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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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【紅茶夢現】黛冬優子(パラコレ冬優子)コミュ感想──くだらない夢


高山さんへお話があります。



『Wピックアップ』……ってよォ~~~~~~~~~~

『ピックアップ』ってのは わかる………
スゲーよくわかる
他のSSRより確率が上がっとるからな…

だが「W」って部分は
どういう事だああ~~~~~~~~~~~~~っ!?

千雪が素引きで完凸してる間に
冬優子が1枚も引けてねぇっつーのよーーーーーーーーーーッ!
ナメやがって この仕様ォ
超イラつくぜぇ~~~~~~~~~~~~~~ッ!!

素引きで完凸したから 買ったピースの分
溢れちまってるじゃあねーか!
華メモピ2つで交換できる「通常はづき」でパラコレも凸らせやがれってんだ!
チクショーーーッ

はい。
ということで、パラコレ冬優子560連で天井1+素引き*2+ピース*2で無事完凸です。
(無事ではない)

うわああああああああああ~~~~~~~~~~~~!!!!!
可愛い~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!

拙者、髪の長い女の子がバッサリ髪を切ってくるの大好き侍!!!
義によって助太刀致す!!!!!
(ショートヘアが好きなのではなく、ロング→ショートに変わるのが好き)
そして変装用のサングラス!!(これも好物)萌えすぎる!!!!!!

【Birdy BUddy】有栖川夏葉ってP-SSRありますよね……
あのイラスト…実装時に見た時ですね
恒常なのに………引きにいっちゃいましてね…………

やめてくれ高山
その術は俺に効く
やめてくれ

P-SSR【三文ノワール】黛冬優子 2023年11月13日実装

今月は、シャニソンがハーフアニバを迎えたので、P-SSR【三文ノワール】もハーフアニバです。

P-SSR【ノンセンス・プロンプ】黛冬優子 2024年02月08日実装

P-SSR【ノンセンス・プロンプ】の実装からも、まだ3ヶ月ちょいしか経っていません。


???「ぜんぜん違うじゃん!」

???「……」

???「言ったよね!?あさひ8周目が未実装だし、冬優子も愛依も直近で実装したばかりだからパラコレは当分ないって……なのに、この結果は何!」

???「当然の結果です」

???「当然?ひどいよ、なんで……【名モナキ夜ノ標ニ】とSTEPで「現在と過去」、【三文ノワール】と【ノンセンス・プロンプ】で「現在と未来」の話をしたから?もういいよ、私、トワコレ愛依実装までガシャ回すのやめる!


パラコレガシャは月3回のガシャ更新内に含む形で開催と言ってたけれど、
冬優子実装してるし、千雪も甜花の10周目がまだなのに実装してるし、ガシャの実装周期はガン無視って感じですかね。
(パラコレってライブ衣装もifだから、ユニット衣装じゃないし、開催は通常周期に組み込むけど、実装周期は関係ない感じ?)

ふゆコレの【幕間、沸々と高温】掛け軸を予算的に締切ギリギリまで悩んで、結局うっかり予約しちゃった直後にこれだよ。
いや~~~~キツいっす。
冬優子Pの財布はATMじゃないっつーの!!

高山さんへのお話は以上です。

はじめに

2024年05月21日enza対応ゲームアイドルマスターシャイニーカラーズにて、パラレルコレクション限定P-SSRアイドル【紅茶夢現】黛冬優子が実装されました。

ガシャ開催期間は2024年05月21日~2024年05月30日11:59までです。

2024年5月現在SNSにてコミュ内容について賛否が飛び交っておりますが、本文に入る前に注意喚起です。
【三文ノワール】で心がやられた冬優子Pは、心にゆとりがある状態で【紅茶夢現】のコミュを読むことをオススメします。
パラレルコレクションは「アイドルのifの未来が垣間見える新限定シリーズ」として2024年4月から実装が開始されました。
ifの未来というと、2023年3月に開催されたTHE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE「If I_wings.」の特にDAY1公演が思い起こされるでしょう。

5thLIVE DAY1は、283プロの解散ライブという仮定に基づいた演出のライブイベントで、その挑戦的な演出コンセプトから、こちらも終演後は賛否が飛び交う内容になっていました。アニメもそうだな…………。
私はシャニマスくんは、頭がおかしいコンテンツだと認識してるので、常々挑戦し続けている姿勢自体は良いことだと思ってます。
私もお出しされたもの全てが良いとは思ってません。基本的には楽しめましたが、6thライブのコンセプトとかは好きじゃないですし(シャッフルにアレルギーがある)
話を戻します。

