8. Didjeriduという名称の由来 1 - 文献由来説
Collet Bakerの手記に書かれた「didoggery whoan」
「Didjeridu/Didgeridoo(以下Didjeriduで統一)」という名称が使われるようになった理由については諸説ありますが、「Didjeridu」という名称を検証することができる歴史的資料はあまり存在しません。その数少ない一つがイギリス軍人Collet Bakerの残した手記です。
Collet Bakerは1784年生まれのイギリス軍大佐です。ノーザンテリトリー州の最北端にあるCobourg半島にあるFort Wellington基地に司令官として1828年に就任しました。現地のアボリジナルとの交流を手記に残していて、その一節を引用すると。
この文章の中に出てくる二人のアボリジナル男性のうちの一人が、西部アーネム・ランドのディジュリドゥ「Mago」と同じ名前という時点で、もしかしたら当地のアボリジナルは「Mago」というディジュリドゥの名称をCollet Bakerに伝えようとしていたのかもしれません。
この手記の内容では二人のアボリジナルと正確に意思疎通できていたかという点ではやや疑問が残りますが、Collet Bakerが実際に見聞きしたことを割に丁寧に記述していることがわかります。この手記の中で、ディジュリドゥの名称として「didoggery whoan」と記述されていて、そこから「didjeridu」と呼ばれるようになった、というのが文献由来説です。
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