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11013の手紙に寄せて

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11013でなければならない理由も、ないのだけれど。
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2018年6月の記事一覧

試合の外で、する試合。

試合の外で、する試合。

日本がリーグ戦を突破する条件がなんなのか、ぼくはよく知らないで一昨日の試合(ポーランド-日本)を観ていました。だから、最後の「パス回し」にどういう意図があるのかなんて、知りませんでした。

てっきり、1点リードしているポーランドがその1点を守るために消極的になったために、陣形に動きがなくなって、日本は切り込めなくなったのかと思っていました。

同時刻に行われていたコロンビア-セネガル戦で、

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「鎖国」しました?

「鎖国」しました?

やってしまいました。夜ふかしを。眠くて疲れがとれていなくて、からだがつらいです。

きっともっと疲れているであろう人たちは、サッカーの日本代表の選手たちでしょう。世界的な強さの相手と90分間以上戦ったあとの感じって、どんなもんなんでしょう。ただテレビを観ているだけの人の何倍疲れるんでしょうか? 案外達人たちは、素人みたいに余計なエネルギーを遣わないのかもしれません。冷静に、もう次の試合のこと

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かろやかさの芳香

かろやかさの芳香

ビートルズの曲は、3〜4分に満たないものが多いですね。形にしばられないかろやかさみたいなものを感じます。

J-Popといわれる音楽のなかには、律儀に「定型」を踏襲した作品も多くあります。イントロがあって平歌があってBメロがあってサビがあって、この構成がくりかえされて、そのあとにおおきな間奏が入って大サビが入って、最後のサビがあって終奏……といったような形のものです。このことは、ときに形式を重

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観る前にその映画のなにがわかるのか?

観る前にその映画のなにがわかるのか?

「ズートピア」という映画を観ました。鑑賞する前、この映画をいろいろな「集合」に勝手にあてはめていました。「CGアニメ」「動物(をモチーフにしたキャラクターが描かれた)もの」「こども向け」「よく耳にする有名な制作会社の作品」、などなど……。

観終わってみると、ぼくがあらかじめあてはめていた様々な「集合」は、ときに適切とはいえない「偏見」であったり、そこまででなくとも、さして意味もない「くくり」

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「さみしい」と「かなしい」のちがいについて

「さみしい」と「かなしい」のちがいについて

かなしいとさみしいは、どうちがうのでしょう。ぼくのイメージをお話ししますと、かなしいは「あるかもしれないと期待したことが得られなかったときの気持ち」のような感じがします。ひとりでも、勝手にかなしくなれるのです。

一方、さみしいは「それまであったものがなくなったときの気持ち」といった感じでしょうか。ひとりでも複数でもさみしくなれますが、それまでそこにさらに別のなにかの存在があり、それがなくなっ

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生物中心主義の不覚

生物中心主義の不覚

レッサーパンダとジャイアントパンダ。人間に見つけられて先に「パンダ」の名を付けられたのはレッサーパンダの方とのことですが、「種」としてどちらが先に地球上に登場したのかは、どうなんでしょうね。だからなんだというわけでもないのですが……。

進化の起こり方について何かの本で読んだことです。例えば、キリンの首がなぜ長くなったか。それは、キリン(の先祖)の中で、少しでも首の長いものが生き残って子孫を残

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美人の顔は、覚えられない?

美人の顔は、覚えられない?

全国どこへ行っても、同じ品質で同じ味のものが、安定した値段で食べられる。チェーン店の存在というのは、もちろんメリットになる場合もあるでしょうけれも、すごく不自然なことのようにも思えます。

その土地によって、どんな食材が得られるかはさまざまです。それらの食材をどう味付けするのか、食材の持ち味をどのように引き出すのかといった調理法、卓上での食べ方にまで及んで実に個性豊かな「食」が地域によってある

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「半端ないって!」「だいこくさま」〜ホットトピックと思い出話〜

「半端ないって!」「だいこくさま」〜ホットトピックと思い出話〜

心からの声。こみあげて、溜めてなんておけない。発する以外、どうしようもなくなった吐露。本当にその対象の凄さを認めるには、それだけ自分たちがその対象と全力を尽くして向き合う必要がありますよね。どんなに全力を尽くしても、そんな自分たちを凌駕した存在がいた事実を、受け入れなければならなかった。その事実を、身をもって知ってしまったから、逃れようがありません。自分の心の中だけにとどめておくなんてできない。誰

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お腹を、満たす。心を、満たす。〜「子ども食堂」にみる社会的アプローチ〜

お腹を、満たす。心を、満たす。〜「子ども食堂」にみる社会的アプローチ〜

地域のおじさん、おばさんたちが公共施設だとかちょっとした調理が可能な場所に集まって、食事やらなんやらをその地域の子どもたちにふるまう。なんなら、その食事を一緒につくるところからやる……「子ども食堂」と言われるような取り組みが全国に浸透して、だいぶ時間が経ったと思われるこの頃です。

僕は仕事柄、そうした会についての話題に触れたり、ときには取材をしたりという機会がこれまでにありました。「子どもの

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Lifekeeper

Lifekeeper

新しい何かに興味を持ってみるけれど、あれこれ理由をつけて、問題やらリスクを探して、結局それまで通りの生活を続けてしまう……これ、まさしく自分のことだなぁなんて思います。

今すぐ解決できない問題を後回しにして、今できる方法で何かを始めるというのは、実直な姿勢だし、シンプルな解でありながら、僕にとってなかなか真似できないことだったりします。あれこれとやらない理由を見つけては、現状を正当化してしま

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ひらけ!心の扉

ひらけ!心の扉

ある編集者の方から、新しく出版する本の企画を立てるとき、「対象とする〈読者〉はなるべく絞ったほうが良い」ということを聞きました。読者を絞って本をつくると、その「刺さる深さ」みたいなものが予想以上の反響につながり、より広い層の手に渡る結果となることがあるそうです。また、企画を立てた当初に想定した読者像とは、かけ離れたパーソナリティを持つ人たちに届くなんてこともあるそうです。(僕のうろ覚えなのでねじ曲

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スマホに指令  〜「本部」から〜

スマホに指令 〜「本部」から〜

街の中。どこにいても見かける、スマホいじり。まるでどこか「本部」からの指令を受け取って、それに従って行動しているかのように見えなくもない。主体性のない操り人形のようです。SFみたいですね。そんな世界が現実であり、自分もまたそこにいて、こうしてスマホを見つめながら指先でつつくということを毎日ひっきりなしにやっているわけです。操られているように観察されても、仕方ありません。

「本部」があるとして

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絵コンテからの脱線

絵コンテからの脱線

考えたことを考えたとおりに再現するだけでは、つまらないのではないかと思ってしまいます。もちろん、ゼロから生まれた「1」は、しっかり具現化してやるべきかもしれません。しかしその「1」を「10」だとか「100」だとかに膨らませるのは、実際にやってみたときのなりゆきが大きく影響してくるのではないでしょうか。もちろん、そのなりゆきが最初の「1」を変質させてしまったり、せっかく踏み出した一歩目の方向性をまる

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笑っている?笑わされている?

笑っている?笑わされている?

子どもを見ていると、つい笑顔をつくりたくなってしまいます。たくさんの知らない子どもが集まるような場所に行って一定の時間を過ごすと、顔面筋がつりそうになることがあります。それほどに、普段の平均値を超えて笑っているのかもしれません。僕の家には2歳の息子がいますが、家では「顔面筋がつる!」ということはありません。

「笑顔」には、メッセージが含まれているのでしょう。対象と友好的な関係を築きたいという

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