テレマン： フルート・トラヴェルソまたはリコーダーとオブリガートチェンバロのための ソナタ ニ短調

【作曲者について】

バロック時代最大の作曲家ゲオルグ・フィリップ・テレマン（1681～1767）は4000曲に及ぶ作品を残しました。ヘンデルの約600曲、ヴィヴァルディの約800曲、J.S バッハの約1000曲に比べると桁違いの作品数です。

また多作家にもかかわらず個々の作品は個性と斬新なアイディアに満ちており、彼の底知れない創造力をうかがわせます。アイゼナハ、フランクフルト・アム・マインなどドイツ各地で活躍したテレマンは、1721年（40歳）にハンザ同盟の中心都市ハンブルグに移住し、そこで亡くなるまでの40数年間に数々の大仕事を成し遂げました。

【作品について】

本書の作品は、1739〜49年に作曲された作品集「音楽の練習帳（Essercizii musici）」から「フルート・トラヴェルソ（以下、「フルート」）、オーボエと通奏低音のためのトリオソナタ（TWV 42:d4）」をダルムシュタッド大学図書館所蔵の写本を基に「フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ」に書き換えたものです。

「音楽の練習帳」は、1728〜29年に出版された「忠実な音楽の師（Der getreue Musik-meister）」の続編といえる作品集で、バロック音楽の演奏家にとって、最も重要なレパートリーのひとつです。

「忠実な音楽の師」は、テレマン以外の作曲家の作品も含め、器楽曲や声楽曲など、様々なジャンルの作品を69曲収録した100ページにわたる大規模な作品集です。それとは対照的に「音楽の練習帳」はソロソナタとトリオソナタ各12曲の合計24曲と、ジャンル、曲数ともコンパクトにまとめられており、相対的に「忠実な音楽の師」より高い演奏技術を要求しています。

本作品の写本は、パート譜ではなくスコア形式で書かれており、バスには通奏低音の数字が記されています。

書き換えに当たっては、トリオソナタのオーボエパートをチェンバロの右手に配置し、オブリガート・チェンバロ付きのソロソナタとし、写本の数字を基に内声を付加しました。
曲は、Largo ― Allegro ― Affettuoso (Siciliana) ― Presto の教会ソナタ形式です。

第１楽章

第２楽章

第３楽章

第４楽章

チェンバロに付加された内声については、スコアに写本の通奏低音に付けられた数字をそのまま記していますので、自由に省略、変更、追加して演奏して下さい。アーティキュレーションや装飾記号も写本の通りに付けていますが、現代譜のように厳密なものではありませんので一つの参考例と捉え、自由に演奏してください。

【楽譜の概要】

🎵 製本版

スコア／ Ａ４版12ページ パート譜／ フルート（リコーダー）、オブリガートチェンバロ（譜めくり不要）、チェロ
定価：1,500円　本体価格：1,364円
下記のショップで販売しています。

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🎵 ダウンロード版（PDF）

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※本編＋パート譜（表紙は付いていません）