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生活の建築知識.22

おはようございます。

ご自宅のメンテナンスをしている方はどれほどいらっしゃるのでしょうか?
趣味として楽しんでいる方にお会いすることもあれば、短期間でここまで傷めたかと思う方も実際います。
もちろんメンテナンスをすることをおすすめしますが、向き合い方は人それぞれなので何が正解ということもないと思います。
ただ建物を劣化させる大きな要因は理解しておいて損はないと思います。
要因がわかっていれば、最低限のメンテナンスすることだけでも長く付き合うことが出来ますので、参考にして頂ければと思います。

早速結論から言いますと、劣化させる大きな要因は太陽・水・空気です。

太陽


これは想像できるかもしれませんが、正確に言えば紫外線です。
スキンケアで紫外線は大敵ですが、建物も例外ではありません。
南北それぞれの外壁の劣化スピードは見比べると明らかに異なり、南側が劣化していることがわかります。
また、室内においても日当たりの良いフローリング部分はもともとの色ではなくなり褪せた色合いとなってしまいます。
とにかく紫外線はあらゆるものを劣化させます。これについて、対策としては定期的にメンテナンスする他ありません。
外部塗装の塗り替え、外壁コーキングの打ち返しをすることで建物の寿命は変わることでしょう。
例えるなら日焼け止めをちゃんと塗ることで健全な肌の状態を保つことと同じです。
紫外線は防ぐことが出来ないため、メンテナンスしか対策はありません。

建築において雨仕舞いという言葉があります。
これは何を意味するかというと、雨水をどのように防ぐかと思われるかもしれませんが、どのように対処するかが正しい理解だと思います。
つまり、雨水もまた防ぐことは出来ないが正しい対処をすることで影響を軽減出来ることを意味しています。
もっと広く捉えれると、水の対処を正しく出来れば建物は劣化しづらいと考えられます。
実際に外部で木材を利用していると、水が頻繁にかかる場所は黒ずんで劣化していることがあります。
また、結露を頻繁に起こす窓ではカビが発生したり、窓枠がボロボロになってしまうこともあります。
日本は湿度が高く、雨も少なくありません。
風通しを良くすることで湿度管理を行うことで腐敗することを防ぎ、軒を大きく設けることで雨水と距離を取り劣化を防ぐことをしてきたのが、古くからある日本建築の最大の特徴とも言えます。
防げはしないが、いかに水分を取り除くことが出来るかで劣化を軽減することが出来ます。

空気

水の説明の中で風通しという話が出ましたが、まさに空気が滞留することで建物は劣化します。
もしかしたら耳にしたことがあるかもしれませんが、空き家は痛みやすいと言われることがあります。
これは正しく、やはり空気が滞留することで湿度を管理出来ないことやカビなども発生しやすい環境となってしまいます。
太陽と水は、建物の劣化を防ぐ観点から遠ざけたいものですが、空気に関しては積極的に取り入れることで劣化を防ぐことが出来ます。


日頃からメンテナンスを心掛けるのも負担になりますので、効率的なメンテナンスを行うためにご自宅の劣化しやすい場所の把握し、なぜ劣化しているかを理解することが重要です。
理解出来れば応急処置で良いのか、急ぎ対策が必要なのか判断できます。
もし判断が難しければプロにご相談ください。
そこに至ること自体がすでにご自宅のメンテナンスになってると言えます。

ご自宅と良い関係を長く続けてもらえば、安心出来る生活を送ることにもなりますので、一度メンテナンスを見直すきっかけになれば幸いです。

では、また。

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