黛冬優子は、P-SSR【三文ノワール】とP-SSR【ノンセンス・プロンプ】にて、己の未来についての話を散々してきました。
これらを踏まえてお出しされるパラコレのifの未来を、パラコレ発表時からずっと見るのが怖くて怯えていたら、想定よりも遥かに早い段階で実装され無事死亡しました。
ガシャで盛大に爆死した身体で読んだコミュは、内容も相まって流石に面食らいました。
が、他のコミュも含めて読み返してみると、少なくとも「悪趣味な創作」とか「最後に日和った」などというのは違うんじゃないかな?と感じたので、この記事ではその旨をしたためていこうかと思います。

※この記事を読み始める前に

  • 当記事は私個人の感想や考えを長々書いたものです。書かれてもいないことを読みすぎな内容なのでご留意ください。

  • 重ねて、当記事は以下についてのコミュ内容などの盛大なネタバレを含みます。問題ない方のみ閲覧いただければと思います。

  • P-SSR【三文ノワール】黛冬優子

  • P-SSR【ノンセンス・プロンプ】黛冬優子

  • P-SSR【名モナキ夜ノ標ニ】黛冬優子

  • 黛冬優子STEPコミュ

  • ☆1【魅せて、白い羽根】黛冬優子

  • P-SSR【アンシーン・ダブルキャスト】黛冬優子

  • 黛冬優子【'23Xmas】スペシャルコミュ

  • P-SSR【starring F】黛冬優子

  • シャニソンイベントストーリー「Stray's LINK」

  • P-SSR【何度転んだって】和泉愛依

  • イベントシナリオ「Wintermute,dawn」

夢(if)の未来を描く意味

いきなりコミュのオチを書いてしまうのですが、このコミュにおける「ifの未来」は夢オチです。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子 TRUE END「候」より

【紅茶夢現】は、カード名に「夢現」とあるように、夢である「ifの未来」と、TRUE ENDの現実である「今」の2つでシナリオが構成されています。
コミュ内の「ifの未来」は作中で夢だと明言されており、疑う余地はないと思います。そこは素直に読んでいい。
夢オチは作劇手法としては、安易なものと受け取られやすいですし、この「夢(if)の未来」があまりにもビターなため、非常に賛否が分かれる内容になっています。
ただ、ビターな「ifの未来」を描くための夢オチ(夢だから許してね☆)という読解について、私は首肯しかねます。
なにせ【三文ノワール】【ノンセンス・プロンプ】という、ファミ通アンケの投票でも、昨年度のPコミュでツートップの評価を得ている傑作コミュと地続きのコミュで、そんな独りよがりな二次創作みたいな真似をシャニマスがやるかというと、盛大に疑問が残ります。
私の中で出た結論としては、「ifの未来」を現実ではない夢として描くこと自体が「今」をより強く表現できる手法だと、敢えて選択したのではないかと解釈しました。
これは「ifの未来」と「今」どちらを主として捉えるのか、という話です。
私はifなどという胡乱なものよりも、確定している「今」を主としたいですし、そうしました。
【紅茶夢現】のコミュについては、夢(if)の未来を描き、それを棄却することで「冬優子が283プロのアイドルである今」が何よりも代えがたい大切なものであることを、より強く表現したシナリオだと思います。

そしてこれは【三文ノワール】という前提があるからこそ描けるコミュであり、【紅茶夢現】コミュ単体で成り立っているわけではありません。
【紅茶夢現】のコミュは【三文ノワール】とその関連コミュの内容を合わせて読む必要があり、【三文ノワール】での問題提起に対する【ノンセンス・プロンプ】とは、別の形のアンサーであると私は思っています。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子 TRUE END「候」

冬優子が見た「夢(if)の未来」は、トップアイドルが何故か突然引退してしまうという、作中の映画のストーリーと、冬優子の現実での体験(関連コミュ)から作られており、
映画題材という点からも【三文ノワール】や、ここ1年で実装された冬優子コミュを前提としていることがうかがえます。
コミュで描かれる「283プロから移籍し、トップアイドルになった冬優子が、過去283プロに在籍していた頃の「一番充実してた瞬間」と「異なる現在」を悟り、引退する」という「夢(if)の未来」は、現実の未来ではなく
冬優子が抱える未来への不安からの産物として捉えるのが妥当で、その不安を拭う要素も作中で示されていると思います。

