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のど自慢 恐るべし


キンコンカン〜♪
手拍手と音楽で始まる、
昭和感あふれる番組といえば? 

そう「NHKのど自慢」
だっさ! と侮るなかれ。
「ムネアツ番組」だと私は思ってます。

いまさらテレビ?
いや。テレビならではの面白さがある!昭和テレビっ子として声を大にして言いたいのです。
なんといっても全国民が同時に観ることができる巨大メディアだもの♪

そのむかし
「8時だよ!全員集合』という番組がありました。土曜の夜の超人気番組でした。「志村うしろ〜!」会場から声が出て飛んでくる臨場感あふれるコント、なんだかすごい番組だなぁ。幼児でもワクワクしたものです。毎回トラックで大道具を運んでは街の公民館で生放送をしていたということを大人になってから知って驚きました。
生放送がさほど珍しくない時代でしたがなかなかぶっ飛んだ番組だったのです。

停電が起きたり、出演者が転んだり、LIVEだから何が起きるかわからない。
大勢の人が全身全霊で作り上げる本気の作品、YouTubeでもなかなかお目にかかれない力作です。

話を戻します。
日曜日の昼に家にいることがあれば私は「NHKのど自慢」を観るのが楽しみ。
ラジオの時代から続いているご長寿番組です。

「のど自慢」は生放送。
視聴者参加番組です。
前日のオーディションに合格すれば翌日は本番、その中の優秀者に選ばれれば全国大会に出てデビューの可能性もある。
なんとも夢のある内容です。
出演者は歌もさることながら家族や職場の仲間、地元の名産やエピソードを用意して挑みます。時にちょっとした戦略が見え隠れすることもあり、人間社会の縮図だなぁと思います。

さて、今週は佐賀県の鹿島市が会場でした。「宇宙戦艦ヤマト」の歌でお馴染みのささきいさおさんがゲスト出演されていて、「おっ!すごいなー 」なんて思いながら観ていました。

しばらく観ていたらあれ? 今日は合格の鐘があまり聴こえないかも。と気になり始めました。
なんとなくスタッフの焦りを感じます。

参加者の調子が今ひとつのようです。そのうち歌の入りがわからなくなるおばさまがいたり、ミスをする人が続き、
ついに「間違うたぁ」と替え歌で笑いをとるおじさまが現れました。
あろうことか次の人も「マチゴウタ!」なんて歌っています。

会場は大盛り上がり。
大御所、坂本冬美さんが困っているおばさま参加者の横に走り寄って背中をさすっています。

なんたるカオス!!
もはや何の番組かわかりません。
佐賀県鹿島市に何が起きたのでしょう?
のど自慢、恐るべし!

そう。生放送の素人参加型番組だからこその光景です。
予測不能が楽しめる
イマココを観察できる
ご当地の空気に触れることができる

一生懸命ゆえに起こる人のエネルギーのぶつかり合い
この躍動感、ちょっとスポーツ中継にも似ていますね

人が全身全霊で作り上げる本気の作品
テレビはまだまだ面白い!
最近ちょっとつまらないという方、
日曜日の昼のNHKはいかでしょう?
ガチの人間ドラマに出逢えるかもしれません。

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