ブコフで買ったと言わないで

作者たちは　訴えてきた
「ブコフで買ったと言わないで」
ああそれが　事実でも
「ブコフで買ったと言わないで　黙ってて」

ブコフ、それは印税ゼロ
作者に金は　届かない
霞を食って　生きているので
印税なんかいりません　読んでくれるなら
お前の作品には　お前に払うほどの価値はない
それでもいいです　読んでくれるなら

億を稼ぐ　作者なら
広い心で　許せるだろうか
無料マンガ図書館Ｚ
タダで読んで　広告料入るから

電子はイヤ　所有したい
お願いします　定価で買って
せめてポイントのつく　ネット書店
でも「速攻売った」　ああ意味わからない

作者たちは　訴えてきた
お金を落として　続編描けるから
あなたが好きな　私の作品
今度はもっと　泣かせてみせる
笑いながら　泣かせてみせる

知ってる？　私、上手くなったの
知ってた？　私、壮年期過ぎたの
実力ピークの　今しかないの
私にかかせて　もえる作品

作者が死んで　読者は泣くわ
最終回が　読みたかったと
続きがかかれる　作品もある
でもそれは　私じゃないの

定価　それは　もえる　いのち
ひとつのちきゅうで　わたし推しひとり
はげましを　ひとつ

推しが多くて　定価じゃ買えぬ
あなた　私じゃ　なくてもよかったのね