見出し画像

通常の忍者体験を超える『姶良市ミニ忍者講習』の内容について(その2)

【吹き矢製作】
 身近な物で強力な武器が作れるという体験の為に盛り込んだカリキュラムです。どちらかというと科学的な要素を多く含む体験ですね。
 材料はコピー用紙・爪楊枝・セロテープ・塩ビ製の水道管です。
 まずは受講者に材料を見せながら「これはなんでしょう?」と確認をさせます。通常の工作教室でしたら材料の確認は簡単に済ませるところですが、忍者講習の場合は「素材の特性を認識する」という考え方を身に付けるというのも目的になりますので少し回りくどくなりますが材料を1つ1つ確認をウンチクを説明していきます。
 例えば吹き矢の矢針にする爪楊枝ですが、実際に使用する物は竹串です。(少しでも安全な物を作る為に爪楊枝~木製~を使用。竹の他に金属等も使用しますが用途や考え方で置き換えます。)
 木製と竹製の違い、毒を含ませる効果的な方法、刀の目釘に使われる竹の話、武家の庭に植える事もあるところから松竹梅の話等々、素材1つを取っても様々な話ができます。日常生活を送る分には生活に使用できる素材の1面だけを知っていれば良いのですが、状況に応じて臨機応変の対応を求められる忍術については素材1つを取っても様々な情報を持っておく必要があるのです。
 あとは円錐状に紙を丸める必要があるので手先の器用さが求められる為、先に話しました「自身が思っている程、自身の体が動かない事の認識」につながります。円錐の説明や吹き矢で長距離を狙う場合「放物線」の概念が必要になってきますので数学的思考が必要になってきます。
 以上の様に単に「吹き矢を作って試して終わり」という訳ではなく、科学・数学・歴史・民俗文化の説明を可能な限り話していきながらカリキュラムを進めています。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?