ポケモンの世界の教育はなんだろう?

はじめに


最近、Twitterで#ポケモンとの生活というタグが流行っていますね。
私たちの世界にもしも、ポケモンがいたらというドラえもんの「もしもボックス」のような、実にわくわくするタグですね。

では、ポケモンの世界はどんな世界なのでしょうか。どんな風に日々を暮らしているのでしょうか。教育に注目していきたいと思います。
私たちの世界には教育があります。今これを読んでるあなたができることは、なんならかの方法で教えてもらったり、見よう見まねして、できるようになったことが大半でしょう。
現在、これらの多くを学ぶ場所の大きな部分を占めているのは学校ですね。
さてポケモンの世界には教育はあるのでしょうか。あるとしたらそれはどんな教育でしょうか

教育ってなんだろう

まず、人間が生きていく上で、おそらくポケモンの世界でも私たちの世界でも必要なものがあります。
それは「文化の伝達」です。

「文化の伝達」とは後天的に(生まれた後で獲得するものすべて)火を起こす、自転車に乗る、モンスターボールを投げる、これらは全部文化の伝達です。

文化の伝達だと余りにも広い言葉ですね。恐らく知的な生命体なら必ずといっていいほどありそうです、では教育とはどうでしょうか。
広田照幸先生の教育の定義を引用すると

『教育とは、誰かが意図的に、他者の学習を組織化しようとすることである』

つまり自己教育という言葉はなく、それは自己学習になるというわけですね。
例えばですが、自転車が乗れるようになった時、一人で乗れるようになったでしょうか?
多くの人は誰かに手伝ってもらったのではないでしょうか。
そして、その手伝ってくれた人はきっと自転車には乗れた方がいいと考えていたでしょうし、補助輪ありから、補助輪なしへステップを踏むように、誘導してきたことでしょう。

誰かがこういうのできて欲しいな(目的)と思って、教える。こうした取り組みが教育と言えそうです。

ポケモンの世界の学校?

ではポケモンの世界ではどうでしょう。
まず、トレーナーズスクールという学校のようなものが各地にあります。
名前の通りに見るならポケモントレーナーになるのに必要な知識、技能を身につける機関だと考えられるでしょう。
ポケモンの名前、タイプ相性、バトルの仕方、捕まえ方、その辺りが教えられているのではないでしょうか?

さてポケモンの世界にもトレーナーになるための学校があるで終わりではつまらないですね。
少し視点を変えてみましょう。

ポケモンの世界の国家プロジェクト?

私たちの世界には学校という国家プロジェクトととしての教育があります。
例えば先ほどの自転車に乗る話は、国家プロジェクトととしての教育ではありません。
昔に遡ると、国家プロジェクトとしての教育というものはありませんでした。
各家庭で、農民の子は農民になるように、つまり自分と同じようなことができるように教育されていました。
しかし、現在は農民の子どもでも医者にも、内閣総理大臣でも、野球選手にもなれます。

さて、ポケモンの世界の教育は国家プロジェクトなのでしょうか?

さて、それを紐解くためには、まずこれを考えないといけません。
「我々の世界はなぜ国家プロジェクトで教育をするのでしょうか。」
これ対する回答は、国民を作るため(国家の一員としての人間という意味で)、職業選択の自由の権利を確保するため、そして近代的な個人を確立させるためです
例えば教育基本法によると、教育の目的は「人格の完成」です。
これは、私たちの社会が、一人一人が個人として、生きていかないといけない社会であるとも言えます。私たちの世界の中世のような社会では、知識は一部の特権階級が独占しており、職業も固定化されておりました。そのため、不自由ではありますが、逆に言えば特に何も考えなくていい、楽ちんな社会であったともいえます。現在はそのような楽ちんができないために、このような国家プロジェクトとして、教育が行われているのです。

ではポケモンの世界でみるとどうでしょうか?ジョーイさん(ポケモンセンターで独占的な地位)ジュンサーさん(警察機関で独占的な地位)は職業が血筋で独占されているようですが、他の職業は特別、血縁支配はみられません。また、ジムが各町にあるのは見えますが、これといった行政組織も見受けられません。どんな世界なのでしょうか。

ここで、ジョーイさんとジュンサーさんに着目すると、ポケモンセンター(病院)と警察機関(治安維持機関)は私たちの世界では公共機関です。
ジョーイさんに至ってはどの地方に行っても、その同じ顔を見ることができます

明らかにポケモンセンターや警察機関を管理している所があると言えるでしょう
警察機関は地方自治かもしれないので、ここでは仮にポケモンセンターを管理してる機関を国際行政とします。
各地方の地方行政が、非常に強くて、国際行政がポケモンセンターしか管理でどうかはわかりませんが、なんらかの行政府があるということはわかりました。
(ただし、ポケモンセンターのポケモン回復技術をジョーイさん一族が独占している可能性もありますか、その場合傷薬や、他の回復ができるポケモンの存在が抵抗勢力になってしまうため、考えにくいと言えます。)

ということは、ポケモンセンターの機能が、国際行政府にとってかなり重要であるということだと言えます。

ポケモンセンターはなんのために?

