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ヴィッセル神戸アカデミー卒生を二度楽しむ ~マイナーリーグで活躍する選手に愛を込めて~

始めに

この記事は ヴィッセル神戸あれこれ2022 Advent Calendar 2022 に参加しています。

昨年のアドベントカレンダー2021に参加させて頂いた際には、ねぎぎらい®アジアへの道さん @vissel_lovekobe への恨み節から始まりましたが、今年は自ら勝手に枠取りさせて頂きましたのでねぎごち不要です。あ…去年の分の詫びごちはまだ実現していませんので、引き続きねぎごちの機会を楽しみにしています。


1. ご挨拶

Twiiter で バンダイ @BandAism として、サッカーのこととか無駄に呟いてます。もちろんヴィッセル神戸を熱く応援しています。播州人だけどねw(昨年のコピペ


2. 今年のテーマについて

2.1 何故アカデミー卒生ネタを取り上げたのか?

昨年はデータ統計(偏差値)ネタ、今年もそうするつもり満々でした。

手作業でのデータ収集にあまりにも時間がかかり過ぎた自省もあり、年初には Python でのデータスクレイピングも習得しようと思い立ち、Web教材で自学して万全の体勢を整えて臨んだ2022シーズンでした。

しかしながら皆さまご承知の通り、クッソつまんねぇ…ゲフン失礼しました、ヴィッセル神戸は一年を通して残留ライン以下の順位に低迷し続け、リーグ最終盤の帳尻あわせでやっとこ残留を確定させる、という牛サポ苦行の年としか思えなかった2022シーズン。

そんなこともあり、今シーズンのデータなど今更振り返ってもなんぞ面白いネタなど書ける筈無く、途方に暮れてしまうバンダイさんでした。


2.2 個人的に、2022シーズンはヴィッセル神戸アカデミーに再注目した年

2022シーズン開幕直前の1月末、あるひとりのヴィッセル神戸サポーター、山城和也氏の訃報が飛び込んできました。

彼のことをスタジアムで見かけたことのあるヴィッセル神戸サポーターの皆様も多いかと思います。「絆」の一文字が描かれたフラッグを携えて、北は北海道・帯広から南は鹿児島まで日本全国、ヴィッセル神戸アカデミーだけでなく関西のクラブ・高校のジュニアからユース年代にまで、分け隔てなくエールを送り続けた彼に対しては、同い年ということもあって一方的にではあるものの親近感と尊敬の念を抱いていたものです。

いつぞやの天皇杯決勝前日の大晦日の横浜三ツ沢で全国高校サッカー選手権 秋田商業 vs 神戸弘陵のゲームにもやはり「絆」のフラッグは掲示されており、翌日の決勝 vs鹿島戦勝利後の祝勝会では「やっぱり行っとったね」などといいながら酒を飲んだことを思い出します。

高校サッカー選手権でも絆旗

あまり長々と書き連ねると湿っぽくなりそうなのでここらで止めておきますが、まぁそんな出来事もあり、山城氏の何十分の、いや何百分の一かもしれないけれども熱量を注ごうとアカデミー年代に対して再注目した2022年でした。


2.3 トップチームに所属している選手以外にも、色んなところにアカデミー卒生が居るよ

アカデミー出身選手といえば U-18カテゴリーからトップ昇格し現在チームに所属している選手にどうしても応援の目がいきがちですが、J1リーグではなくとも多くのアカデミー卒選手がヴィッセル神戸以外のクラブでサッカーを続けています。

そんな中から、ぼーっとしていたら近況を掴むのがなかなか難しいリーグのクラブに所属している選手のうちの何人かを取り上げたいと思います。


3. 海外リーグから

3.1 インドネシア1部(Liga1)ペルシカボ  和田倫季

話は一旦横道に逸れるのですが、個人的にノエビアスタジアムに掲げられる選手の横断幕で印象深いものがいくつかありまして、3つほど挙げると
近年では「わくわくライオン」(中坂 勇哉)
以前では「アッキー&翼 左サイド完全制圧!」(大屋翼 & 楠瀬 章仁 )
そして個人的に最高傑作と思っているのは「和田家最終兵器」(和田倫季)です。
山城和也、ホンマええ仕事しとるで(笑)

