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共感を得ることに時間を奪われる人々

 おはこんばんちは!
どうもエロ界のレッドスペシャルことバーテンの貴さんです。

 今回のテーマは共感です。共感は世間的には手放しで称賛されがちな人間の反応なのですが、本当にそうなのか、共感とはそもそも何なのかということなどを本稿では述べていきたいなと思います。

 共感というのも脳の機能です。使い方を間違えば損をします。もちろん良い悪いは無くて本人がどうしたいかなのですが共感の使い方を知らない人が多いと思うので、どうしたいかすらわからない人が多いともいえます。本稿がそのどうしたいかを考える切っ掛けになればよいなと思います。

共感とは

 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 共感(きょうかん、英語:empathy)は、他者と喜怒哀楽の感情を共有することを指す。もしくはその感情のこと。例えば友人がつらい表情をしている時、相手が「つらい思いをしているのだ」ということが分かるだけでなく、自分もつらい感情を持つのがこれである。通常は、人間に本能的に備わっているものである。しかし、例えば反社会性パーソナリティ障害やサイコパスの人物では、“共感の欠如”が、見られる[1]。近藤章久は深い共感と直観を精神治療の根幹とした。

 共感性がたとえば友情を生み出す。友人になったきっかけは、「何となく」であることが多いが、「何となく」の本性は、共感性である。

 Wikipediaはざっくりとした説明をするのに便利ですね。ということで共感というのは感情、つまりは脳の機能ということがわかります。共感にも基準や測定法があります。それによって発達や傷害の具合がを測る要素の一つにしようというものです。本稿ではそこらへんの測定方法等は述べないので知りたい人は専門書などをお読みください。

 人間の共感には感情的共感と認知的共感というものがあります。

感情的共感

 他者が感じたことを自分が感じたように思う、または同じような感覚がする。

認知的共感

 他者の視点に立ち思考、分析、推測する。

 以上の二つが主な共感の種類です。どちらかというと感情的共感は無意識で起こり認知的共感は成熟するにつれてできる意識的なものといえます。一般的に発達が阻害された人は認知的共感が難しかったり苦手意識を持ちやすい傾向があります。

共感の仕方で成熟度合いがわかる

 上でも述べたように共感には人間としての成熟度合いが大きく関わってきます。幼児期や未熟な人の認知的共感は自己中心的な共感と言えます。どういうことかというと。自分もこう感じるから相手もこうだろうというものです。それを押し付けてみたり行動にしてしまうのでトラブルが起こったりする。成熟していく過程でコミュニケーションを取ったり知見を深めたり色々な経験をしていき他者の違う環境、感情、様子等を考慮して鑑みることができるようになっていきます。

 また人間の感情の根源は快不快、喜怒です。その先に複雑な悲しみや楽しみがあります。つまりは未熟だと単純な快不快しかなかったり反応のパターンが少ないということです。そして人間はネガティブな感情に敏感です。それは人間が自然の中で暮らしていた名残で生命の危機から逃れるための仕組みです。つまりはネガティブな感情を感じると生命の危機だと勘違いしてしまいネガティブな感情を感じた原因に見合わないストレスを感じるということです。

 そこに上述した未熟な共感が合わさるとどうなるでしょうか。Twitter等のSNSを見ればわかると思いますが怒りは未熟な人達に瞬く間に拡散されていきます。各々の発言を見れば的外れだったり、様々な違う部分で怒っていたりします。「遺族の気持ちを考えろ」という人が遺族の気持ちを考えることができていないというのは広く知られていることだと思います。

 共感というのは大事な感情なのですがその分罠も多いということです。コツとしては一呼吸置いて考えてみるということです。瞬時に反応してしまうというのは驚いていたり落ち着いていない状態で感情が増幅してしまっている状態だということを認識するだけで変わってくるのではないでしょうか。つまりはいろんなことを体験して想定できるようになることが大事だということです。

共感と肯定

 ここまで散々共感のことを述べてきたのですが本当の意味での共感というのは存在しません。当たり前ですが違う個体なので全く同じことを考えることはできません。このことを理解していないと未熟な共感をしてしまったり期待をしてしまいやすくなります。

 同じ理由で、SNS上の声や一部のカウンセリング的な事をされている方が時折言われている「共感のワンクッション」には違和感を感じます。そこは「肯定のワンクッション」が適切なんじゃないかなと。経験や創造が追い付かないと感情的にも認知的にも共感することは難しいし、本当に共感しきることは不可能だからです。しかし、肯定はできます。

