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つまらなかった「日本の死角」

「日本の死角」現代ビジネス編講談社現代新書2023年5月発行

本書は現代日本社会の経済、政治、文化、思想、社会現象について様々なテーマで日本はどんな国か?日本人は今どんな時代に生きているのか?を問う。16項目を取り上げ、解決策を探る。

最初に日本人は集団主義か?と問う。科学的調査では集団主義は否定される。明治時代の外国人目線の勘違いと太平洋戦争の行動からの幻想にすぎない。むしろ個人主義であると断定する。

日本の少子化は若者が結婚しないのでなく、結婚できないことに原因がある。男女平等の所得が確保されないなど、社会的制約が多過ぎるためだと言う。若者の雇用改善と結婚支援策の策定が必要と述べる。

日本は産業革新、技術で中国に敗北した。敗北の原因は若者に権限を与えず、従来からの高齢者中心の社会システムを革新できないためである。成長する中国との協調は必須である。米国一辺倒からの脱却が必要と言う。

その他いろいろ主張するが、内容に特に目新しいものはない。解決策も画期的なものも見当たらない。当初、期待したほどの内容ではない。書店で立ち読みすれば、十分理解できる程度と言える。


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