分解出来る家具
こんにちは。
以前の記事の続きです。
今回は製作している家具を実際に分解してみて検討してみたいと思います。
ちなみに家具の特徴としては、サイズを選べる・色味を選べる・分解出来るというものです。
出来上がった家具はこちらになります。
サンプルのため1番シンプルな色味で仕上げとなっております。
サイズは幅700mm×奥行300mm×高さ1,000mmです。
扉はプッシュ式の開閉となりますが、その扉を外してみた様子が上の写真です。
今では当たり前ですが、スライド丁番を利用した扉はワンタッチで脱着出来るようになっております。
ちなみに内部は可動棚となっており、さらに背板部分にいくつか小さな穴が見えるますが、この穴から背面にビスを打込めば壁などに固定も可能です。
上の写真は裏側から見たものになります。
背板の外周部にある少しだけ大きい穴は、背板を固定するためのビス穴となります。
その他の内側にある穴が、先ほど説明した背面に固定する用の穴となります。
では、背板を外していきます。
外周部の全てのビスを外すと背板が外れます。
最後に上板の下端、下板の上端にある計4箇所の穴から六角を使って全て分解が出来ます。
内側から見ると上下の各隅部に穴が2個ずつあることがわかります。
ここに六角を差し込み、回してロックを外すと上板・側板・下板がそれぞれ分解することができ、これで全てのパーツに分けることが可能です。
分解すると上板×1枚・下板×1枚・側板×2枚・背板×1枚・扉×2枚の7枚となります。
可動棚も3枚あるので、全て合わせて10枚となります。
分解の様子を紹介しましたが、いざ自分でもやってみて、背板のビスを外すことは工具があれば簡単ですし、それほど力もいらないため手回しドライバーでも十分実施が出来ます。
その他の作業についても家具を横にするなどをした方が良いものの、一人でも簡単に実施が出来ました。
これまでも組み立て式の家具というのは決してなかったわけではありません。
しかし、接着剤を利用して分解が出来なかったり、分解も出来るが一部だけで、その上目立つ部分に組み立て用の機構があったりと気になる点がいくつかありました。
今回の家具では極力目立たない部分で組み立て・分解の機構を設けて、かなり小さい単位まで分解出来ることが出来ました。
基本的には収納家具としての機能は他の商品と変わりません。
また家具が分解出来ることは、人によっては意味がない可能性もあります。
しかし、分解出来ることで出てくるメリットもいくつかあります。
・引越し
引越しの際に家具は負担になります。
引越し見積もりでも収納家具の数は反映させることになるでしょう。
しかし、収納家具は引越しの際には中身が入っておらず、空気を運んでいるようなものです。
板状にまとめることで、そのボリュームを削減することが可能です。
・使わない時
ずっと同じ住まいでしたら考える必要はありませんが、多くの方が複数回の移転を行うかと思います。
その時、最悪の場合持っていた家具が使えないことがあります。
その時は一旦分解してしまい、収納することで新しい住まいの面積を浪費せずに済むことが出来ます。
・サイズ変更
今回の家具は可動棚を除けば、7枚の部材に分解可能でありますが、構成する面は6面と考えられます。
住まいが変わった時に6面の内、4面を変更すれば家具自体のサイズが変更可能です。
決して手軽な方法ではありませんが、融通が効くことはメリットではあります。
さらに交換して残った部材を利用して新しい家具も構成可能です。
・部分修理
家具で修理をするという方はあまり多くないと思います。
高級家具であればやる価値もありますが、おおよそ修理代は高くなりがちです。
一部しか壊れてなくても、その家具を運び出して修理するとなるとどうしても高額になってしまいます。
分解して一部分のみを交換してしまえば、家具の利用可能期間も伸びるように思えます。
悪くなったところだけ少しずつ交換していけば、ずっと綺麗なまま利用が出来ます。
まだまだ細かく状況を設定すれば、さまざまな場面で分解出来るメリットは思い浮かびます。
今回のサンプルで構成に関して、ほぼ出来ましたが仕上がりのニュアンスに少し懸念があったため改めてサンプルを製作していきます。
では、また。