 共感したい、されたい人も実は肯定のほうが適切です。良い悪いではなく「そんな人がいてもいいよね」ということです。その先に個人の好き嫌いを照らし合わせて、好きなら関わるし嫌いなら関わらないということができます。共感されたから共感し返すというのは無理がありますが。肯定されたから肯定し返すというのは自然です。好き嫌いは別ということがお互いにわかっているので押し売り状態にもならなくて楽です。

 自分が求めているものが一時的な共感なのか恒久的な肯定なのかを一度考えてみるとよいかもしれません。共感したい、されたい人が満たされない、もしくはすぐに枯渇して依存してしまうのはそこに大きな要因があるといえるからです。

 どちらが良いとか悪いではなく自分はどうしたいかを考えてみるとよいのではないかなと思います。

共感という暴力

 共感というのは感情で脳の機能だと述べました、特に感情的共感は無意識にしてしまいます。人間的に未熟だと翻弄されたり混乱してしまう自分へのダメージと怒りへの共感で他者にダメージを与える行動をする等ということもあります。

 そういったわかりやすいダメージ以外にも共感を押し付けるということも暴力だなと感じます。本当の意味での共感が無いということを知らなかったり未熟な共感しかできないとこうなります。

 そもそも共感から始まりお互いが未熟だと関係は拗れやすくなってきます。同じだと思って近づくと違うということに気付きそれが嫌になる。違うということが受け入れられないのはとても幼い状態といえます。

 若い時というのは「キモい」等の否定的な気持ちになることが多いと思います。それは「違う」ということが根源にあるのですが、成熟してくると違いを認めることができたりどうしても受け入れることができないものからは距離を置くということができてきます。

 加害者にも被害者にもなりたくなければ共感を判断基準に置かないということが大事なのではないかなと思います。特に事実がわからないことやネット越しの事象には一呼吸おいて考えるとよいのではないかなと思います。

 毒にも薬にもなる

 共感というのは得やすく効果が大きい感情なので過依存もしやすくなってきます。そうしていくと延々SNSに張り付いてしまうということも起きやすくなってきます。毒になってしまっているわかりやすい例だと思います。

 共感は感情であり感情は脳の機能です。つまりは使いようだということです。過依存はその感情を引き起こす引き金を外に置いたり人に預けた時に起こります。そもそも感情というものは自分にしかどうこうすることはできないのにそれを放棄したりそもそもそれを知らないということがこういったことを引き起こす大きな要因になっていることが多いです。

 仲間や認知を広げようとするときに共感はとても便利です。だからこそ共感に頼ろうとする。共通の話題を探そうとするのもその一例かもしれません。しかし、上述したように成熟していないと違いが許せない関係ができてしまい離れるということが起きます。

 ではどういう時に使えばよいのか。それは関係性が出来上がってからがわかりやすいと思います。そもそも群れを維持するための機能なので基本的な相手の情報があった方がよいということです。もう少し突っ込んだ言い方をします。人間というのは理解しあえることはありません。だから大事だと思える人とはコミュニケーションを取りながら理解したいという姿勢を見せるということになります。その先にそれでは足りないという状況になる。そういう時に共感が起こるととても深いつながりを感じることができます。とても良い感情だと思います。だからこそ使い方は慎重にできるとよいのではないかなと思います。

おわりに

 物事に良い悪いはないと考えているのですが現実は見詰めないと怖いなと思います。共感はとても良い例だったのではないかなと感じました。よくわからないけど良いと感じているものこそよく考えて使わないと怖いということです。

 上でも述べたように幼い共感というのは暴力的だったり自己中心的だったりしてとても危ういです。考えたり実際に行動して経験していく中で成熟するのですが考えることをしない人もいます。そういった時にトラブルや争いが起きます。何度も言うように物事に良い悪いは無いので自分がどうありたいかが大事です。個人的には成熟できない人やしたくない人がいてもええじゃないかと思っています。お互いに好きなようにすればよい。ただ個人的に距離を測り適切なところにいればよいだけなのでそんなに難しくないと思います。

 時間はとても大事だしむやみに傷付くことはしなくてもよいと考えています。ということで単純に何も考えずに共感を貪ることをやめると少しは楽になるのではないかなと思います。では、バイチャ!

 

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