扉を開けた瞬間、雨の匂いに恋をした。雨の匂いは昔から無条件に好きなはずなのに、今日の匂いはふらつく僕の手を取って、怖い外の世界に優しく連れ出してくれた。いずれ消えてしまうことは分かってる、でも願わずにはいられない。どこにも行かないで。ずっと僕に寄り添っていてほしい。

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