シナリオの構成

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子のコミュは以下の3話とアイドルからの手紙で構成されています。

コミュタイトル

手紙については「SNSへの内容の投稿などはご遠慮ください」と公式からアナウンスが出ていますので、それに従い記事には載せません。(ちょっとだけ内容には触れます)

シナリオの構成ですが、
コミュ1「賢」は、P-SSR【名モナキ夜ノ標ニ】との対比
コミュ2「孝」は、黛冬優子STEPコミュとの対比
TRUE END「候」は、P-SSR【三文ノワール】へのアンサー
として描かれていると思われます。

P-SSR【名モナキ夜ノ標ニ】黛冬優子 コミュタイトル

↑【名モナキ夜ノ標ニ】について追記があります。

黛冬優子STEPコミュ コミュタイトル
P-SSR【三文ノワール】黛冬優子 コミュタイトル

関連コミュの感想記事も書いてるので置いておきます。
以下から、コミュの内容に触れていきます。

夢(if)の未来と現実(関連コミュ)の対比

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「賢」より

コミュ1「賢」は、開幕から音声のみで
「あんたが私をいらないなら、どこに生きる意味があんのよ!」
という冬優子の台詞が飛んできます。
真顔になりました。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「賢」より

夢である「ifの未来」の中で冬優子は、
283プロから移籍し(真顔)
アイドルとして、女優の仕事をしています
(表情筋が死んだ)

P-SSR【三文ノワール】黛冬優子「君はまだ何も聴いてない」より

P-SSR【三文ノワール】にて、冬優子は出演を依頼された映画の監督より、アイドルから女優への転身を提案されています。
冬優子の演技力は監督を始め、映画スタッフからも「天才」と評されるレベルです。
移籍先の事務所は、冬優子に役者路線での売り出しを行い、その結果アイドルとして盤石の地位を築いているようです。
冬優子は求められればどんな仕事でも全力で応えます。そして「天才」とまで評される演技力です。そりゃ売れます。
ですが、冬優子に役者の適性があることと、冬優子がそれをやりたいかどうかは別の話です。
女優の道を蹴る現実を描いた上で、アイドルの道を選んだ先で、女優のような仕事をしているifを描く。
グロすぎん?

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「孝」より

「今の時代に黛冬優子を使わないなんてありえない」とまで評される冬優子の脳裏によぎるのは、かつての所属事務所283プロ。
この時点で、どんな形でもアイドルであり続け、トップに登りつめるだけでは、冬優子が満たされていないことがわかります。
栄達はあっても、ここに「永遠みたいなものよりも、長い長い今」は無いのです。

P-SSR【ノンセンス・プロンプ】黛冬優子「周縁回帰」より
P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「賢」より

冬優子は久々のオフに紅茶を飲みにカフェに立ち寄ります。
アイドルとして盤石の地位を築いている冬優子は、店員にも顔が知られているようです。
これは逆に言えば、久々のオフにも冬優子が「ありのままの黛冬優子」でいられる場所がない、ということです。
冬優子は移籍先の事務所のマネージャーにも『ふゆ』の顔で接しています。
これは彼女の理想と誇りの体現であるアイドル『ふゆ』ではなく、ただのよそ行きの『ふゆ』の仮面です。

このコミュはP-SSR【名モナキ夜ノ標ニ】黛冬優子TRUE END「我〉-汝〈」の対比として描かれていると思われます。

P-SSR【名モナキ夜ノ標ニ】黛冬優子TRUE END「我〉-汝〈」より

「我〉-汝〈」の冬優子はソロ曲の収録という大仕事を終え、これまでの道程に想いを馳せます。
プロデューサーがその場を離れ、通行人も彼女に誰も気がつかない、一人の時間。
その時の冬優子は、アイドル『ふゆ』ではなく「冬優子」でもなく、「ありのままの黛冬優子」でいられました。

P-SSR【名モナキ夜ノ標ニ】黛冬優子TRUE END「我〉-汝〈」より

そんな彼女の元には、プロデューサーと、そして過去の『ふゆ』がやってきます。
道半ばの、けれども確かな成果を残した冬優子の時間は充実しています。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「賢」より