さて、本筋に戻します。その「和田家最終兵器」和田倫季(3男)ですが、
アカデミー歴  2007 - 2009 ヴィッセル神戸ジュニアユース
                        2010 - 2012 ヴィッセル神戸U-18
2013シーズンに松村亮・前田凌佑らと一緒にトップ昇格
※ 岩なんとか波さんも同期だけど前年シーズンからトップ帯同

トップチーム昇格後は、 U-22選抜でJ3に参加したり、韓国仁川ユナイテッドに期限付き移籍したりしながらも、2015シーズンをもってヴィッセル神戸退団。
翌2016からは韓国リーグや国内関西サッカーリーグ、オーストラリア州1部などを経て、今年2022年7月にインドネシア1部リーグ ペルシカボ へと移籍しました。

インドネシア1部リーグは、ある試合後の暴動で100名を超える死者が発生した影響で2か月ほどのリーグ開催中断期間がありましたが、22/23シーズンのペルシカボは現在18チーム中の9位。倫季も2G2A、セットプレーのキッカーも務めるなど中心選手として活躍しています。

ちなみにこれまた余談になりますが、インドネシア Liga1 の外国人選手枠は 3 プラスAFC枠が1。倫季はAFC枠1として獲得されたのですが、その煽りを食らったのが同じくヴィッセルアカデミー出身でタイ・シンガポール・セルビアのリーグを経てインドネシアのペルシカボに一足先に所属していた永澤竜亮。倫季が来たせいで、かどうかわかりませんが契約が切られてしまいました。何してくれとんじゃい、倫季よ!(笑)

プロとはかくも厳しい世界ですが、永澤竜亮は現在半年無所属の御様子。どなたか彼の近況をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ私まで情報提供よろしくお願いします!


3.2  インドネシア1部(Liga1)ペルシス・ソロ 松村亮

その和田倫季の同期、松村亮も奇しくも時を同じくしてインドネシア1部に所属することになりました。

アカデミー歴  2010 - 2012 ヴィッセル神戸U-18
2013シーズンにトップ昇格

倫季と同様にU-22選抜でJ3に参加したり、栃木SC、徳島ヴォルティスへの期限付き移籍を経験し、2017シーズンをもってヴィッセル神戸退団。
翌2018はAC長野パルセイロ。その後タイリーグのクラブを経て、現在はBGパトゥムユナイテッドに所属。2022/23はインドネシア1部リーグ ペルシス・ソロ への期限付き移籍でのシーズンとなります。

22/23シーズンのペルシス・ソロは現在18チーム中の12位。亮は5G1A、インサイドハーフ等のポジションで先発の座を掴んでおり、中心選手として活躍しています。

BGパトゥム・ユナイテッドに戻ってACLの舞台で活躍できるよう、ちゃんと結果を残すんだぞ!松村亮!



3.3 スペイン3部 A.D.Merida(メリダ)   向井章人

アカデミー歴  2014 - 2016 ヴィッセル神戸U-18
2017シーズンに安井拓也・野田樹らと一緒にトップ昇格

2017-2019までは、FC今治~MIOびわこ滋賀~FC今治へ期限付き移籍。退団後の2020年からはスペイン4部のタラサFCへと挑戦の場を移し、2022/23シーズンは昨季の4部から3部へ昇格したADメリダへと個人昇格。着実にスペインでのキャリアを重ねています。

今年の7月末に元所属クラブから移籍がリリースされたものの(おそらくスペインでの就労ビザ更新の関係か)新チームへの合流が遅れ、移籍先のメリダからの正式発表があったのは22/23シーズンも開幕した後の9月初め。

入団時のメディア会見も、ちゃんとスペイン語で受け答えしてます。
章人、偉いぞ!(笑)

その後7節セルタB戦で初ベンチ。後半途中出場が続いていましたが、直近2試合ではスターティングメンバーで起用。前節はゲームMVPに選出される活躍で、左ウィングとして徐々にチームのチャンスメイクの要となりつつあります。



4. そして、日本国内リーグでもオススメが!

