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はじめに:いつかハンドボールの小学生クラブチームを立ち上げたいあなたへ

子供たちの多くはボール遊びが大好きです

子供にボールを持たせておくと、大抵の子が延々と遊び続けます。子供たちが無邪気にボールで遊んでいるのをみて、「こんな風にキャッチできる?」「こうやったらもっと遠くに投げられるよ」って教えたとき、うまくできるようになった子の顔がぱあっと明るくなるのをみると、一気に、こう、何か脳内物質が出ますね。

熱心にスポーツに取り組んでいる人も、進学・就職、そして年齢とともにいつかは競技者を引退します。そして「これまで熱心に取り組んで得たこの技術を誰かに伝えたい」と思うのは、遺伝子レベルでごく当然起こる感情だと思います。

私自身もそうです。私のやってきたスポーツは、マイナー度はメジャー級なスポーツの「ハンドボール」。競技をぼんやりと続けつつ、2005年からこれまでに、3つの小学生のスポーツクラブ(的なもの)を立ち上げました。

なぜ子供にハンドボール?

球技の中でもハンドボールは、野球やサッカー、バレーボールと比べて、とてもマイナーです。野球やサッカーは各小学校ごとにチームがあるものですが、ハンドボールは都道府県で数個。なかなか認知度が上がらないです。なんで人気がないのか、理由がないよねって思ってます。友人は「アメリカで流行ってないから」と断言してましたが。

以前、ハンドボールのPRが出来ないかな、と運動特性を他競技と比べてまとめたことがあります。

  • プレイヤー全員がボールを投げたりジャンプしたり走ったりする

    • 野球、ドッジボール、バレーボールなどは、プレイの役割が特定のプレイヤーに偏りがちです

  • プレイヤー同士がぶつかり合ったり受け身をとったり

    • サッカーやバスケと異なり、積極的に接触することが許されてます。格闘技の要素も満載で、からだが相当強くなります。

  • 「色んな方向に」ダッシュしたり急停止したりする

    • 一定方向ではなく、縦横無尽にかけまわります。

  • 状況の変化を「コンマ一秒で」判断する

    • とっさにからだが動くようになります。

  • 試合では交替が自由

    • ベンチの全員が参加できます。一回交代したら戻れないということはないです。

  • 適度にマイナー

    • 仲間が増えやすいです(詳細は以下)。

他スポーツには、ポジションごとで全然運動量が違ったり、特定の身体的特徴や能力がないと大幅に不利になること、などと比べるとハンドボールは随分と間口が広いなって。「子供に何かスポーツやらせるんだったら、これだけで大体全ての動作を賄えるんじゃないか」って思いました。

マイナーだから良い?

そんな器用貧乏のハンドボール、人気までも中途半端なマイナーさのおかげで、選手同士が地域や年代を超えて繋がりやすいです。職場でハンドボールやってたってカミングアウトされるとポジションどこでした?って話になり、昔あの実業団のあの人、一緒にやってたんだーって話にもなり。プロの選手や全日本の監督も実は知り合いの知り合いだったりして、そんな選手が直接子供たちを教えてくれることもあります。本心では、メジャーにならずささやかなままでいてほしいと思っている節はあります。自分のやれることがとられてしまう、という理由もありますが。
まあ、そんな自分の小ささはさておき、ささやかに愛好者が増えてくれるのはそうはいっても嬉しいです。

このnoteでは

私は教員ではありませんが、常々、教育関係に興味があったことから、「いつか自分のチームを作りたい」と思ってました。幸いにして機会と仲間に恵まれ、小学生クラブを三つも立ち上げて運営することができました。その過程で、教え方や運営など「もっとこうすればよかった」と思った事がたくさんあり、過去にTwitterBlogなどでそれを呟いていました。その経験から、チームの立ち上げ方みたいなものを紹介できれば、と思います。

普通この手の内容は、全国何連覇したチームとか、有名なNPO法人を立ち上げたとか、そういう大きな事業を成し遂げ、その業界のメディアで注目されるような人の記事の方が、よりコンテンツとしての希少性が大きいでしょう。ベストセラー「夢をかなえるゾウ(水野敬也著 文響社)」シリーズの中に「大きな夢に向かう小さな一歩を、今日踏み出す」という課題がありました。大きな夢のための一歩を踏み出したつもりでしたが、結局クラブで経済的になんとかできているわけではありません。でもまあ、そういう大きな夢なんて一切考えず、身の丈にあった小さな一歩だけを続けるのもまた楽しいものです。

そんな楽しさを、いつかチームを作ってみたいって思ってる、または今まさに作ろうとしているあなたと、共有できればと思います。

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