それに対して、夢(if)の冬優子はどうでしょう。
地位はあれど、彼女に「ありのままの黛冬優子」でいられる時間はありません。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「賢」より
P-SSR【名モナキ夜ノ標ニ】黛冬優子TRUE END「我〉-汝〈」より

そして彼女の元にやってくる暑苦しくてうっさいプロデューサーも、過去の『ふゆ』もいません。
「黛冬優子」を見ている者はいませんし、そうした者がいるのかも冬優子にはわかりません。
呼びかけても応えてはくれません。

P-SSR【ノンセンス・プロンプ】黛冬優子TRUE END「不斉原子」より

カフェのテーブルに置かれている「落ちきった砂時計」が、かつての充実してた時間の終わりを象徴しています。
【ノンセンス・プロンプ】でプロデューサーが直し、再び時間を刻み始めた左手首の腕時計がただただ虚しい。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「賢」より

かつてなんだか広く感じられた彼女のいる場所は、今やひどく狭く感じられ、空はとても広いのに彼女に翼はなく、手元のカップに映る空と、羽ばたいていく鳥たちを眺めるしかない。
この夢(if)の未来の閉塞感と、現実の充足感は台詞でも表現されています。

P-SSR【名モナキ夜ノ標ニ】黛冬優子TRUE END「我〉-汝〈」より
P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「賢」より
音声のみ台詞「こんなに狭かったっけ」

そして何よりも、この【名モナキ夜ノ標ニ】との対比は、ガシャ演出を見比べれば明らかです。

【名モナキ夜ノ標ニ】
【紅茶夢現】
【名モナキ夜ノ標ニ】
【紅茶夢現】

かたや、戻ってきたプロデューサーに笑顔を向ける冬優子
かたや、プロデューサーが冬優子と会うこと避けたため、一人微笑む冬優子
この差よ…………。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「孝」より

コミュ2「孝」で冬優子は専門学校の同級生と飲みに行きます。
冬優子の同級生が登場するのはSTEP以来二度目です。
夢(if)の未来の冬優子は、古巣の283プロのアイドルとは交流を持たず、でも専門学校の同級生とは飲みに行くくらいには関係性を保っているようです。
当然、この場でも冬優子は『ふゆ』のまま。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「孝」より

このコミュで初めて言及されましたが、冬優子の通っている専門学校は家政系だそうです。
なるほど、家政系であれば、服飾の選択もあり、デザインの選択もある。

そして幼稚園教諭の道もある。全てが繋がる。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「孝」より

そして冬優子は、とうとうアイドルを辞めてしまったとのこと。
ゲロ吐きそう。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「孝」より

夢(if)の未来の冬優子はトップアイドルと称される立場にあったようですが、
「一番充実してた瞬間」と「異なる現在」を悟ってしまったのでしょう。
そんな話をしている中で、冬優子はプロデューサーと再会します。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「孝」より

久々に会った2人の会話はギコちなく、現実の2人とは大きく異なっています。プロデューサーに対し、冬優子が常に敬語であることが象徴的です。
同級生と話してる時はしてなかったのに、シャニPと再会する時には立ち絵マスク差分にしてて芸が細かい。
正確無比の暴力。

黛冬優子STEPコミュ「不快想定線」より
黛冬優子STEPコミュ「FI」より

この同級生との会話の後、プロデューサーと出会うという話の構成は、黛冬優子STEPコミュの「不快想定線」「FI」との対比として描かれていると思います。
STEPでの2人は、このタイミング以外では、冬優子はアイドルにはなり得なかったと思えるほどの、まさに運命の出会いでした。
しかし夢(ifの)未来では、2人が再会しても劇的なことは何も起きず、少ない言葉を交わすに留まるのみ。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「孝」より

選択肢によって、その後の流れは違いますが、ろくに会話もできなかったり、同級生から「元プロデューサー」という事実を突きつけられたり……
辛すぎん?

しかし選択肢によっては、次の機会を得るためのきっかけぐらいにはなっています。

☆1【魅せて、白い羽根】黛冬優子「愚問だったみたい」より
P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子「孝」より

正解!
ifの未来でも流石俺たちのシャニP!