これまで海外のリーグ、それも言っちゃあなんですが日本人フットボール好きにとっても認知されづらいマイナーなリーグで活躍する選手達を取り上げてきましたが、国内Jリーグ以外の各リーグ・ヴィッセル神戸以外の各クラブでサッカーを続けているアカデミー卒業生はたくさんいます。

その中でもヴィッセル神戸サポーターの皆様に個人的におススメしたいクラブがあります。どこのクラブだ?と訝しく思う方もいらっしゃるでしょう。灯台下暗し、それは…神戸FC1970 です!

あれ?反応が少ないですよ、皆さん?(笑) ヴィッセル神戸を絶賛応援している神戸市民の皆様が、まさか神戸FC1970を知らないなんて言わせませんよ!
...と、播州人である私からの神戸市民への煽りから始めてしまいましたが、知らない方の為に説明すると、神戸FC1970 は現在国内に9つある地域リーグのひとつ、関西サッカーリーグの2部(J1から数えるとJ6に相当)の、神戸市にある名門クラブ、いわゆる「街クラブ」と言われるクラブのひとつです。

この 神戸FC1970 には現在、内田 祐介・南島 彰人・藤本 裕豪らが所属しています。
彼らあたり、ヴィッセル神戸U-18がプリンスリーグからプレミアリーグWESTへ昇格した頃から何世代か後まで、1990年代生まれのU-18世代は割と継続的にウォッチしていたこともあり、それぞれの世代で印象的なプレーをしていた選手がひとつのクラブに固まって所属してくれていることは嬉しいのひと言に尽きますね。

老害サポのオッチャンで様々なリーグ・カテゴリーを食い散らかしている私でも、大学サッカーというのはちょっと守備範囲外でどちらかというと疎く、大学サッカーを経由したアカデミー卒生のその後の経歴というのはなかなか追いづらいものがあるのですが、関西サッカーリーグならばお手の物なのです!トップ昇格ならずも中央・関学など大学サッカーを経験して、今現在地元クラブでサッカー選手として、まだボールを蹴っているアカデミー卒業生がいるって素敵やん!

海外リーグともなるとトップカテゴリーでも言語の問題などもあり情報を得るのが難しく、ましてや下位カテゴリーに至ってはゲームの中継映像やダイジェスト映像すら観れないことが多々ありますが、国内 しかもヴィッセル神戸の地元でまだプレイしている選手が居るなら『アイツどんな風にボール蹴ってるのかな?』と気になって観に行こうと思えばスタジアム・グラウンドはすぐそこです。


おわりに

長々とアカデミー卒業生の何人かについて、押し売りまがいの文章を連ねてきてしまいましたが、本当ならもっと皆様にご紹介したい選手もいたのです。しかしながらスペースと〆切りと読者の皆様の忍耐力の問題で、ここいらで切り上げざるをえない(笑)
まことに残念ではありますがお開きにしたいと思います。

来季以降も、山城氏の遺志のいくらかでも継いでいけるよう、生き残った私も微力ながらアカデミー現役生・卒業生の応援を続けていきたいと思いますし、このエントリーを読んで頂いた皆様で少しでも感じるところがあれば、トップチームを応援する何分のいちかでもアカデミーへ興味持って頂けたら幸いです。

あ…あと最後にひとつだけ、もしクラブの中の方がこれを読むようなことがあれば、上司に是非ともお伝え下さい。
「早よ、ヴィタミンクラブ(ヴィッセル神戸育成支援協賛会)復活させぇ!」

拙文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

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