ポケモンセンターの機能ですが、こんなものがあります。
①傷ついたポケモンを回復する場所
②無料の施設である
③寝泊りすることができる
④ポケモンの預かりなどができる機械がある

地方によってショップが入ってたり、通信交換のエリアがあったりと、多機能的ですが、共通の機能としては上記のようになるのではないでしょうか?

この①~④の機能、町のポケモンの病院とみるのは少し難しいでしょう
むしろ、この施設は、旅をする人々の応援施設と見るべきではないでしょうか。
そもそも、他のトレーナーとのポケモンバトルや町の外で野生のポケモンと遭遇しなければ、ポケモンを回復させる必要はほとんどありません。
となると、日々の生活でポケモンセンターがいると言うよりは、旅をしているトレーナーたちのポケモンと自分にとっての癒しの施設という側面が見えてきます。

何のために旅をするの?

ポケモンの世界に10歳になると旅に出るといった、エピソードがあります。これはカントー地方のマサラタウンだけかもしれませんが、他にも旅をしている人がかなりいることから、若いうちに旅をするというのは、一般的なのかもしれません。

ということは、国際行政は旅をサポートしているようです。
つまり旅は、この世界にとって、必要だということではないでしょうか

このポケモン世界にもし、絶対に必要な学んでほしいことがあるとしたらなんでしょうか
私は、「ポケモンとの共存ができるスキル」じゃないかと思います。
ポケモンには感情があり、隣人であり、仲間であります。
しかし、言葉を使って意思疎通ができるわけではありません。
私たちの世界でコミュニケーション能力が必要と言われるように、ポケモンと仲良くする、共存できるというのが、善く生きるということに繋がるのではないでしょうか

しかし、これらは座学的に教えられるものでもないでしょう。
だからこその旅を通じた、学習を期待しているのではないでしょうか?

ポケモンジムはなんのために?

さて旅を促しているでは教育とは言えません。
教育には必ず他者がかかわってきます。
さて、ポケモン世界では旅をしてる際にトレーナーたちにテストをしてくる人達がいます、そう「ジムリーダー」です。

ジムという腕試し的な機関が旅の途中にあるのです。(ただしアローラ地方は試練となっています)
ジムリーダーを倒すと、ジムバッチがもらえます。ジムバッチをいくつか集めると、ポケモンリーグに挑戦することができます。
もちろんすべての人が、ポケモンリーグに挑戦したいわけではないでしょうが、多少の旅をしてジムバッチ一個だけ持ってるという人もいるのではないでしょうか

ジムリーダーは各町におり、各町の強者であると言えます。
旅を通じて、得た知識や技能、ポケモンとの絆をジムリーダーを通じてテストし、その成果が一定以上(ジムリーダーを倒せる)ジムバッチがもらえるというわけです。
おそらく、ジムバッチの所有数によりジムリーダーは使用するポケモンを変えるといった、仕組みもあるのではないでしょうか。
(明らかに後から戦うジムリーダーは強くなることが多いですし)

つまり、旅やジムバトルを通じてポケモンとの暮らし方を学んでいく。
そうした機能がある社会システムなのではないでしょうか。

まとめ

ポケモンの世界は、私たちが字を読めることが前提として社会のシステムが作られているように、ポケモンと暮らせることを前提として作られていると考えられます。
ポケモンはポケモン社会の経済、産業、ライフラインのありとあらゆる場所にかかわっており、それなしでは社会が成立しないことでしょう。
こうした社会であるからこそ、最も必要な技能を身につけるために、ポケモントレーナーとして旅にでる、そしてそれを支援するポケモンセンターや教育施設として、チャンピオンズリーグやジムバトルといったシステムがあるのではないでしょうか。

(今回の投稿は大半が妄想となります。ポケモンの世界に色んな解釈があることが、かんがえられますが、よく理解しておりますが、それは作品を楽しむ上で、その人なりの解釈があることをご理解ください。)


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