このコミュをバッドエンドと評する方もいらっしゃいますが、アイドルを辞めたとしても冬優子の人生は続きます。エンドではない。
夢(if)であるが故に、ここからは現実に戻るだけですが「アイドルからの手紙」の内容を見るに、この冬優子にも283プロに顔を出すという続きがあるはずです。
「アイドルからの手紙」は初見時は脳が破壊されかかりましたが、
冬優子が283プロから離れても、冬優子がアイドルを辞めても、それで終わりではない。また新しく始めることもできる。
という内容として受け取れるな、と思います。

話の要点は何か

以上の内容からわかるとおり、夢(if)の未来は既存のコミュとの対比表現です。
既存のコミュとの違いを際立たせる意味もあると思いますが、これは冬優子が見ている夢であることを前提とすると、つまるところ冬優子の現実の体験がベースとなっています。
それに加え、冬優子が調べていた「トップアイドルが何故か引退してしまう」というストーリーの映画、さらに冬優子が抱く未来への不安。
それらが合わさって作られた世界だと考えて良いでしょう。

夢(if)の未来が何故こうなっているのかと言えば、プロデューサーが冬優子の隣にいないからです。
どうしてプロデューサーが隣にいないのか(何故283プロから移籍したのか)は、色々推測は可能ですが、そこは枝葉であって根幹ではないと思います。
重要なのは、プロデューサーが隣にいない未来ではこうなる、という不安を冬優子が抱えていることです。

P-SSR【三文ノワール】黛冬優子「君はまだ何も聴いてない」より
P-SSR【三文ノワール】黛冬優子「向上の出口」より

【三文ノワール】で示された未来は、
消費されアイドルとして死ぬ未来
別の道を選択しプロデューサーと別れる未来
の2つでした。
ただし、冬優子がトップアイドルになりながらも、プロデューサーとはお別れしている【紅茶夢現】の未来は、第三の未来です。
冬優子がいくらアイドルとして栄達を極めようと、そこにプロデューサーがいなければ「永遠みたいなものよりも、長い長い今」にはならない。
アイドルとプロデューサー、冬優子の未来には両輪が揃っていなければならない。

P-SSR【三文ノワール】黛冬優子「発火1/2」より

とはいえ、そんな確証はどこにもありません。
夢(if)の未来でさえ、冬優子とプロデューサーが別れた理由は推測はできても、正確にはわからず、ただ「何かあった未来」であることしかわかりません。
原因がわからないのであれば、対処のしようがありません。
でも、せめて、
完全ではなくとも、その不安を少しでも拭ってあげられないか。
必要なのはそのための答えなのです。

そして、TRUE ENDではそのためのひとつの回答が示されます。

映画を一緒に見に行くことはできる

以上を踏まえた上で、TRUE END「候」の内容に触れたいと思います。
【三文ノワール】には【ノンセンス・プロンプ】で拭いきれなかった不安がひとつあります。
それは冬優子とプロデューサーの関係は、どこまでいってもアイドルとプロデューサーの関係でしかない、ということです。
それは言い換えると、冬優子とプロデューサーは「冬優子がアイドルでなくなれば」あるいは「プロデューサーが冬優子をプロデュースできなくなれば」終わる関係です。

P-SSR【三文ノワール】黛冬優子「発火1/2」より
P-SSR【ノンセンス・プロンプ】黛冬優子「周縁回帰」より

「冬優子のプロデューサーである今が、ずっと続けばいいな」
「最初の客には、最期の客である権利と義務がある」
「永遠みたいなものよりも、長い長い今」
という【ノンセンス・プロンプ】は「アイドルとプロデューサーの関係だからこそ」示せたベストアンサーでした。

でもこれは【三文ノワール】で提示された問題の完全回答ではありません。

P-SSR【三文ノワール】黛冬優子「向上の出口」より

【三文ノワール】にて、冬優子から投げられた無茶な問いかけを、プロデューサーは拒否しました。
彼はあくまでアイドルのプロデューサーだからです。
冬優子がアイドルである限り、最期までプロデューサーであることが彼の使命です。その志と願いは、もしかしたら未来にずっと続いていく可能性があると私は思います。
でもそれ以外の目がないのであれば、何かあればそこで終わりであることも、また事実です。
また新しく始められることもあるかもしれませんが、終わりは来ます。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子TRUE END「候」より

TRUE ENDでは、冬優子と映画を見に行く約束をしていたプロデューサーが、冬優子のスケジュールを最優先してタスクをこなした結果、寝不足に陥り、冬優子からお説教を喰らっています。

P-SSR【アンシーン・ダブルキャスト】黛冬優子TRUE END「甘い罠のお味はいかが?」より

本当、良くも悪くも変わらん男だ。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子TRUE END「候」より

