赤ちゃんは無力?

赤ちゃんは触れたら壊れそうなほど、繊細な感じがしますよね。言葉も喋れず、自分で動くこともままなりません。

赤ちゃんは無力なのでしょうか?世界がどう見えているのでしょうか

今回は赤ちゃんについて考えて思います。

生まれる前の動き

赤ちゃんはお母さんのお腹の中から出てきた瞬間に、成長し始めるわけではありません。
お腹の中にいる頃から断続的に成長を続けています。そのため、生まれてからの行動はその前(お腹の中)の動きも大切になってくるはずです。

お腹の中にいる頃から現れる自発的な運動をジェネラルムーブメントと言います
いわゆる胎動というもので、手と足を独立して動かしたり、歩くしぐさをしたりします。
教えたりしなくても、歩くしぐさというのは知っているようですね。不思議です。
既にお腹にいる頃から活動を始めているようです。

そうした動きは、生後2ヶ月をすぎると、これまでの動きより激しい動きになってきます。そして生後6ヶ月をすぎると、ジェネラル・ムーブメントは消滅していきます。

ジェネラル・ムーブメント

小さな赤ちゃんが、生まれてまもないのに、笑顔を見せることがあります。「天使の微笑み」などと言われることもありますが、これは意図してやっているわけではなく、反射の一つです

「新生児微笑」と呼ばれ、ジェネラル・ムーブメントの一つの原子反射の一つと言われています。

例えば、赤ちゃんの両脇を支えてたたせると、前へ歩こうとする(原子歩行)や
手のひらを指すと指をまげて握ろうとする(把握反射)もあります。

この新生児微笑ですが、生後2ヶ月ほどで消えてしまいます。代わりに周りの音や話し声が聞こえてくるので、それに合わせて笑う社会的微笑ができるようになってきます。

生まれたばかりですが、色々な機能を持って生まれてくるということですね。

赤ちゃんは複雑な図形がお好き

赤ちゃんが何が好きか嫌いか話してくれないのでわかりません。
しかし、嫌いなものをじっと見つめるということはしないでしょう。見るもの(刺激)に対して、どれだけ長く見るかで、好き嫌いを判別しようとする方法を、「選好注視法」と言います。

その結果複雑なものを長く見ることがわかってきました。
特にヒトの顔を好むことがわかっていて、新生児でも母親の顔を認識できると言われています。

余談ですが、男女の違いや、肌の色の違いを認識できるのは生後3ヶ月ぐらいからだと言われています。

赤ちゃんはものまねができる

生まれて間もない赤ちゃんでも、ヒトの顔を認識して、真似できることがわかっています。
新生児模倣と呼ばれていますが、例えば、舌を出したり、口を開けたりといったことのマネができるそうです。

小さくてもできるということは、人間が生まれながらに目で見た他人の動きを、自分の動きにイメージできる力が備わっていると考えられますね。

まとめ

赤ちゃんは全くの無力というわけではなく、ジェネラル・ムーブメントや認知、模倣など、色々な能力をもっています。
お腹の中にいる頃から断続的に成長して、色々な能力が育っていっているのでしょう。なのでまっさらな状態で誕生したとは言えなさそうです。

最近ですが、脳科学の発展がめざましいです。赤ちゃんの脳に関することも段々と判明してきています。
しかし、まだどんな育児が赤ちゃんの成長に良いのかは、研究の結果が出たとは言えません。
怪しい脳科学を売りにした、育児本が出ていますが、未だ眉唾物であることに注意が必要でしょう。

どの育児方法で明確に、子どもの成長が変わるということは、現在では発見されていませんし、今後もそう簡単に見つかるものではないでしょう

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