュース
https://bandshijin.com/sukimaswitch_zenryokushonen_okudatamio/

スキマスイッチの『全力少年』は知っていましたがこのアレンジ(2016)は知りませんでした。そしてなんていい曲なんだろう。知っていた曲でもこう伝わり方がちがうものかと驚きました。
アレンジは奥田民生節全開。実際、彼が多重録音で多くのパートを演奏しています。それに常田真太郎のエレピ、オルガンなど鍵盤のサウンドが乗ります。奥田節との素晴らしい融合です。大橋卓弥のボーカルの歌い出しは一瞬奥田民生の歌声と聴きまがいました。明らかに奥田民生のロック・ブルース魂が憑依しています。アレンジの力と原曲の素晴らしさに心底震えた体験でした。プロデュースの力って大きい!

9/24(木)ウルフルズ『笑えれば』 理想と現実にはさまれてhttps://bandshijin.com/ulfuls_waraereba/

かつてから好きだった曲でもMVを知らないものが多いことに気付きます。知っていても、CMで短い部分だけのみ知っていたという場合も多いです。
ウルフルズ『笑えれば』もそんな一曲でした。地元の男女の三角関係が主題の物語MV。女性役はモデルのはな。二人の男性役はウルフルズメンバーが演じています。トータス松本が歌う様子と並行して描かれる物語。歌詞「とにかく笑えれば 最後に笑えれば」(作詞・トータス松本)と登場人物の境遇が重なって泣けます…。

9/25(金)ブルースだろうがなんだろうが Oasis『Whatever』
https://bandshijin.com/oasis_whatever/
Oasis『Whatever』、前から知っている曲でしたがMVは初めて見ました。そのころに気になって購入したコンピレーションCDにも入っていました。The Clash『I Fought the Law』が入っていたのが1番大きい動機でした。そのころOasis『Whatever』もテレビCMで使われて注目された曲でした。
ストリングスを用いて壮大な空気感あるロックになっています。息の長い、いつまででも聴いていたい名曲です。歌い出しのメロディのみ他アーティストの曲とそっくりで、実際そこから借用したのを本人たちが認めた経緯があったのでしょうかね、私の所持している『Whatever』EPのクレジットは作詞・作曲者はノエル・ギャラガーになっていますがWikipediaでみるとニール・イネスの名が連なっています。こちらもYouTubeで聴いてみたらいい感じでした。今後、もっと聴いてみたいですね。でも両者のあいだのやりとりの経過が穏やかなものだったのか、ものものしかったのか……想像するとハラハラしてしまいます。

9/26(土)京都音楽博覧会2020 視聴メモ(前編)岸田繁楽団とゲスト・シンガー(畳野彩加、UCARY & THE VALENTINE、小山田壮平)
https://bandshijin.com/kyotoonpaku2020_1/

21日のものが「かいつまみ記事」だったので、細かくセットリストで視聴メモにしたいと思って今朝書きました。やはり重ねて見ていくと発見も変わりますし進展します。くるりの関わるものはいつも私に多くをもたらします。なんでも、積極的な思いでもって見ればそうなのでしょうけれど。作曲、編曲の岸田繁の音楽家の底力、宇宙を思います。岸田繁楽団がいて、今回の『京都音博』のワールド感、音楽の世界の広がりがより確固たるものになりました。そしてそこにはもちろん、ゲスト・シンガーたちのバックグラウンドも。すべての関係者に拍手。この視聴メモは前編、岸田繁楽団までです。後編のくるりライブはまた次の投稿で。


むすびに
という9/20〜26でした。今回は京都音博ウィークでしたね。そのボリュームを味わいつつ周辺に寄り道したり浮気したりして感動したり掘り返したりしていました。音博後編くるりライブ視聴メモを書かねば。これは来週のウィークリー振り返りに入る予定です。音博の見逃し視聴はあす23:59まで。泣いても笑っても。いやぁ、今週も音楽でよく泣き、笑いましたとも。

青沼詩郎

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