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【今日コレ受けvol.035】「好き」のバーター

今年「さとゆみビジネスライティングゼミ」を受講するまで、私は書くことが好きではなかった。

人の話を「聞く」ことが好きで、アスリートや著名人に取材やインタビューをするためにはなんらかのアウトプットを求められる。自分にできるアウトプットの形は「書く」しかなかった。「聞く」代償として、「書く」しかなかったのだ。

嫌いではあったが、上手くなる努力はしてきた。好きこそ物の上手なれ、なので上達は遅かったかもしれないけれど、何とか書くことだけで生活ができるようにはなった。

人間は歳をとるほどに、どんどん子どもに近づき、最後は赤ん坊ほどにできることが少なくなって死んでいくといわれる。
50歳が近づいてきた。最近、やりたいことを全部するには、今世で残されている時間は少ないとよく感じる。これからは徐々に赤ちゃんがえりをして、きっぱりNOを増やす人生を目指したい。

NOと言える赤ちゃん【さとゆみの今日もコレカラ/035】

好きなことを獲得するために、我慢して嫌いなことをする。この考え方を否定はしない。自分自身もそうしてきたし、書くことが好きになった今となっては、スポーツを「観る」こと、「聞く」こと、「書く」こと、「好きなことしかしてない人生、最高じゃね!」とも思う。

だけど人生の残り時間を考えると、このやり方では間に合わない。好きなことをする時間を作り出すためには、嫌いや苦手にきっぱりNOを示すことも必要だし、一番好きなことのために、二番目、三番目をがまんすることも考えなければならない。

同じ点差でも、前半と後半では戦い方は変わる。赤ちゃんがえりしつつも、年の功を生かす。賢く、楽しい人生を目指したい。



毎朝7時に更新、24時間限定のショートエッセイCORECOLOR編集長「さとゆみの今日もコレカラ」。「朝ドラ受け」のように、その日の「今日もコレカラ」を受けてそれぞれが自由に書く「遊び」です。

NOと言える赤ちゃん【さとゆみの今日もコレカラ/035】


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