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ゾーンに入ったことはありますか?

前回はドラムの先生が発表会の舞台袖で出待ちしている時間に「次はなんの曲にする?」と振ってきた話をしました。



その発表会当日ですが、なんか知らないけれど上がり症のワタシのはずなのに、めちゃくちゃ落ち着いていたというか意識が集中していたんです。あとから考えれば。

これは間違いなくゾーン状態だったな、と思えました。
人生二度目のゾーン。

一度目のゾーンは大学生の時。
ダブルスのテニスの試合の最中でした。

テニスサークルの大学対抗戦に出場するメンバーを選抜する試合の最中に、相方が足を捻って動けなくなってしまいました。得点としては少し負けてたと思います。

その時ゾーンに入ったんです。
ほんとうに不思議だけど、ネットを超えてくるボールがゆっくり見えて、相方の分まで拾いまくって打ち込んで、気がついたら勝ってました。
終わったときはふわふわしていたんですが、あとから考えるととても冷静で落ち着いていて、周りの声もよく聞こえていて、体が動いていた感じ。

ああ、そうだよ。ゾーンだよって今回の自分のことを考えれば考えるほど当てはまります。

ゾーンってよく聞くけどいったいなに?という方には以下のサイトが参考になります。


上記参考にさせていただいた記事の中にもありますが、ゾーンに入る条件とは、

1 一心不乱に打ち込んでいる
2 体がリラックスしている
3 普段の練習に自信がある

ということらしいです。

確かに全て網羅していましたね。発表会に臨んだ時の私の状態は。

もう何しろ、一心不乱に打ち込みましたよ。初めてのドラムで下手くそだし、家にドラムはないし、仕事をしているし、できる時間が限られていたから、3時間の音楽スタジオの時間があっという間に過ぎてしまうくらい、集中して練習しました。

数日前に終えた練習時には、「すべてやり切った。これでいい」と思っていました。
もう今の私にはこれ以上はできない。これでいい、と思いました。

仕事のために各自に割り当てられた15分のリハーサルにも参加することができず、唯一のリハ無し本番の生徒となってしまったことも、やるっきゃないわな、という気持ちになってましたし、思いの外落ち着いていました。

毎日ヨガとプランクもできる限りやって柔軟性も保つ努力もしました。
やることやったよね、っていう心境にはなっていたかな。

さあ、当日。

出番を待つ舞台袖で先生がめっちゃ普通に次の曲はどうするって話をしてくるし、なんだかリラックス効果も絶大でしたね。わざとだったのかな?そうかもしれないな、先生恐るべし。

いよいよ舞台に入って、ドラムの前に座って周りを見渡して深呼吸。
ああ、観客席に人がいっぱいだなあと思いつつ、プロの演奏者の方々をぐるっと見渡す。
スティックを自ら叩いて曲を始めるのですが、ふっと、「よし!」という声が聞こえました。

スタートからすべて落ち着いていて、

バスドラムがズボンの裾にひっかかって鳴らなかった時も、ああどうしようか、まずいな、足ずらしてみるかとか演奏しながら冷静に考えていたり、

歌っている方の声がスピッツの音域の高さをちゃんと捉えているなとか、

しまった!自らスピードを上げてしまった〜でももう行くしかないなって判断したり、

ふわふわした感覚の中で、落ち着いてリラックスして、集中した自分がいました。

エンディングに差し掛かってきたときには、ああこんな楽しい時間がもう終わっちゃうんだなんてすごく残念な気持ちになりながら、駆け抜けようとか思ってました!

曲が終わっても変に冷静だったけれど、どこかふわふわしていてあまり全体を覚えていなかったんですが、友人が撮ってくれた動画をあとから見て初めて自分の演奏がこんなだったかと思えた次第です。

そうか、ゾーンに入ってたんだ!

と思いました。納得しちゃいました。

過去のテニスの試合時のゾーン状態にどうしたらまたなれるんだろうって思ったこともあったけれど、思いがけずいきなりそんなときはやってくるもんですね。

いろんなことが重なって入るゾーン。

次はもうないかもしれないけれど、3度めのゾーンに入ってみたいな、なんて思うのは贅沢かなあ。

人事を尽くして天命を待つ 

昔広島カープの高橋慶彦選手のファンだった頃(中学生のとき)、カープファンという雑誌に高橋慶彦選手の特集があって、そこに書かれていた言葉がこれ。

ゾーンに入るのもこんな心境のときなのかもしれませんね。

最後までお付き合いくださってありがとうございます。

ゾーン体験、ちょっといいでしょ。











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