自分との約束は、仕事のタスクと同じ。
これは【三文ノワール】での問いかけよりも、直接的な言葉です。
初見時は、TRUE ENDの内容を上手く消化できていなかったのですが、
【ノンセンス・プロンプ】では不足していた点を補うためのコミュ、と考えると腑に落ちました。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子TRUE END「候」より

そして、これは全身プロデューサー人間の彼が、最大限に示せる回答だと思います。
そもそも彼はアイドルと、一人の人間として、誠実に向き合おうと常に心掛けている、情の深い人間です。
プロデューサーとして、しっかりと線引きができる人間でもありますが、
だからといって「アイドルとプロデューサーの関係」だけで、冬優子と向き合っているわけでもない。
そんなことは、わかりきっていることでした。

P-SSR【アンシーン・ダブルキャスト】黛冬優子「泡と消えず、中心に立つ」より

むしろどちらかと言えば、そういった線引きをしたがるのは冬優子の方なのです。
彼女は線引きをしながら、建前を上手に使いこなします。
そして誠実なプロデューサーである彼は、冬優子のスタンスに歩調を合わせようとする。
でも冬優子が求めるならば、プロデューサーは彼の倫理が許す限り、どこまでも応えてくれるはずです。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子TRUE END「候」より

「カメラの中」には一緒に行けないかもしれません。
それは恐らく、彼の中のプロデューサーとしての倫理の範疇を越えます。
でも、映画を一緒に見に行くことはできるのです。
これもまた完全な回答とは言い難いです。
ですが「候」という字には「貴人のそばに仕える」という意味があります。
冬優子とプロデューサーは「一番充実して"る"瞬間」をまだまだ共に積み重ねて、歩んでいけるはずです。

称号
黛冬優子【'23Xmas】スペシャルコミュ

ちなみに【'23Xmas】スペシャルコミュで、2人は映画を見に行っています。
冬優子は自分のアテンドよりも、もっと素敵な時間を期待しています。
なんだよ、既に回答済みじゃあねーか!

深い意味はありません♡
じゃあないんだよ!

【三文ノワール】の実装時から、繰り返し何度でも言いますが、冬優子の未来は確定していません。
未来が低俗な悲劇になるか陳腐な喜劇になるかは、冬優子と、そしてプロデューサー次第です。
冬優子は一番最初のファンであるプロデューサーがいる限り、アイドルで在り続けます。
そしてプロデューサー自身が気がつかない「嘘」で、冬優子を騙くらかし続ける限り、
プロデューサーさんが、これからも心の中で冬優子をずっと愛してくださる限り、アイドル『ふゆ』は止まりません

結論はとっくに出ているので、このコミュは蛇足かもしれません。

冬優子の見た夢は、一見、未来の冬優子のBAD ifと悲観してしまいそうな内容ですが、これはあくまで夢の話です。
逆に言えば、夢(if)の未来で冬優子の言った「一番充実してた瞬間」というのは、283プロでアイドルをしている現実の今を指しています。
そのため【紅茶夢現】は、既存のコミュをベースにすることで「ifの未来は夢であって現実ではない」という点を強調し、
【ノンセンス・プロンプ】で示された「永遠みたいなものよりも、長い長い今」という「ばかばかしくて大切な嘘」あるいは「願い」をより輝かしく、力強く肯定する内容であると私は思います。
TRUE ENDの夢オチは「ifの未来」などという低俗で悲劇的な「くだらない夢(三文ノワール)」を、一笑に付すための表現ではないでしょうか。

P-SSR【紅茶夢現】黛冬優子TRUE END「候」より


最後にホーム会話と思い出演出について、少し触れて終わります。

過去(ふゆ)
未来(ふゆ)と言ってます。
思い出演出

思い出演出は、過去を引き連れて、未来を探して、
猫(ふゆ・理想)を追いかけて走る冬優子です。
未来がそこにいるかはわかりませんが、冬優子は走っています。
走りましょう、一緒に。

