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「なぜ、男女の賃金に格差があるのか」

「なぜ、男女の賃金に格差があるのか」クラウディア・ゴールディング著・慶応大学出版局発行

2023年ノーベル経済学賞は米ハーバード大学のクラウディア・ゴールディン教授の受賞が決定した。

授賞理由は「労働市場における女性の役割の研究」への貢献。雇用や賃金で男女の格差が存在する理由などの研究である。

彼女に「なぜ男女の賃金に格差があるのか」の著書がある。慶応義塾大学出版会2023年3月発行である。

日本だけではなく米国でも、報酬が高いエリート職種ほど男女格差が大きい。エリート職種にうめ込まれている「業務構造」こそがその原因だと主張する。

医師や弁護士のように休日夜間を問わず常に顧客に対応し、業務を細切れにせず長時間連続させることで、より高い利益を得るこの構造は、本質的に家庭生活と両立しない。

仕事そのものの設計、業務構造を変更させるという経営側の決断こそが、男女格差の解消には重要と言う。

一方、日本は女性を労働力の一つとしか見ない。活用も補助的、単純労働である。生産性も、人的資本的思考もない。即ち働かせる道具である。故に出生率も低くなるのは当たり前である。

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