おわりに

私は黛冬優子担当Pとアイドルマスターの遊びの一環として名乗っていますが、シャニマス作中のプロデューサーに自分を重ねて見ることはありません。
シャニマスのプロデューサーは、高身長でイケメンで気遣いの鬼で常にまっすぐ誠実に向き合ってくれて凄い頼りになるけど少し抜けたところもあるちょっと自己評価が低い青年で、このくらい説明できる程度に明確な人物像が設定されていますし、彼も物語の登場人物として見ています。
ですが、アイドルマスターにおいてプロデューサーとは元来プレイヤーを指します。
黛冬優子のプロデューサーは、これを読んでいるあなたなのです。
【紅茶夢現】のコミュは、読み手の受け取り方──「ifの未来」と「今」どちらを主として捉えるのか──によって、「夢(if)の未来」とTRUE ENDの意味は簡単にひっくり返ります。
希望の未来へレディ・ゴーッ!とするか、悪趣味なバッドエンドとするかは、あなた次第。
即ち、冬優子の未来はあなた次第です。
コミュ開幕の「あんたが私をいらないなら、どこに生きる意味があんのよ!」は、冬優子が演じる役の台詞ですし、冬優子が一言一句そう思っている、というわけではないですが「あなたなしでは成立」しない、という意味でしょう。
ifの未来で(冬優子たちが見に行く映画の内容が混ざっているとはいえ)冬優子がトップアイドルになっているなら、
今の283プロでも、冬優子をトップアイドルにしてやろうじゃないか。
我々はこれからもアイドルを信じて、せめてアイドルの隣で笑っていようじゃないか。
私にできるのは、クソみたいな駄文を書くことと、生活に支障がない範囲で課金することと、担当のコミュを読み漁ることぐらいですが、そのくらいの気持ちでいてもいいと思います。

2024年5月26日追記

P-SSR【starring F】黛冬優子 TRUE END「ざらにあるエピソード。」より

パラコレのあとに【starring F】読み返したら、ビックリするぐらい泣いちゃった!!!




でも、とはいえなぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【三文ノワール】読んでないと持ってる情報が違いすぎて、このコミュを肯定的に捉えるのは難しいよね~~~~~~~~~~~~~~
というか、【名モナキ夜ノ標ニ】、STEP、【三文ノワール】、【ノンセンス・プロンプ】全部読んでおくのが推奨だし、それ全部追ってる熱心な人間なんている~~~~~~~~???????
(いるさっ、ここにひとりな!!)
でも、そんな熱心な人間からすると「冬優子の未来はあなた次第」なんて「んなこと言われなくてもわかってんだよ!!!!!!!!!」って感じですよ~~~~????
少なくとも「STEPと【三文ノワール】は押さえといてね」って感じだけど
まぁ、STEPは皆読めるから良いとして、
じゃあ、まともに限定セレチケ売れや~~~~~~~~~~~~~!!!!
4月の24時間限定のやつは【三文ノワール】範囲じゃなかったろ~~~~~~~~~~~~!!!!
マジ商売下手か~~~~~~~~~~???????
今回の批判は甘んじて受け入れろ~~~~~~~~~~!!!!
次に活かせ

やれやれだぜ……
ったく、やっぱ俺が支えてやらないとダメだな……。
これからも冬優子のプロデュース頑張ります。






追伸

冬優子は他者からの見られ方を非常に気にするので、大人になった冬優子のファッションは、相応のものに変わっていって、もしかしたら手入れを怠らないサラサラの姫カットロングヘアも切ってしまうかもしれない。
そしてそれは自身のポリシーよりも優先すべきことが出来た時、年齢を重ねて心境の変化があった時、あるいは彼女の心にある「キラキラ」を諦めた時、即ちアイドルを辞める時だろうと思っていました。
私個人の嗜好として、ショート冬優子は性癖ストライクゾーンど真ん中に火の玉ストレートぶち込まれたレベルで大好物なんですが、if未来が既存コミュとの対比もあってマジでえぐくて、冬優子のプロデューサーとしてはifでも辛い~~~~~~~という気持ちがあり、
心がふたつある~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~状態です。

いやでもマジで可愛い~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!


2024年5月31日追記

みなさん、シャニソンの新曲イベント「Stray's LINK」
コミュ読みました?

シャニソン イベントストーリー「Stray's LINK」第4話「Resemble」

「ifの未来」なんて、やっぱり「くだらない夢」ですよ。

あと、新曲も聴いて……

ストレイライト「LINKs」MVより
P-SSR【三文ノワール】黛冬優子「君はまだ何も聴いてない」より
P-SSR【何度転んだって】和泉愛依「変える!」より
イベントシナリオ「Wintermute,dawn」第6話「コンパス」より

みんな買おうな。

おわり


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